見出し画像

いわゆる良い肉の2ランク下で充分かもしれない 3/13

「数人でまとめて肉を買って送料を浮かそう」という企てに乗っかって、そんなことでもなければ手に取らないようなたっぷりサシの入った近江牛を買ったのが数ヶ月前だ。もったいぶって冷凍庫にしまい込み、そのまま存在を忘れていた。

やがて冬になり。

スーパーで陳列されていた一玉150円の爆安巨大白菜に驚き、同時に脳裏には、数カ月ぶりに例の牛肉が浮かんだ。これは天啓、鍋をせよという神の思し召しである。

なんかの資料では「冷凍保存も長期間になると細胞壁が壊れてカスカスになる」って書いてあったし。ドラマ・プロポーズ大作戦では誰かが「明日やろうは馬鹿野郎」って言ってたし。神と資料と誰かに背中を押されて、白菜とあっさり系の鍋の素をカゴに入れた。他の具は割愛。


白菜と肉をきれいに並べてミルフィーユ鍋にする選択肢もあったが、やめた。「面倒・手が汚れる」の見返りが「見た目がキレイ」では割りに合わない日だった。そういう日がある。

鍋の見た目なんてどうでもよくて、大事なのはしっかりと煮込むこと。クタクタの白菜が好きなんです。

だらだら食べているうちに、牛肉の豊かな脂に胃も疲れを見せ始めた。どれ、ここらでクタクタになった白菜でも行きましょうかと鍋を覗き込むと、表面には分厚い油膜が張っている。厚さ5ミリはあるか。牛肉から溶け出した油脂だ。こんな恐ろしいものを食べていたのか。日々太りたくないと思ってるのに!

そんな状態の鍋から白菜を取ってみると、油膜をくぐってくるものだから、白菜の表面が油脂でコーティングされる。エンベロープ・ウイルスと同じ仕組みである。

画像1

(出典:Wikipedia)


終盤のいまさらおたまで油膜を捨てるのも億劫で、丹田に力を込めながら残りを食べた。丹田の施策は、その方がカロリーを燃焼できる気がして……

見落としがちな事実として、エンベロープ・ウイルスはカロリーが高い。



以下、今週の昼食の感想です。

ここから先は

639字 / 7画像
本文はすべて無料です。 100円くれたらツイッターで毎日投稿してるランチの事情やレビューが読めるようになってます。

情緒を育むために文章の練習をしています。週イチでがんばるので「スキ」のほどよろしくお願いします。

いただいたサポートは活動費に使わせていただきます。※活動費:ドーナツ、カステラ、シュークリームなど