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僕らの金メダル 7話

僕らがひたすら練習していたこの夏、僕らが勝手にライバル視していたあのチームは、県予選で優勝し、全国大会でも見事3位という好成績を残していた。元々あった僕らチームとの差が一段と突き放されてしまったけれど、共に戦ったチームの活躍が、僕らにとっても良い刺激になっていたのも事実だった。
久しぶりの試合は、夏休み最後の残暑の厳しい日曜日だった。車5台が連なって少し遠出のドライブ気分だった。1勝1敗で予選敗退こそしたけれど、茹だる様な暑さの中、僕らはよく頑張ったと思う。
2試合目で戦ったチームは、県下でも、いつも上位にいる様なチームだ。0対3と負けはしたけど、暑さに負けずに集中力を保ちながら戦えたと思う。ピッチャーは力投し、笑顔を絶やさなかった。ピッチャーは、この日の暑さ対策に、キャベツが熱を取ると聞き、帽子の中にキャベツを忍ばせていた。ボールを投げた時に、帽子と一緒にキャベツも落としてしまった。そんなアクシデントにも照れ笑いで、仲間や応援団の笑いを誘う。うんざりする暑さも、そんなこんなで乗り切った。
今までの僕たちだったら、ダラダラとしていただろう。声も出さず、やる気も出さず…ダラダラと…。今の僕たちは、クソ暑い中でも笑っていられる。仲間に向かって声を掛け合える。集中して球を追うことが出来る。負けても胸を張れる。悔しさをバネにして明日につなげられる。そんなチームに、、僕たちは今なろうとしている。

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