日系海外進出ホテル その6 アパホテル
海外に進出する日系ホテルチェーンの進出状況を紹介していきます。掲載内容は基本的に各チェーンホテルのホームページやリリース情報をもとに解説していきますが、一部の情報は筆者の主観も含まれます。原則、海外展開ホテルの状況に特化していきますが、ホテルの成り立ちなどチェーンの概略情報も適宜加えております。
本日は、アパホテルについて紹介します。
日本最大のホテルチェーン
もはや知らない方を探す方が珍しいでしょうが、ホームーページからの情報によると、現在、ホテル数は745軒、総客室数11万室を誇る日本最大のホテルチェーンです。運営受託形式により出店攻勢を進める他のチェーンと異なりいわゆるリース形式での自社経営を中心とした展開でこの規模感は脅威的です。小規模なビジネスホテル、といった印象が強いですが、客室数千室を超えるいわゆるメガホテルも7棟もあるそうで、単なるビジネスホテルチェーンという枠組みから徐々に展開を拡げている過程といえるかもしれません。
他のチェーンとは異なる海外でのエリア展開
さて、本題の海外進出の話しに移りますが、こちらも同社HPによると現在、アメリカとカナダを中心に計41ホテルを運営しています。APAグループの海外進出は2015年から、こちらについては、台湾系企業のフレンドウェルとの業務提携によりいわゆるフランチャイズ形式での出店が中心です。ブランド展開としては、カナダの小規模なホテル運営会社の買収を通じて得た「COAST」ブランドを中心に、一部APAブランドでの展開も図っています。
以下のプレスリリースに詳しい情報が載っていましたので参考まで貼付します。【公式】アパグループ|APA GROUP
他社とは異なるエリア展開
これまでの記事でも述べてきましたが、多くの日系ホテルの海外進出先はアジアが中心です。それも、ソウル、台北、バンコクなど特定の都市に集中する傾向があるなかで、アメリカ、カナダを中心に展開と異なる方向性で進めています。買収によって得た企業を通じたエリア展開という事情もありますが、そもそも有望と思わない(相乗効果の出ない)エリアの企業を買収するわけもありませんから、これらのチェーンにおいてどのように日系の特徴を活かしていくか(もしくは日系という特徴は活かさず展開していくか)、同社の動向は今後も気になるところです。
本日はこのあたりで
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