見出し画像

老子道徳経と中医学的身体観㊺


副題 洪徳

中医学的身体観としては、

左右は陰陽の道路と言う言葉があるように、常に動き続けているのが道であり、気。

2次元では太極陰陽図のように円相で表現されますが、

3次元ではこの円が複数重なります。

下半身は規則的に動き、地の変化に合わせてその規則が対応すると、

上半身はそれによってバランスを取るように動きます。

陰主陽従。


鳳凰堂流解釈

完成したものとは、動かないものではなく、常に流動するもの。

一定の規則で動き続けているからこそ、あらゆるものに対応できる。

これを図示したのが、太極陰陽図。

陽は右回りで動き、陰は左回りで動く。

左は上がり、右は下がる。


鳳凰堂流意訳
完成したものはその時点で欠けているように感じられるが、その働きは失われていない。

充実している時は外へ向かっている為、中は空虚になっているが、その働きは極まる事がない。

真っ直ぐなものは歪んで見え、器用なものは不器用に見える。

最も優れた弁舌家は口べたに見える。

激しい運動をすれば冬の寒さに勝ち、安静にしていれば夏の暑さに勝つ。

無為で静かであれば天下の規範となる。

直訳
大成は缺くるがごとくにして、その用弊(やぶ)れず。

大盈(だいえい)は沖(むな)しきがごとくにして、その用窮まらず。

大直は詘(くっ)するがごとく、大功は拙(せつ)なるがごとく、大弁は訥(とつ)なるがごとし。

躁(そう)勝てば寒、静勝てば熱。清静は天下の正たり。

原文
大成若缺,其用不弊。大盈若沖,其用不窮。大直若詘、大巧若拙、大辯若訥。躁勝寒、静勝熱。清静為天下正。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?