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イヤホン沼からの囁き

【まえがき】

こちらは謎解きクラスタによる謎以外Advent Calenderの12/11の記事となります。

お久しぶりです。ほたる(@hotar_nazoneko)と申します。
自己紹介は飽きたのでやりません。
今年も誕生日にアドベントカレンダーに記事を書きます。祝え。ほら。さあ祝え。

みなさん、イヤホン・ヘッドホンはお持ちでしょうか?
恐らくほとんどの方が持ってはいるのじゃないでしょうか?
でも、「とりあえずあるのを使っている」方は結構いるのではないでしょうか?
もちろん、apple純正とか普通に音質良いし、それで結構なのですが、イヤホンってのはとっても深い世界なんですよ〜。それはもう沼のように

ところで、ヘッダーの画像は私の愛機「FI-BA-SST (final)」です。
いやほんと美しくないですか。でもこれ音も凄いんですよ。声かけてください。超テンション上がりながら聴かせまくります。

シングルBA型の中では最高峰のイヤホンの1つで、リスニングでありながら解像度が素晴らしく、どんな複雑な曲でも鳴らしきってくれます。
驚くべきは低音の出方で、シングルBAであることが信じられないほどしっかりと鳴ってくれます。SHURE掛けをすると更に迫力が増すのでわたしはSHURE掛けして使ってます。
ステンレス筐体のデザインも、シルバーコートのケーブルも主張が激しくなく美しいですよね。final曰く高音質を追求した結果らしいけど…。
リケーブル不可な点と、インピーダンスが低くイヤホンの性能の高さも相まって再生機器の性能の影響を受けやすい所は注意です。
また、現在は生産終了しています。まだ新品が買えますが。

……。さて、先程の話、良く分からない単語や論理が出てきたのではないでしょうか?
今回は、これを理解できるように、イヤホンにはどういった分類があって、それぞれにはどのような特徴があるのか、に重点を置いて話します。
と、言う訳で、大した知識もありませんが、皆様の入り口になれたらと思い、イヤホンについて「分類」という目線で紹介します。


【装着方法による分類】

まずはイヤホンの装着方法から。
こちらは普段から気にしているor気にしてなくても選んでいる方も多いのではないでしょうか?
大きく分けて3タイプあります。

・カナル型
現在最も主流なものです。とりあえず深く考えずに市販されているものを買ったらまずこのタイプのはず。
シリコン製やウレタン製のイヤーピースがついており、それを耳栓の如く差し込むタイプのイヤホンです。

メリットは「音漏れしにくい」「外部からの音をある程度遮断できる」「種類が多い」ところですかね。
通勤中にイヤホンを使う方が多い現代、一つ目はかなり重要なんじゃないでしょうか?
主流なので様々な種類が出回っているため、デザインで選ぶこともできますし、聴き比べも容易です。
特にCOMPLYのイヤーピースは感動するほど遮音性が優れています。

デメリットは「装着感が合わない人がいる」「音場感が狭い」ことです。
耳栓のような蒸れを感じてしまったり、気圧的な云々で気持ち悪くなってしまったりと装着感はハッキリ好き嫌いが出るようです。
後者はざっくり言うと頭のなかで音がなっている感覚がする、といった感じです。これも違和感がある人にはマイナス点でしょうね。

基本的にはカナル型がオススメですが、試して合わないなーと思ったら以下の装着方法やヘッドホンを検討してみましょう。

・インナーイヤー型
カナル型に似ていますが、イヤーピースが存在せず、耳の穴に引っ掛けるタイプのイヤホンです。
有名所だとappleの純正イヤホンがこれに当たります。

メリットは「音場感が広い」「疲れにくい」ことです。
音場感は特に魅力的で、ほんとうに良いものだとコンサート会場で聞いているかのような印象をイヤホンを変えただけで味わえます。
比較的軽いし、引っ掛けるだけなので付け外しも楽です。

