空想生物紹介その3
【名前】
未定
【生態】
草原や農地を中心とした平野で見られる生き物。
翼と背中に通った白い筋模様が大きな特徴。また、頭には耳のような細長い羽角がある。
夕~夜行性であり、昼間は岩場や崖にある巣で休んでいる。
食性は肉食性で、虫や小動物を捕まえて食べる。
狩りを行うときは高所を旋回して獲物を探し、ホバリング飛行で狙いを定めてから急降下し、勢いよく脚で蹴りつける。
背や翼にきめ細かく生えた羽は飛ぶときの空気抵抗が少なく、高速飛行を可能にしている。
幼体の羽毛は黒く、岩に囲まれた巣の周辺では保護色となる。
また、翼に複数の目玉模様があり、外敵に襲われた際には翼を立ててこれらを見せることにより威嚇して身を守る。
【余談】
なんでこの生き物を描いたの?
蛾の中でもスズメガ系に魅せられる人は多いのではないでしょうか。
以前描いたオオスカシバもスズメガの一種で、今回のセスジスズメも
シルエットは似通っていますが印象がだいぶ違います。
初めてセスジスズメを見たときに思ったのは「何だこの戦闘機みたいな生き物!!」です。
特徴的なシャープな形の羽、大きく鋭い目、壁に留まってじっとしているときの独特な三角形のシルエット、めちゃくちゃかっこよくないですか?
この素晴らしい造形をどうにかして表現したい、と前々から思っていたんですがしっくりくる物がなくて結構手こずっていました。
この空想生物を形にするにあたってはまずこの戦闘機みたいなシルエットとかっこいい雰囲気を優先したかったのですが、ぴったりイメージの合う他の動物をなかなか見つけられなかったのですよね。
最初は単純に枯草のような柄が似ているヨシゴイを候補にしていました。
ただヨシゴイってなんか数年前に「擬態が下手なユニークな鳥」みたいな感じでバズってたのを記憶してるので、かっこいいというよりは面白系なのでは?と思いボツにしていました。
ここで一旦アプローチを変えてみて、では戦闘機の方でモチーフになった動物はどんなのがいる?と探してみた結果、ミサゴ(Osprey)とハヤブサ(一式戦闘機)がイメージが近いかな?と思いました。
両者ともおなじみの猛禽類ですな。
最初はミサゴの水面にダイブする姿勢がめちゃくちゃかっこいいと思ってこっちで進めようとしていたのですが、ハヤブサが急降下するときに羽を畳む姿勢の方がシルエットはスズメガに近いし、戦闘機というイメージ的にも合うよなと思って最終的にハヤブサになりました。難しかった。
ちなみに蛾の方もウンモンスズメの方が迷彩柄っぽくて良いかなと思ったんですけど模様のインパクトでセスジスズメになりました。
幼体の姿について
幼体の黒い羽とたくさんの目玉模様はセスジスズメの幼虫をもとにしています。
以前のオオスカシバの幼虫もそうだったし(私の知っている限りで)スズメガ系の幼虫って葉っぱみたいなちょっとオシャレな模様の入った綺麗なムチムチのイメージがあったんですけどセスジスズメの幼虫は結構インパクトがありますね。
他の特徴として、スズメガの幼虫はおしりに角(尾角)が生えているんですけど、セスジスズメは歩くときにこの尾角を進行方向と平行に振りながら進む習性があるそうです。かわいい。
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