ワードプレス対応|対象記事内の税抜表記を 税込表記に一括置換する方法【消費税総額表示義務化】
※免責事項※
この方法はご自身の責任で実施してください。
実施前にはバックアップを取ってください。
出来なかったから返金してよ!というのは受付出来ませんのでご了承ください。当環境ではバッチリ実施できております。
こんにちは。
WEBサイト運営をしているカワムーラと申します。
さて、2021年4月1日から「消費税総額表示義務化」がスタートしますね。
消費税総額表示義務化の対象は実店舗だけでなく全ての広告媒体が対象となります。
※事業者間での取引は総額表示義務の対象とはなりません。
そう、WEBサイト運営者も漏れなく対象となるため、2021年4月1日まで運営サイト全ての税抜き表記を税込表記に修正する必要があります。
私も例外なく対象となっており、全てのサイト合わせて500記事以上あるもの全てを税込表示に修正しなくては行けません。
もう考えただけで嫌です。
<考えられる作業>
・記事を開く
・〇〇円(税抜)で表示している箇所を探す
・電卓を叩いて「税込ボタン」を押す/もしくは1.1を乗算する
・対象箇所を〇〇円(税込)に打ち直す
これではいくら時間があっても足りません。
超面倒だったので、非エンジニアである私がちょっとプログラミング言語を勉強してみて対象記事ごとに「一括で税込価格に置換する」プログラムを組んでみました。
※ちゃんと動作します。
本記事ではその方法を紹介します。
消費税総額表示義務化(2021年4月1日〜)
さて、我らのXデーは2021年4月1日のようです。
これまでに税込表示に修正する必要があります。
国税庁のホームページによると、税込表記はこんな感じでやるべし、とのことです。
例えば、次に掲げるような表示が「総額表示」に該当します(例示の取引は標準税率10%が適用されるものとして記載しています。)。
11,000円
11,000円(税込)
11,000円(税抜価格10,000円)
11,000円(うち消費税額等1,000円)
11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)
[ポイント]
支払総額である「11,000円」さえ表示されていればよく、「消費税額等」や「税抜価格」が表示されていても構いません。
例えば、「10,000円(税込11,000円)」とされた表示も、消費税額を含んだ価格が明瞭に表示されていれば、「総額表示」に該当します。
なお、総額表示に伴い税込価格の設定を行う場合において、1円未満の端数が生じるときには、その端数を四捨五入、切捨て又は切上げのいずれの方法により処理しても差し支えありません。
(税込)と表記されていなくても税込価格が表記されていれば問題ないみたいですね。
対象となる表示媒体は
商品本体による表示(商品に添付又は貼付される値札等)、店頭における表示、チラシ広告、新聞・テレビによる広告など、消費者に対して行われる価格表示であれば、それがどのような表示媒体により行われるものであるかを問わず、総額表示が義務付けられます。
消費者に対して行われる価格表示は漏れなく対象ですのでホームページも例外なく対象です。
税込価格表示にしないと罰則はあるの?
実は国税庁のサイト上には罰則は書いてありません。
しかし、消費者が勘違いを起こすような価格表示を意図的にしている場合、消費者庁が定める「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」に違反する可能性があるみたいです。
特に成果型報酬広告(アフィリエイトプログラム)を用いているサイトの場合、最悪提携解除となる場合があります。
国内大手「A8」でも下記のように案内されています。
いつもA8.netをご利用いただきありがとうございます。
本日はメディア会員の皆様に、「総額表示」の義務付けに関連するご案内です。
令和3年(2021年)4月1日より商品やサービスの価格に消費税分を加えた「総額表示」が義務付けされます。
総額表示義務は、消費税課税事業者に義務づけられたものです。
総額を表示することで商品者は、消費税額を含む支払総額がひと目で分かるようになります。
8%・10%の二度にわたる消費税率の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者による値札の貼り替え等の事務負担に配慮する観点から、平成25年10月1日から令和3年3月31日までの間は、「消費税転嫁対策特別措置法」により、総額表示をしなくてもよい特例が定められております。
特例期間の終了に伴い、総額表示が義務化されます。
A8.netのメディア会員様におかれましても、運営サイト/ブログでは
総額表示による、商品やサービスの正しい価格を記載する必要があります。定期的に広告主サイトをご確認いただき、
広告主サイトの表示に合わせた価格を表記するようお願いいたします。
引用:A8
また、アクセストレードから来たメールでも
なお、ご対応いただけない場合には提携解除となることもありますので
お早目にご対応くださいますよう、お願いいたします。
となっており、最早修正は必須です。