デメリットは「音漏れしやすい」「周りの雑音が入りやすい」の2点に尽きます。
このデメリットは厄介でして、周りの雑音が入る→音量を上げる→より音漏れする、の悪循環に陥りやすいので知らず知らず周りに迷惑を掛けているかもしれません。
AirPods使っている貴方、気をつけて下さい(切実)。

・耳掛け型
イヤーフックのように耳に掛けることによって音楽を聞くイヤホンなのですが…こちらはオススメしません。

最大の理由は「品数が少なすぎる」こと。音漏れもしやすいこの耳掛け型は現在人気が非常に低く、ほとんど店頭に並んでおりません。
もし前者2つがイマイチでこちらに興味がありましたら、ヘッドホンを検討することをオススメします。


【ドライバーによる分類】

次にドライバーによる分類です。ドライバーとは電子情報である信号を実際に音にする場所、くらいの認識でokです。
こちらも大きく分けて3タイプあります。

・ダイナミック型
信号を薄い板に伝え、振動させることによって音を鳴らす、一般的なヘッドホンと同様のドライバーです。
イヤホンにこだわったことがない方でしたらお持ちのイヤホンはまず間違いなくこのダイナミック型です。

メリットは「低音が得意」「迫力がある」「安価」といったところでしょうか。安価なので、市場に出回っている5000円未満のイヤホンはだいたいダイナミック型になるわけですね。

デメリットはあまりありませんが、高音質を追求すると大型化しがちと言われており、 装着感に難がでてくるとかですかね…。

・バランスドアーマチュア型
本記事の本題です。ここだけ長いよ。
小さな鉄片を振動させることで音を出す…らしいのですが、これについては構造が私にはあまり理解できていません…。
長いのでよくBA型と呼ばれています。
ドライバーのサイズがダイナミック型に比べると非常に小さい(2mm×3mm×5mmとか)ことが大きな特徴で、補聴器などに使われてきました。

メリットは「中高音が得意」「正確に音を出せる」「一音一音がハッキリと聞こえる」などが挙げられます。
この3つを総合して言えることはとにかく音が綺麗だということです。
正確に音を出せるのはプロの音楽家にはとても重要なため、正確さに特化したモニターイヤホンとよばれる作曲用のイヤホンもこのBA型が多数を占めています。
また、メリットではないものの、ヘッドホンやスピーカーとは完全に異なる作りのため「他では聞けない独特な音」を出せるのも魅力的です。多くのBA型ファンがここに惚れ込んでいるのではないのでしょうか?私はそうです。

デメリットは「迫力がない」「低音が苦手」「やや高価」「自社開発が困難」などですかね。
しかし、最初の2つは解決可能です。
BA型の特徴に注目しましょう。非常に小さい、とありますね。
そうなんです、BA型はその特徴から片耳に複数配置することが可能なのです!
これによって迫力を出したり、低音特化のドライバーを付けたり出来るわけです。すごーい!

このため、BA型のイヤホンではまず間違いなくドライバーが何基か、そして複数の場合はドライバーの役割分担はどうなっているか、といったものが記載されています。
片耳1基ならシングルBA、2基ならデュアルBA…という感じに呼ばれます。ものによっては片耳あたり20基なんていう理解し難いようなものまで存在しています。
しかし、1つでも安くないBAドライバー、増やせば増やすほど値段は跳ね上がっていきます。予算との相談は必須です。また、積めば積むほど音が平面的になる…と言う人もいますが複雑なので割愛。
自社開発が困難というのは特許周りの問題らしいです。これによってオリジナリティを出すのが困難になっており、各社は特注したり配線を工夫したり筐体の方にこだわったりするしかなくなっているようですね…。

・ハイブリッド型
名前の通りダイナミック型のドライバーとBA型のドライバーを両方搭載した欲張りなイヤホンです。
上記をお読みになった方ならおわかりかと思いますが、この2つ、音の特徴が対極な感じになっているんですよね。
だから、両方積んでいいとこ取りしちゃおう、って魂胆なイヤホンです。

