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こうろぎ・蟋蟀(しつそつ)

大要

名称由来
カマドウマ等の下にいる促織(コオロギの別名)、促織は『機を織れ』と鳴いているように聞こえるところから名づけられていると言う。

性質:小便閉を通利する事による治療ができる。

薬性:辛鹹温。痘を良く発症する可能性。カイコより強い(カイコについては、更に要検証)

薬効:打撲によって下腹部が尿閉し、小便不利なものを治療する。養素園(人名、白井惟徳)集験方では、蟋蟀一枚を煎じて飲めば即効性があると書かれている。

小児の遺尿に対しては蟋蟀一匹の全身を焙煎して粉末化し、水で溶かして歳の数だけ服用する。例えば、11歳であれば毎服1個から始め、効果が無ければ最大11個まで服用する。

男女共に小便不利で痛み、下腹部が脹れ痛みが止まらない場合を治療する。

集聴では、コオロギ1匹を陰陽瓦で焼き、乾燥させて粉末にし、白湯に入れて服用する。小児であれば、半分で直ぐに通る。

催生(出産しやすくする)
趙際昌は、闘虫の中ではコオロギが最強で、将軍虫と呼ばれる。冬には必ず死ぬが軽々しく捨ててはいけない。保存しておけば難産時に役立つ。出産困難時には神のような効果を示す。乾燥させたものを一枚、湯で煎じて服用すれば直ぐに出産する、と言っている。
(以下、并無〜は割愛)

水虫を治療する
朱斋任城日鈔には、促織は水虫を治療する音から来ている。
難治性の水虫に服用するが、効果が出るのは遅く、効果がなければ2〜3回連続服用する。

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