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【巡礼網羅プロジェクト⑥】札所の場所がわからない!ストリートビューを歩くよ、どこまでも

画像引用元:https://goo.gl/maps/pbG4wjp4dMQ2tPyCA


こんにちは。神社お寺の検索サービス「ホトカミ」運営の荒井です。

ホトカミは、行きたい寺社リストの作成・参拝記録の投稿、御朱印帳のデジタル化ができるサービスです↓

ホトカミを運営するなかでいただく
「巡礼情報を充実させてほしい」というご要望にお応えして、
最近は巡礼の情報を増やすことに注力しています。

今週は、徳島県の阿波秩父三十四観音霊場の登録に奮闘していました。

今回は、特に調べるのが難しかった札所十四番・中山観音堂について、
どのように情報を調べてホトカミに登録したのか
お話ししたいと思います。


手がかりはたくさん!すぐに見つかりそう!

阿波秩父三十四観音霊場は、複数のサイトに情報が掲載されていたため、
調べるための手がかりもいくつかありました。

これらの情報から、
「那賀町中山47番地に荘厳寺というお寺があって、境内に中山観音堂があるんだろうな。鷲敷町は市町村合併の前後で名前が変わった名残かな。」
と考えていました。

那賀町中山47番地がない

まずはGoogleマップで「徳島県那賀郡那賀町中山47」を調べましたが、特定の場所にピンが刺さりませんでした。

赤い点線が検索結果を示す範囲です。

引用:https://goo.gl/maps/6yMmhaAhzBcA9mKi8

本当は47番地ではなく4丁目7番地なのでは?など別のパターンも試しましたが、ヒットせず。
どうやら徳島県那賀郡那賀町中山47だけでは住所として不完全らしいことがわかりました。

荘厳寺がない

住所が不完全だとしても、お寺があればその場所から住所もわかります。
「徳島県 那賀郡 荘厳寺」「徳島県 荘厳寺」「鹿野山 荘厳寺」
などで調べましたが、出てくるのは海部郡美浜町の荘厳寺ばかり。
那賀郡の荘厳寺には出会うことができませんでした。

検索結果の画面

ストリートビューで歩くしかない!

もう一つ、重要な手がかりがありました。
下記サイトに掲載されている、お堂の写真です。

引用:http://fudasho.web.fc2.com/1ban/awa/awachichibu/awachichibu-shousai.html

これを見るに、お堂は石の塀の上に立っており、正面には鉄のフェンス、側面には木の柵がたてられています。

先ほどのGoogleマップの検索結果をもう一度見て、
これくらい道路が少なければ、通り沿いをストリートビューで確認できそう(歩けそう)と思いました。

引用:https://goo.gl/maps/6yMmhaAhzBcA9mKi8

そううまくはいかない

歩きましたが、それらしきお堂は見つけられませんでした。

引用:https://goo.gl/maps/qR3qN4A4atCjkuKR6

もう一度、手がかりをよく見てみよう

ここまで調べるなかで「納経は同所 生杉氏宅で」という記載には触れずにいました。
お堂の管理をされている方だとしても、個人宅が地図上で表示されるわけないし…と。
でも一応は調べてみようと思い「中山観音堂 徳島県 生杉」で検索しました。

観音堂発見!

まず検索結果の1ページ目に、徳島県が発行している文化財等の情報をまとめたpdfがヒットしました。

🔽クリックするとダウンロードされます。
https://www.pref.tokushima.lg.jp/file/attachment/198757.pdf

このpdfに、もしかして?と思える情報が!

引用:https://www.pref.tokushima.lg.jp/file/attachment/198757.pdf

そしてこのあと、期待が確信に変わる素晴らしいページに辿り着きました!

徳島県立図書館様が、阿波学会研究紀要を電子化して公開してくださっていました😭

https://library.bunmori.tokushima.jp/digital/webkiyou/29/2920.html

観音堂は生杉家の西裏手の小高いところにあって、阿波秩父第14番札所にもなっている。

郷土研究発表会紀要第29号

日本最古の「雲首形(うずがた)位牌」

史学班 青木幾男

お寺はもと荘厳院といい、本宅の北側を約70mほど坂道を上った。広い竹籔の中にあった。傍らに古い宝篋印塔と数基の五輪塔が散乱している。生杉家は、明治になって神仏分離令の時修験道を廃止し、寺の仏像を現在の観音堂に移したとのことである。

郷土研究発表会紀要第29号

日本最古の「雲首形(うずがた)位牌」

史学班 青木幾男

こうして無事に、中山観音堂、荘厳寺(院)、生杉家のバラバラの情報が線となって繋がったのでした。

先人たちへの感謝

考えてみると、東京にいながら阿波秩父観音霊場のことをこんなに調べられるなんて、全然当たり前じゃないですよね。

実際に見に行くだけでなく、写真を撮って、地元の方に話を聞いて、それをまとめて発表してくださった方がいなければ、ホトカミへの掲載を諦めてしまったかもしれません。

今はまだ先人たちの情報を再度まとめているだけですが、
今後はユーザーさんと協力して、ホトカミにしかない巡礼の情報をどんどん増やしていきたいです。

そうして出来上がったページが、また次に巡礼する人の足がかりになれば、
こんなに嬉しいことはありません。

頑張ります!!

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント欄にて感想もお待ちしています。

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