メリットは「迫力がある上に音が綺麗」ということに尽きます。
迫力のある低音を出せるダイナミック型と、音が綺麗なBA型、その2つのいいとこ取りをしてんだからまあこうなりますよね。
もう各々のメリットについては語ってしまったのであまり言うことがありません。

デメリットは「別々に鳴っているように聞こえる」「どっちつかずになりがち」「高価」の2点です。
前2つは容易に想像できるデメリットだと思いますが、すべてのハイブリッド型がそうだという意味ではありません。
これはこのデメリットを起こさないために開発者の相当の技術と努力が要る、という意味です。いかにそれぞれのメリットだけを残しつつデメリットを打ち消していくのか、ここの調整にハイブリッド型は全てがかかっています。
最後のデメリットは両方積んでんだから当たり前だろ、という感じですが、この前者も含めることによって更に高価になってしまうのですね。


【その他の分類】

さて、イヤホンの最大の分類についてはこの2点なのですが、一応他にも気にしないといけないことがありますね。
つらつらと書いていきます。

・接続方法
こちらは主に3点。「プラグ」「Bluetooth」「lightning」です。

プラグは最も一般的な有線イヤホンです。特に言うことはありません。
非常に高価なイヤホンやオーディオプレイヤーでは2.5mm端子という細い端子を使用している事がありますが、あまり気にしなくて大丈夫です。

Bluetoothは電波を使うワイヤレスイヤホンと呼ばれるものですね。
最近のスマートフォンはイヤホンジャックが存在しない物が多く、需要も供給も急速に高まっています。
ワイヤレスイヤホンにも2種類あり、ケーブルがあり首に掛けるものと、一切のケーブルを排除した完全ワイヤレスがあります。AirPodsは完全ワイヤレスの一例ですね。特に最近は完全ワイヤレスが強いですね。
どちらも充電が必要なため、どれくらい長持ちするかも判断材料にするといいと思います。
好みで決めれば良いとは思いますが、「高級高音質なものは少ない」「遅延がある」「世の中にはプラグしか使えないものがまだまだ多い」ことは意識しましょう。要するにあなたが音ゲーマーならやめたほうがいいです。
特に1つ目は完全ワイヤレスだとまだまだだな、といった感じです。

lightningはiPhoneの充電するところで接続する有線イヤホンです。
いちいちコネクタ通すのも馬鹿らしいですからね。ワイヤレス嫌いのiPhone使いなら選択肢になるかもしれません。
ニッチなため種類が少なく安物しかないのには注意。

・音の傾向
「モニター」「リスニング」に分かれますが、これは傾向のためハッキリとした分類はできません。

モニターは前述の通り、出来る限り原音のまま完璧に再生しようとするイヤホンで、おもにプロ向けのイヤホンですが、そのままの音を聞きたい!という方にも向いています。
有名なのはSHUREという会社のイヤホンです。また、他社も作っており、その場合はモニターイヤホンと銘打っていることが多いので参考にしてみてください。銘打っているものは大体プロ向けなので相応に高価です。

リスニングは音に意図的に何らかの特徴をつけて、聞き手にとって魅力的な音を再生するイヤホンです。聞き専向けのイヤホンですね。
音楽を作る人よりも聞く人のほうが多いでしょうから、こちらの方が一般的かと思われます。
音の好き嫌いは人それぞれなので、低音に特化したり、音場感に特化したりと、リスニングと一言にいえど全くの別物です。メーカーの紹介なども参考に目星をつけてみて視聴してみてください。

・リケーブルの可否
みなさんイヤホンが壊れたことはありませんか?
明確な事故を除いたほとんどの場合において、その原因はケーブルの断線にあります。
つまり、イヤホンの最重要な部分であるドライバーは壊れていないことがとても多いのです!
高価なイヤホンほどケーブルも良くなる傾向はありますが、耐久は値段ほどは比例していません。大切に扱う(特に保管する)ことが重要ですが、それでも断線するかもしれません。

