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養生訓巻第二総論下 鳳凰堂流解釈64

原文を現代文に改変
夜、書を読み人と語るに、三更を限りとすべし。一夜を五更に分かつに、三更は國俗の時鼓の四半過九の間なるべし。深更まで眠らざれば精神静まらず。

鳳凰堂流意訳
夜に読書したり、人と話す時は11時前後から1時前後までにすべきである。(十二時辰での子の刻)

一晩を五分割しており、三更は江戸時代の習慣では四半刻過ぎ九つの間である。

深更まで起きていると精神が鎮まらなくなる。

鳳凰堂流解釈

これは適切な入眠時間と言う解釈の基準です。

四半刻は一般的には30分を表していますが、ここでは一日を日の出から日の入りまでで6分割した意味で使っていると考えています。

そして九つと言うのは、江戸時代の時間の数え方、延喜式で、正午か深夜となります。

つまり、深夜を表していますが、当時は四季によって時間が変動します。

東洋医学では十二時辰を使い、子の刻(23時〜1時)がこの時間に該当します。

現代科学においても、23時くらいに入眠すると、松果体からセロトニンが分泌され、日の出と共に起きることで、体内時計がリセットされると言われていますので、如何に自然(太陽)の流れに従って、生活することが人にとって、生命にとって大切であるかを暗に示しています。

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