見出し画像

番外編

これが当時私がいた病室の写真です。
拘置所は和式でしたが完全水栓でしたし、トイレのドアくらいはありました。
ここでは半ぼっとんの水栓式トイレで、手を洗うところから出る水を飲んで過ごしていました。
歯ブラシも歯磨き粉がなく、どうやらそれは親からの差し入れだったようですが私の嫌いな“やわらかめ”の歯ブラシでした。
歯磨き粉は週一度スタッフが代わりに買い物に行ってくれるという日に「一番安いのを」と頼んだことから入手できました。
言わなければレシートも渡さないような非常識な病院です。
お小遣いについて裏紙を借りたときに書いてありましたが、そのような説明はなかったしどれくらいのあいだそこに閉じ込められているのか予想もつきませんでした。
永遠に出られないと思っていたのです。

何もやることもない、希望もない、ご飯しか楽しみのない中で、出てきたご飯は冷めてぬるくなった味噌汁やご飯とくたくたに煮込まれた少しの野菜でした。
入院してすぐの時には歯磨きさえ容器に吐き出してするように言われ、一歩も病室の外には出られませんでしたから、保護という名の監禁だったと思っています。
保護、とは。
自傷他害の恐れがないのに病室に閉じ込め、時計も見られないようにする必要があるのでしょうか。
後々ナースコールが大声で叫ぶことだと聞いていて何だ声を出してもきてもらえなかったにも関わらず、見当識を取り戻し妄想幻覚幻聴もなくなってから咳き込んだだけで「どうしましたかー?」と部屋の天井から聞こえてくるのには失笑しました。

対応しないから叫び続ける患者がいるのに、叫び続けると身体拘束するのですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?