そういった時に、ケーブルだけを交換することが出来るイヤホンが高価格帯では存在します。これならば断線したときにケーブルを変えるだけの出費で済むのでだいぶ安心できますね。
多くのメーカーがMMCX端子を採用しており、様々なケーブルが販売されています。ケーブルを変えると音も変わるため、どうやらガチ勢はケーブルを変えて自分好みの音を追求するらしい…。
注意点は2つあります。まず、安価なイヤホンは買い替えた方が安いため、リケーブルは基本的に出来ません。2万くらいが閾値な印象。
次に、MMCX端子は非常に繊細で、基本的には頻繁な付け替えを想定していません。付け替える際には細心の注意を!
※最近finalがリムーバーを発売したので使ってみるのもいいかも。

・SHURE掛けの可否
SHURE掛けとはイヤーフックのように耳の上から耳の形に沿わせて装着する掛け方です。前述したSHUREのイヤホンがこの掛け方を前提としたケーブルをしていたことからこの呼び方が定着しました。
「安定してフィットする」「タッチノイズが起こりにくくなる」というメリットがあります。
タッチノイズとはケーブルに風や服で摩擦が起きることによって発生するノイズで、ケーブルの材質などが影響するのですが、この掛け方だとイヤホンが動きにくくなるため、タッチノイズが軽減されます。
SHURE掛けを前提としたケーブルの場合、耳から近くの部分が形を保てるようになっていて、楽に付けられるようになっています。
また、iPhone純正のように付け根が長いイヤホンでない限りは普通のケーブルでもSHURE掛けできます。ただし、わずかながら音が変わる(安定して密着するため、低音が強くなる傾向にある)点には注意。
※これもfinalがイヤーフックを販売している。この会社はこういうのが得意。

・インピーダンス
イヤホンを見ていると載っている「○○Ω」という数値、あれがインピーダンスです。
物理的な話は置いといて、イヤホン界におけるインピーダンスは超ざっくり言えば音の鳴りやすさを表します。数字が小さいほど鳴りやすく、大きいほど鳴りにくいイヤホンとなります。
だいたい20〜35Ωが普通かな、という印象です。

数字が小さい=インピーダンスが低いイヤホンは「再生機器を選ばずしっかりと鳴る」「迫力を出しやすい」というメリットがあるものの、「機器由来のノイズの影響を受けやすい」デメリットがあります。
高価なイヤホンで綺麗に鳴らしたい場合、再生機器の実力を問われることになります。

数字が大きい=インピーダンスが高いイヤホンは「ノイズの影響を受けにくい」メリットがあり、特にモニターイヤホンに向いています。
デメリットは特にはないものの、インピーダンスの高いイヤホンは再生機器の出力が足りないと最大音量でも充分な音を出せません。アンプなど、イヤホンに見合ったものが必要になります。世の中には150Ωとかなんてものもある。
スマートフォンから音楽を聞きたい人は60Ω以上は避けたほうが無難かもしれません(数値は個人の見解)。

なお、インピーダンスによる音量以外の影響は大きくなく、音量もインピーダンスが高すぎない限りは音量ボタンで対応可能なため、判断基準にはしないで大丈夫です。
なんだろうこれ、と思っている人がいたらと思って書いただけです。うん。

・デザイン
いや…うん…重要でしょうよ、そりゃねえ。
ヘッドホンほどではないにせよ、イヤホンもファッションアイテムの1つであると考えます。
メーカーもそれは承知の上で、様々なデザインのイヤホンが存在します。特に安価なイヤホンは音質で勝負するのは困難なためデザインの方を凝る傾向にありますね。
上述したSHUREは製品の品質の自信の現れとして、透明で内部構造が見えるイヤホンを多く販売しており、人気を博しています。
また、金属筐体のイヤホンはそれを活かした高級感のあるデザインであることが多いです。
音とデザイン、どちらも好みのイヤホンに出会えたら最高ですね!