ワードプレス記事の税抜き表示を一括で税込表示価格に置換する方法
さて、本題に移ります。
いちいち電卓を叩いて膨大な記事を修正していては時間がいくらあっても足りません。
「どうにか一括で税込価格に置換できる方法ないかな…」
と考えて探しましたが見つかりません。
見つからなければ作るまで、と言うことでちょっと作ってみました。
手順は下記の通りです。
※Gutenbregを使っている方は「ClassicEditor」プラグインをインストールしましょう。
<一括置換手順>
・ワードプレス記事を開く
・表示を「テキスト」に変更しhtmlソースを全てコピーする
・「Brackets」エディタに貼り付けてhtml形式で保存する
・保存したhtmlファイルを用意した「Perlスクリプト」パッチを適用して税込価格に一括置換
・元の記事に戻して修正されているか目視確認をする
・修正が確認できたら「更新」ボタンを押す
この方法を用いて一括置換する際のお断り
この方法はMac向けです。
Prrlというプログラムをターミナルからコマンドラインで入力して実行します。
Windowsでも「StrawberryPerl」というプログラムをインストールすれば可能かと思いますが、コマンドラインが若干変わるため、そのあたりについてはご自身でお調べいただけたら幸いです。
また、一括置換できるのはあくまでも「単一記事のみ」です。
サイト内の記事を一括置換するのもおそらくは可能(未検証)ですが、実働サイトを一括で行うのはリスクが高すぎますので、テスト環境で行うもしくは自己責任でお願いします。
※サイト内記事を一括置換するには、ワードプレス標準機能の記事エクスポート機能を使ってxmlファイルで出力→Perlスクリプト(*.htmlの部分を*.xmlに変える)で置換→既存サイト内の記事を一括削除→ワードプレス標準機能のインポート機能で改変後ファイルを読み込むことでおそらくは一括置換可能ですが…多分投稿IDが全て変わります。XMLサイトマップ等でnoindexを指定していたり、そのほかの弊害がある可能性があります。
また、〇〇.◯円という表記に対してはうまくスクリプトが機能しません。
〇〇円にのみ置換できます。
すでに税込表示があったり、税抜き表示と税込表記が混在している記事に関しても機械的に一括で数値に10%を乗算した置換がなされるため、使用には細心の注意を図ってください。
税抜表示→税込表示の一括置換手順を解説
<準備するもの>
・Brackets→ダウンロードはこちら
・Perlスクリプト(記事最下部にダウンロードリンクがあります)
まずは書類(Documents)内にディレクトリ(フォルダ)を新規作成します。
フォルダ名は「changeintax」とします。
「changeintax」フォルダ内に最下部でダウンロードしたプログラムファイル「changeintax.pl」を置きます。
対象記事のテキストエディタからhtmlコードをコピーしてBracketsを開きます。
ファイル→新規作成と進みます。
作成したファイルに先ほどコピーしたhtmlソースを貼り付けて、Bracketsウィンドウの右下にある「Text▼」の「▼」をクリックして「html」に変更します。
ファイルから「名前をつけて保存」を選択します。
保存先は先ほど作成した書類(Documents)内の「changeintax」フォルダ内に保存します。
ファイル名はなんでも構いません。
その後、ターミナルを開きます。
Lanchpadの「その他」の項目にあります。
ターミナルを起動したら下記のように打ち込んで「changeintax」フォルダ内へ移ります。
ユーザー名 〜 % ls
ユーザー名 〜 % cd Documents
ユーザー名 〜 % cd changeintax
ここで「changeintax %」の後ろに下記コードを打ち込みます。
perl -i.bak -CSD -pl changeintax.pl *.html
Enterキーを押すと、changeintaxフォルダ内に「◯◯.html」と「〇〇.html.bak」というファイルが生成されます。
この「〇〇.html」というファイルが税込表示に一括置換した後のhtmlソースがあります。
この「〇〇.html」ファイルを「Brackets」で開き、表示されたhtmlコードをコピーして、ワードプレス元記事のテキストエディタに上書きします。
ビジュアルエディタに切り替えて税込価格表示に修正されているか目視で確認します。
確認が終わったら「更新」をクリック、終了です。
まとめ
この方法であれば記事を開いて電卓を叩いてひとつづつ手打ちしなくても一括で修正が可能です。
一応、バックアップとして元のhtmlがバックアップとして残るようにしてありますが、この作業を行う前にサイト全体のバックアップを取ることをお勧めします。
大変申し訳ありませんが、Perlスクリプトについては下記有料記事にてダウンロードリンクを掲載させていただいております。
必要な方は是非とも購入してみてください。
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