見出し画像

養生訓 巻第三 飲食上 鳳凰堂流解釈57

原文を現代文に改変
およそ人の食後に患いて死ぬるは、多くは飲食の過ぎて、飽満し氣を塞けばなり。先ず生薑に鹽を少し加えて煎じ、多く飲ましめて多く吐かしむべし。その後食滞を消し、氣を巡らす藥を與うべし。卒中風として蘇合圓、延齢丹など與うべからず。悪しし。又少しにても食物を早く與うべからず。殊に粘き米湯など與うべからず。氣彌塞がりて死す。一両日は食与えずして良し。この病は食傷なり。世人多くはあやまって卒中風とす。その治應ぜず。

鳳凰堂流意訳

食後に患って死ぬのは、多くは飲食の取り過ぎで飽満し、氣を塞いでいるからである。

先ず生姜に塩を少し加えて煎じ、多く飲ませて多く吐かせる。それから食滞が消え氣を巡らせる薬を与える。

卒中風として蘇合圓、延齢丹などを与えるべきではない、その方法は良くない。

又少しだとしても食物を早く与えてはいけない。特に粘り気の強い米湯などは与えてはいけない。氣が塞がって死ぬからである。

一日二日は食べなくて良い。

この病は食傷と言う。世の中の多くの人があやまって卒中風とするが、その治療では効果がない。

鳳凰堂流解釈
卒中風と食傷との違いとしては、食の摂取し過ぎしかかかれていませんが、注意は必要です。

また、蘇合円や延齢丹等の処方が書かれていますが、当時の常備薬としての位置づけであり、食傷は勿論、卒中風にも効かない可能性が高いものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?