・マイクやボタンの有無
マイクはスマートフォンで通話をしたい人などには便利ですね。
とはいえ、やはりこういうものは需要がニッチになってきますので、特に値段が上がれば上がるほど数が少なくなってきます。
特にそういう物が欲しい!と望んでいない限りは少なくともこれは副次的要素と捉えたほうが良さそうです。
逆にマイク付きじゃないと嫌だという方はこれだけで大分選択肢を絞れますので、最優先にみてみるといいのではないでしょうか?


【イヤホン紹介】

さて、ここまで読みましたら、イヤホンの分類についてはだいぶ詳しくなったのではないでしょうか?
では、これを踏まえて中価格帯で今人気だったり、個人的にいいなーと思ったイヤホンを独断で紹介していきます。
ですが、好きな音は人それぞれ、特に音質の差が分かりにくくなってくる25000円を超えたあたりからは本当に値段関係なく性癖に刺さるか刺さらないかの世界になってきます。
あなたのイヤホンなのですから、人の話を鵜呑みにせず、ちゃんと視聴して自分の耳と性癖を信じましょう。この紹介は視聴するためのきっかけくらいに思ってください。
でっかいヨドバシカメラとかeイヤホンとか、そういう感じの店いけば大体視聴できるはず。

参考価格は本当に参考価格です。販売ページはなるべく公式が推奨しているものを選択しています。特にない場合はeイヤホン。もっと安く買いたかったら自分で調べるのじゃ。
面倒くさいのでここにまとめて書きますが、今回紹介するイヤホンは全てカナル型です。他は数少ないので自分で探してください。
これからの紹介は実際に私が視聴した上での感想です。生の意見といえば聞こえは良いですが、プロでもない一個人の感想でしかないことをご了承ください。
私の性癖→どちらかというと高音重視、インストばかり聞く、何重にもなった音を鳴らしきるイヤホンが好き

・HP-NX30 (radius)

ドライバー → ダイナミック型
参考価格 → 8800円
商品情報 販売ページ

radiusは日本のメーカーで、中価格帯のイヤホンが多い印象。
しっかりと低音が鳴っているなかで、はっきりとした中高音が聞こえるというものが印象的なイヤホンです。
バランスの良いイヤホンや低音重視/高音重視なイヤホンは数あれど、両方が際立って聞こえるというのはなんとも珍しいな、という印象を受けました。
少々空気感が物足りないかな、とも思ったものの、この音の出方は惹かれる人も少なくないのでは無いかなと思える魅力を感じましたので紹介しました。

・DH302-A1Bs (SATOLEX)

ドライバー → ダイナミック型
参考価格 → 6100円
商品情報 販売ページ

SATOLEXは日本のメーカーで、高コスパのイヤホンを売りにしています。
真鍮の筐体が美しいイヤホンです。よくよく考えると不思議な話な気もしているのですが、イヤホンというのはかなり筐体の材質の影響を受けるもので、同じドライバーを使用していても筐体が変わるだけで音が全く違ったものになります。これもただ美しいから真鍮という訳ではあらません。
まずは真鍮筐体とは思えない安さが目を引きます。それでいながら低音メインで全体的にしっかり音が鳴ってくれます。
アルミニウムと違って高音が走ったりもしないので金属筐体に興味がある人の入門としてオススメです。

・E3000/E2000 (final)

ドライバー → ダイナミック型
参考価格 → 5000円 / 4300円
商品情報E3000/E2000 販売ページE3000/E2000

finalは日本のメーカーで、良い音の為なら何でもする頭のわr…すごい会社です。
このイヤホンはここ数年のあいだずっと覇権を握り続けているこの価格帯では評価も人気も最高峰のイヤホンです。(特にE3000)
同時に2つ紹介していますが、この2つは兄弟のようなイヤホンで、見た目はほとんど同じです。
E3000はステンレス筐体で、バランスが非常に良いのが特徴です。それ故に迫力には欠けるところがありますが、オーケストラ系との相性はとても良く聞き疲れもしにくいです。
E2000はアルミニウム筐体で、こちらもバランスが良いもののE3000よりは中高音がよく鳴ります。そのぶん迫力が出るのでアニソン好きや音ゲーマーにはこちらの方が好みかもしれません。

