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「愛する」ことでRight Vibesを手に入れる

Twitterで繋がった大切な大切な友人に、「(あなたは他者への)愛がデカい!」と言ってもらえました。とても嬉しくて、嬉しすぎて、そこから愛を表現することについて考え始め、様々な想いが胸に去来しました。それらを大切に、忘れないために、noteに認めておこうと思います。

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「BTSが好きです」と胸を張って言うこと
この記事をご覧の皆さんは、ARMYであることを同僚や友人に伝えているでしょうか?伝えている人でも、一番最初に言葉にする時は、なぜか緊張が走ったのではないでしょうか。
わたしは、BTSを好きになってから今まで「ARMYであると表明することを躊躇する理由」について考えてきました。わたし自身もごく近しい人にしか伝えていないし、初めて伝えるときは手に汗握りました…。それってなぜでしょう。BTSが好きだ、ARMYだ、オタクだということは誰にも批判されることではないのに、なぜわたしたちは伝えるかどうかを悩んで検討し、恐る恐る、言葉を選んでしまうのでしょうか。

未だ社会に根付くイメージ
書籍を読んだり、K-POPカルチャーに批判的な人にヒアリングしてみた(?!)結果、以下の3つの理由が大きな心理的ハードルになっているのではないかと考察しました。

①盲信的なものへの恐怖
オタクによる推しへの集中力は、推しを持たない人からすると一見して新興宗教のような不気味さを感じてしまうようです。これは個人的に想像できるなと思います。「擁護」と呼ばれる行為がありますが、例えば芸能人が明らかな犯罪を犯した場合に、そのファンが犯罪行為を正当化するような発言がSNS上で見られることがあります。そういう姿を見た時、熱狂的なファンに対して盲信的な没頭感を垣間見るんだろうと想像することができます。

②K-POPは若い女性のものという謎の偏見
音楽に若いも何も全く関係ないのですが、主に欧米音楽市場からみたK-POPの扱いの低さ(それを覆しているBTSだからこそすごいと言われているのですが)と、日本や韓国やその他世界中で見られるミソジニーの慣習が相まって、「K-POPにハマるのは若い女性だ」という偏見が存在しています。あんまり書きたくないですが、若い女性は深みがわからないから音楽性よりも外見重視の曲を聴く、という全方向に失礼極まりない風潮が存在しているということです。不健康な考え方だね!

③“○○を好きな自分”というブランディング
これは②から派生する事象でもあります。わたしたちは女性軽視の社会にうんざりしながらもそのカルチャーにどっぷりと浸かって生きてきたので、自分をどうブランディングするべきなのかという考えに陥りがちです(そしてこれは男性も同じく、男性らしさを求められる故の足枷を背負っていたりします)。これまで築いてきた自分というセルフブランドの中でBTSという新しいタグがマッチするかどうか、考えてしまうんですね。

以上の3つが、ARMYと表明しにくい心理的ハードルの代表格なのではないかと考えています。

「BTSが大好きだ!」と叫びたい理由
その一方で、BTSというもの(彼らだけでなく彼らを取り巻く全ての現象を含む)を正確に知れば知るほど、BTSが大好きだぁ!と大声で世界に叫びたい気持ちになる人も多いのではないでしょうか。この理由についても考えてみたいと思います。

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①ARMYは良い意味で特殊な共同体
BTSが従来のアイドルという面しか見せてくれなかったら、わたしはここまでハマらなかったかもしれません。彼らの人間性や考え、関係性が全てオープン情報として入手できたからこそ、深い深い沼の奥底にたどり着いたのです。そしてその手引きをしてくれたのは、他でもないARMYの皆さんでした。
ARMYはかなり特殊です。日本の一般的なファンダムと比べた時の圧倒的な先進性についてはまたどこかで触れたいと思うのですが、表面的なデータをみてもわかることとしては、その多様性が挙げられます。
ARMYは他のファンダムと比べて男性ファンも比較的多いそうです。また、年代や国籍もバラバラなだけでなく、知識階層やマイノリティに属する方々からも支持されていたりします。こういった多様性のある共同体に一歩足を踏み入れることは、まるで日本以外の国で永住権を取得するような、特別な体験になるのです。わたしが手に入れたこの不思議なビザで出会った素敵な人たち。声高に言いたい、大好きだと!

②成長物語に触れ、自分自身も成長する
BTSは8年もの歴史があるため、その全てで正しい選択をしてこれた訳ではありません。彼らの作った初期の音楽には、それこそ女性への侮辱につながるような歌詞や表現がありました(彼らに限ったことではありませんよね)。そして、ARMYはそれらを問題視して指摘しました。さらに、それを受けて所属事務所であるBigHit(現:HYBE)は、2016年にとても真摯なコメントを公開しています。以下に、わたしが好きな部分を引用させていただきます。

音楽の創造活動は個人の成長過程と経験、そして社会で見て学んだことの影響を受けるものであり、いかなる社会の偏見やエラーからも自由ではないと学びました。

この姿勢こそ、我らがBTSの源泉なのだと思います。こういう学びの姿勢を示す事務所とともに成長してきたBTSだからこそ、わたしたちが愛してやまない成長の軌跡が生まれるんですよね。

③好きなものは好きなので、放っておいてくれ!
ここまで色々述べてきましたが、だんだんどうでもよくなってきました(!)。何よりも推しの魅力が強すぎて、その他の雑音はどうでも良くなってしまう瞬間が多々あります。わたしはこの現象がとても健康的なことだと思っていて、この、ただ生きてるだけでも辛い社会を乗り越えていく灯台の光のように感じているんですよね。特にミン・ユンギの作る曲にはそういった諦念が滲んでいる時があるように思います。みんなそれぞれに辛いことがあるし、いろんな評価のされ方をするし、すり減ってしまうときもあるけど、わたしたちにはバンタンがいるから大丈夫なんだよ。

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以上が、わたしの考える「BTSが好きだと言えない理由・言いたい理由」です。ネガティブなことも決してないわけじゃないけど、その反面、愛することで繋がっていく人・愛することで知っていくこと・愛することで埋めてくれる全てが、健康的なRight Vibesを育ててくれるんじゃないかな。そんなふうに思っています。


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