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(8)医心方 巻二十七 養生篇 用氣第四 鳳凰堂流解釈

ここからは具体的な方法が書かれています。

甘始服六戌法(かんしふくろくじゅつほう)に関しては、この記載しか探し出せませんでした。

 甘始服六戌法とは、常に朝晩を基準とし、甲子から始め、辰に向かう方角から始める。舌で上下の歯を舐めて津液を取り、三回回して一回飲み込み、五回飲み込めば止める。

辰の方角の次は寅の方角へ向かい同様にして、六戌を周り、三十回で終わる。

 朝晩行い、甲子の日から始めて、辰の方角(南東)から始める。

 方法としては分かりやすいですが、日付や方角は東洋暦学、東洋方位学が分からないとちょっと難しいかもしれません。

辰は土用に位置し、四偶にあります。辰未戌丑はそれぞれ、東南、西南、西北、東北を現しているのが方角

日付は六十甲子で表現され、方角は十二辰で表現されています。

 郄倹服六戌法とは、甲子日から始め、旬に従う。常に戊辰に向かって気を飲み、六旬で効果が出る。

 これも前回同様ですが、旬は10日周期で行う事を示しています。

六旬で効果が出るとは、2ヶ月で効果が出るという事です。

 戊辰は戌(西北西)・辰(東北東)の間違えでは無いのかと思いますが、ここは鳳凰堂の理解力が低いため、今後の調査が必要です。

 服五星精法とは、春夏秋冬及び四季の月に各々の月建てに向かえば各々の気が体内に宿る。拇指大で、色に随って口に入る。

各々の臓に色があり、気も又同じである。上って口に出れば飲む。又吸い込み、飲む事を何回か行ったら止める。

日に三度、初めは三九、次は三七、最後は三五とする。

春は平旦から始め、次いで日中、日入となる。夏は日の出、日入、秋は日入、人定、鶏鳴、冬は夜半、日出、日中であるが、一節には日中を日入とするものもある。

四季はそれぞれ王時から始めて、間中になるまでが三七、衝になれば手足を伸ばし、口を開いて引くのが三五である。

王時は気が旺盛な時期で、それが緩やかになるまでは3回を1クールとして7回行い、気が旺盛になりすぎていれば3回を1クールとして5回にするが、手足を伸ばして口を開き、体内に入った旺盛な気を発散するということです。

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