・heaven-II (final)
※生産終了してました 悲しいので腹いせに載せておきます

ドライバー → BA型 (片耳1基)
参考価格 → 9800円
商品情報

いやマジなんで生産終了してんすかこれ?馬鹿なの?マジで馬鹿なの???
安定した人気のイヤホンだったのになあ。。。
以下本来掲載するつもりだった文面です、ぷんぷん。
heaven-V agingだけはまだ生産しているらしい…???
音が気になる方はこちらを聞いてみるといいかも。

finalのBA型イヤホンのエントリーモデルです。BA型の中ではかなりお手頃な価格です。
final二連続かよ!とお思いかと思われますが、BA型で低価格帯となると、これと勝負できるイヤホンが現時点で全く存在しないんですよね。
特徴は何と言ってもBAドライバーが自社開発なところです。これにより良くも悪くもBA型の中でもfinalだけの音を鳴らしてくれます。
値段からは信じられないほどBAのクオリティが高く、聞いたときに驚くのは間違いなしです。
もうfinal以外聞けなくなるほどハマる人もいれば、低音が弱めでタッチノイズ(ケーブルの物理的摩擦によるノイズ)が強いため好き嫌いの別れるイヤホンです。
これの上位機種のheaven-VIは以前の私の愛用機種です。イヤホン好きで有名な羽生結弦選手も愛用していることで知られています。

・COMET (Campfire Audio)

ドライバー → BA型 (片耳1基)
参考価格 → 27000円
商品情報(英語) 販売ページ

上述の悲しい事件のおかげでBA型の代替機を探さねばならなくなったのですが、これがほんっっっっっとうに難しい。
低価格のBAは現在減少傾向にあり、あったとしてもBA型としての魅力のないイヤホンであることがほとんどです。
色々探した結果、BA型として紹介するにふさわしいイヤホンの中ではこれが一番安いなと思いました。しかしそれでもこの価格になってしまうあたり、音の良し悪しは置いといてもheaven-IIがBA型の入門としていかに素晴らしかったかを痛感する……。この会社を紹介する機会を頂けたと考えよう……。

Campfire Audioはアメリカ合衆国のメーカーで、星にちなんだ名前の高級イヤホンを製造しています。特にANDROMEDAの評価は大変高く、15万もするイヤホンながら一時期は人気すぎて入手困難だった時期があったほど。
このCOMETはCampfire Audioのイヤホンの中では最も安価なものです。独特な形状で銀色に輝くステンレス筐体が印象的で、見た目は好き嫌いありそう。
シングルBAらしく中域メインに繊細な音を鳴らしてくれます。迫力は抑えめですが無いわけではなく、聞き疲れしないバランスです。使い続けて飽きないタイプだなと思います。
これの欠点…というより困った点はその視聴しにくさ。この価格となると試聴機がガラスケースの中に入っていることが多く、気軽に視聴できなくなってきます。また、Campfire Audioは高級機が多いため、そもそも入荷されていない事も…。
気軽に試聴するのはeイヤホン以外恐らく不可能かと思います。

・ATH-LS200 (audio-technica)
ドライバー → BA型 (片耳2基)
参考価格 → 25000円
商品情報 販売ページ

audio-technicaは日本のメーカーで、安価なイヤホンも多く製造していることからイヤホンを詳しく知らない人でも知名度は高いのではないでしょうか。
デュアルBAなのですが、全帯域を再生するフルレンジドライバーと超高音向けのスーパーツイータードライバーという特殊な組み合わせ。
そのためか、とにかく高音が目立つイヤホンに仕上がっています。かと言って低音が死んでいるわけではなく、結果的にかなり音に華やかさのあるイヤホンになっています。
このメーカーの中でも異色のバランスのため、好き嫌いの分かれる音なのは間違いないですが、刺さる人には刺さりまくるイヤホンです。
リケーブルは可能ですが、独自規格な点には注意。
この価格の割に試聴機が多く、デフォルトではないもののBA型らしさもしっかりとあるので、ぜひ試しに聞いてみてほしいです。

