口腔周囲筋

線維筋痛症への口腔領域での対処の仕方について


私は歯科技工士という、「歯の彫刻」を毎日行う仕事の傍ら、お口の中の「咬合こうごう」「顎位がくい」( アゴの位置の事) に関しての研究など行っております。


例えば、

加齢と共に、もし、「顎が片寄って」いった場合、どんな影響が出るの ?

食事を飲み込む「嚥下えんげ」という動作に「歯の形態」は影響するの ?

元々「微細なアシンメトリー」である「咬み合わせ形態」があちこちバラバラにすり減ってしまったら (均一にすり減る筈ない)「身体のバランス」はどうなるの ?

などなど 興味は尽きません。


もうキャリアとしては30年近くになり、自分のお口なども使って「実体験」などもしてきました。

なので、一般的な歯科治療をしている歯科医や技工士とは少し、仕事をする際の興味の「視点」が異なります。


この様な私の出来事なのですが、最近、ある興味深い方との出会いがありました。


その方は、現役の脳神経外科の医師新居弘章(あらいひろあき) 氏といいます。


聞きますと、新居先生はかつてご自身が「線維筋痛症せんいきんつうしょう」という疾患を発症してしまったそうなのです。


この病気、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。ここ最近、記事などで目にすることがあるかもしれません。


現在、発症の原因も不明で、治療法もまだ確立されて無いとされる疾患です。(患者数は全国で200万人近くいるとの事)


その疾患に、現役医師が発症してしまった


どう対処したのでしょう ?


どうして私が興味持ったか 


最初に結論申し上げます。新居医師は、ご自身で「線維筋痛症」発症メカニズム・治療メカニズム を研究し、ご自身でこの治療法を開発し、寛解させてしまいました。しかも、歯科的な「口腔内療法」のみで。


「線維筋痛症」への対処の仕方が、わたしの仕事と関係していたのです。



「線維筋痛症」という疾患は、重い症状の方もいらっしゃいますし、医療内容を含むセンシティブな記事ですので、この note にて解説しても良いのか、新居先生に確認しましたところ、一部の内容でしたら宜しいですよ、との了解得ましたので、抜粋してご紹介させて頂きます。



新居医師は「線維筋痛症」の発症当初、当然、現役の医師でありますので、あらゆる方法でこの疾患の紐解きに取り掛かります。がしかし、現在医療でも発症要因・治療法も定まって無い、という事が分かりこの疾患に困り果てててしまいます。(現在でも、主に治療というよりは痛み止め・抗炎症剤 又は漢方などの対処療法がメインのようです)


「線維筋痛症」の主症状であります、全身への痛みや吐き気など、この様な症状がどうして現れるのか ? 対処法は ?


そこで改めて、ごく基礎の「病理のメカニズム」から模索し詮索し始めたそうです。(病理の基本的な事はともかく、未知の疾患の発症メカニズムから、解明とまでなると、たとえ医師であろうとそうそう容易な事ではありません)




あれこれと自身で模索していて、ある日、「線維筋痛症」のガイドラインに書かれていた合併疾患である「顎関節症」という病気、に加え、発症様式に「歯科診療をきっかけに発症」する患者が少なからずいる、という記述が目に留まったそうです。


それが研究のきっかけです。


歯科の治療方法の中に「スプリント療法」という手法があります。主に睡眠時の歯ぎしり保護の為や、「咬み合わせ」の状態が良く無く「顎関節部」に痛みの症状が出た場合などに一時的に入れておくものです。


新居医師はこの歯科治療で扱われる「スプリント療法」による「咬み合わせ治療」を、ふと思いつきで、実際に歯科診療所で受けてみます


驚く事に、「線維筋痛症」の症状の一部が改善することを「体感」します。


これはどういうメカニズム「改善」するのか ?


