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養生訓巻第二総論下 鳳凰堂流解釈㉜

原文を現代文に改変
気を養うに嗇の字を用ゆべし。老子この意を言えり。嗇は惜しむなり。元氣を惜しみて費やさざるなり。例えば吝嗇なる人の、財多く餘あれども惜しみて人に与えざるが如くなるべし。気を惜しめば元氣減らずして長命なり。

鳳凰堂流意訳
気を養う為には嗇(しょく)言う字を意識する。

老子は元気を惜しんで、無駄に費やさない事を良く言っている。

例えば、ケチな人は財産が多いが、それはお金を使いすぎるのを惜しむ事で、人に与える事も少ないが自身も倹約しているのである。

元気も惜しんで使えば、総体的には減らずに長寿となるような考えと同じである。

鳳凰堂流解釈
現在は浪費の時代とも言えます。

ケチケチするくらいなら、パーッと使って早く死んでも良いと思っている人も多いでしょう。

反対に何かあった時の為に、保険をたくさんかけている人も、結局は同じ事をしています。

自分の身体と心を良く観察し、無駄に使う事を極力少なくしていく事で、本当に大切な時には大きな力が出て、寿命も全うできる。

そんな事にまで想いを馳せられないのは、まだ未熟な子供と同じである事に気づかず、人生を終える事は人として寂しいものです。

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