・MA750 (RHA)

ドライバー → ダイナミック型
参考価格 → 13000円
商品情報 販売ページ

RHAはイギリスのメーカーであまりガツガツとは開発しないものの、安定して評価の高いイヤホンを作り続けている会社です。
ステンレスの筐体から感動するほどのバランスの良い音を鳴らしてくれるイヤホンです。解像度が非常に高く、それでいて迫力もある、とにかくソツなくまとまりきったイヤホンです。
ケーブル含め堅牢なところもいいですね。
安くはないですが、ダイナミック型でオススメを教えてくれと言われたらわたしはまずこれを推します
なお、こちらはワイヤレスも存在しております。iPhoneなどイヤホンジャックが無いけど高音質を楽しみたいのなら選択肢に上がるかもしれません。商品情報 販売ページ

・SE425 (SHURE)

ドライバー → BA型 (片耳2基)
参考価格 → 33000円
商品情報 販売ページ

SHUREはアメリカ合衆国のメーカーでオーディオ界の最大手です。マイクやスピーカーなど、イヤホンに限らず音に関する多くのプロ向けの製品があります。既に何度も名前が出ていますね。
ここのイヤホンはダイナミック型のSE215がトップクラスの人気なのですが、この価格帯のダイナミックは近年競合相手も増えてきたので、今回はこちらを紹介します。
このイヤホンはSHUREらしくかなりモニター寄りなイヤホンです。迫力はないものの、解像度が高くフラットな音を出してくれます。
音楽を作る人には言うまでもなくオススメですが、作曲者が作曲した音をそのままで聞きたいという人にもオススメできます。
こちらも試聴機は比較的多い方なので、大きな家電量販店などに行った際はぜひ聞いてみてください。

・FALCON (NOBLE)

ドライバー → ダイナミック型
参考価格 → 19000円
商品情報 販売ページ

NOBLEはアメリカ合衆国のメーカーで、高額イヤホンメーカーといえばここ、と言った感じの会社です。安いのでも5〜6万、高いのだと30万とかする。
さて、このFALCONですが、今回紹介する中では唯一の完全ワイヤレスイヤホンです。
あのNOBLEが完全ワイヤレスに参戦してきたこと、そして、NOBLEとは思えないほど安いことで業界に衝撃が走りました。
視聴した感想としては、音だけで判断したらこの値段でこれと戦える完全ワイヤレスは現在存在しないなと結論づけました。有線と比べてしまうと不満点が無いわけではないですが、完全ワイヤレスの中では段違いに良い音が出せています。
音以外も素晴らしく、完全防水で10時間再生&3回充電(一般的なものは5〜6時間程度)と隙がありません。
唯一の懸念点はかなり耳の奥までにつっ込む形状なのが受け付けない人もいそうだなあ、という所ですね。音と一緒に付け心地もチェックしましょう。
これからは完全ワイヤレスも有名なメーカーが高音質を競い合う時代が来るのかなあと感じさせるイヤホンでした。


【おわりに】

ここまで読んでくださった方、お疲れ様でした。大変だったでしょう。
でもイヤホンはこんなに色々あるんです。ぜひ色々見てくださいー!
そしてオススメを教えてください。

言いたいことは2つです。
・いいからBA型を聞いてみて
・iPhone純正マジ音漏れするから気をつけて

…本当はガッツリ低音重視のイヤホンも紹介したかったのですが、及第点のイヤホンが存在しませんでした…。むう。

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