ところが事態はそう容易ではありません。もうしばらくして、この「改善」メカニズムを理解する前に、次の命題が出てきました。


この「スプリント療法による「かみ合わせ治療」から、2カ月を過ぎたあたりから、症状が良くなったり悪くなったりなどの波が出始め、それまで出ていなかった新しい症状が出たり、と問題が出始めたのです。


そうなると、「改善」のメカニズム「症状の良し悪し」「新たな症状」へのメカニズムを解明しなければ、自身のつらい状態は迷路に迷ってしまう可能性が出てきます。



そこで始めたのが、自身のこの身体のつらい状況から脱却する為、「線維筋痛症」のすべての症状の演繹、歯科的療法による「改善」のメカニズム「治す」ための具体的な方法・方法論を見つけ出す事。



口腔周囲筋 ベクトル図no5



わたし歯科技工士が言うのも何ですが、私がこれまで関わって来た知る限りにおいて、歯科医師が「咬合こうごう」要因を活用して、様々な全身の症状に対して挑んでいる事を多く体験・聞いたりしましたが、一般医師、つまり医療の専門家が、「口腔領域」の対処法に患者自ら体験者として「研究」に挑むなど、これまで聞いた事ありませんでした。



当然、現役の脳神経外科医ですので、最新の脳神経学・ニューロロジィー・病理診断学 など現場での知識を生かし「解明」に取り掛かる事が出来ますが、「歯科的咬合や顎位」に関しては全くの素人です



たとえ医者でも、そう易々と取り組む事は出来ないのが通常です。



取り組み始めたのは、「線維筋痛症」を発症した初めの頃で、最もつらい状態において、「命」ににも関わるこの疾患に対処できるのは、おそらく自分しかいないであろう、思ったのでは ?  と私は想像いたします



結果は、先に申し上げましたように、(数年掛け) 自身で紐解いた方法によって「線維筋痛症」を寛解させてしまった



とても信じられ無い事です。



新居医師は、ご自身のこの疾患を寛解させた後この自ら開発・研究した療法活用して、現在、治療に当たっておられます、又、それぞれ専門の学会にて発表されています


実際の治療方法について興味を持った方は、下記にて情報紹介しますので、そこにて確認して下さい。現在、新居医師は総合病院に勤める傍ら、空き時間を利用して、この、ご自身で研究・開発された療法で実際治療に当たっておられます。



「線維筋痛症」の治療にあたっては、米歌手、レディー・ガガさんも告白していますように、まだ世間的に「あまり知られて無い疾患」のようで、現在は対処療法な処方である、痛み止め・抗炎症剤 などがメインの対処法である様です。



新居医師は、自らの体験し研究して分かった事をこうおっしゃっています。


現在の「歯科的療法理論」では解明出来ては無い様だが、この疾患は「咬合こうごう」及び「顎位がくい」(アゴの位置の事) への診断・アプローチ する療法によって、「改善し得る疾患」だと。



歯科治療というより、「口腔領域」のこれまで医学的にも知られて無い可能性を示す発言です。




わたし自身も技工士として「咬合・顎位」研究をして来た者として、また、自身で「人体体験」繰り返してきてますので、体験者として口腔領域の可能性について多くは知っているものの、医師の方から、研究の結果このように語られたのにはとても興味が湧きます。

(治療法自体についてはすでに具体的に行っています、が改善するメカ二ズムについては、現在、仮説である事予め申し添えておきます)


私、技工士として、又、「実体験」を続けてきた者として、言える範囲内での感想を申し上げますと、これまでの歯科的に行われて来た研究とは少し異なり、医学的「視点」から、「全身症状」と「咬合」「顎の位置」など研究されているなと感じます。
例えば、顎(あご)の位置を求める際には、一般的な歯科手法とは異なり、「呼吸機器数値の診断活用」「姿勢反射の診断活用」「理学的診断の活用」などなど、これまで歯科的に活用されていなかった診断法を用いている事に驚きました。(現役の医師でありますので当然ですが)




今後私は、新居医師から直接多くの事を学ばせて頂こうと思っております。(ときどき経過報告いたします)




最後に、新居医師の連絡先です。

問い合わせは、下記まで直接連絡して下さい。
埼玉県戸田中央総合病院 脳神経外科  新居弘章(あらいひろあき)
一般向け著書紹介URL 
http://www.musiccap.co.jp/tokyo/book/page01.html
専門家向けブログURL
 http://blog.livedoor.jp/doctor_arai/




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