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雑学マニアの雑記帳(その25)月夜
1974年に木星の13番目の衛星が発見された時、天文ファンとしては新発見に大いに沸いたものであった。地球には衛星(月)はひとつであるし、火星の衛星もフォボスとダイモスのふたつと決まっている。さすがに木星は大きいだけあって、衛星の数も多いなと思ったものである。1610年にガリレオが4個の衛星を発見して以来、360年余りの期間に、さらに9個の衛星が発見されたことになる。
ところがその後、衛星発見のペー
雑学マニアの雑記帳(その24)バングラデッシュ
テレビや新聞でバングラデシュに関係する報道を見てふと思ったことがある。昔は「バングラデッシュ」と呼んでいたのに、いつの間に「バングラデシュ」になったのだろう。かつて「グルジア」とロシア語読みで呼ばれていた国が、同国の再三に渡る強い要請によって外務省が正式に日本語の呼称として「ジョージア」という英語読みの国名を採用し、報道機関もこれに対応したことはあったが、バングラに関してはそのような大きな見直しで
もっとみる雑学マニアの雑記帳(その23)Youは何しにニッポンへ
コロナ禍が広まる前まで、訪日外国人は急激に増加を続け、その旺盛な消費意欲を称して「爆買い」などという言葉が流行ったこともあった。さて、ここで疑問となるのが、訪日外国人がお金をいくら使ったのかをどのように調べているのかだ。街で「それらしい」人に声をかけてアンケート調査でもしているのだろうか。
早速、観光庁のホームページを見てみると、その方法が詳しく記載されていた。想像は当たらずとも遠からずであった。
雑学マニアの雑記帳(その21)花見酒
寄席の高座に掛けられる落語の演目の数は、比較的頻繁に取り上げられるものだけでも100席を優に超えるのだそうだ。中でも季節感の漂う演目などは、その季節に合わせて演じられるため、寄席に通っているだけで季節の移り変わりを感じることができる。
例えば、桜の季節には花見に関連する演目である「長屋の花見」「花見の仇討ち」「あたま山」といった噺を楽しむことができる。思わず寄席帰りにどこか桜の名所にでも寄っていこ
雑学マニアの雑記帳(その20)「2月2日」節分
このところずっと、節分は2月3日で立春は2月4日と決まっていた。しかし、かつては年によって節分の日付が違っていたように記憶する。早速国立天文台で公開している過去のデータを確認してみると、1985年以降、30年以上に渡って節分は2月3日、立春は2月4日で固定されている。30代以下の若い人たちは、「豆まきは2月3日」にするものと思っているかもしれない。
一方、1984年は、2月4日が節分、2月5日が立
雑学マニアの雑記帳(その18)七福神みくじコンプリート
以前、初詣に訪れた神社で「七福神みくじ」なるものを引いてみたことがある。すると、おみくじの中から小さな大黒天のお守りが出てきた。有難く身につけておくことにする。
さて、そこでふとした疑問を思いついた。仮に、七福神すべてのお守りを揃えたいと思い立ったとしよう。そして、七福神全てが揃うまで、このおみくじを何回でも引き続けるものとする。その際、七種コンプリートの目標達成までに引くおみくじの数の期待値はい
雑学マニアの雑記帳(その17)ろくでなし兄さん
10月23日は「化学の日」なのだそうだ。何故この日が化学の日になったのかというと、化学の分野で重要な定数であるアボガドロ定数が、およそ次のような値となるためだという。つまり、最後の「10の23乗」という部分に着目して、10月23日が選ばれたのだ。
化学の日の由来に関しては納得したが、ここでひとつ疑問が湧いてきた。昔、高校の化学の授業で習ったアボガドロ数(当時はアボガドロ定数ではなくアボガドロ数と
雑学マニアの雑記帳(その13)朝ぼらけ
百人一首でかるた取りをする際には、上の句が読まれるのを聞いて下の句の取り札を取りに行く訳だが、上の句の最初の五文字を聞いても下の句をひとつに絞り込めない句が三組あるという。「朝ぼらけ」「君がため」「わたの原」で始まる句である。これらの言葉で始まる歌は、それぞれ二首ずつあるために、こららの五文字を聞いただけでは、まだ取り札を確定できないのだそうだ。
さて、ここではかるた取りの話をしようというのではな
雑学マニアの雑記帳(その12)準天頂衛星
カーナビ、あるいはスマートフォンの地図アプリなどでおなじみのGPS、その精度は現状数メートル程度と言われている。米国が運用するGPS衛星は30基以上打ち上げられているが、利用者の上空に位置して利用可能な衛星はその内のほんの一部であり、常時6基程度のようだ(準天頂衛星みちびきのホームページでは、全国主要都市から見た各種測位衛星の位置情報を見ることができる)。
より高精度の位置情報の測定には8基以上の