リアクターが群がるBAND-MAID
リアクション動画とは、ネット上で人気のある動画に、リアクションする動画のことです。リアクション動画を配信する人をリアクターと呼びます。
もちろん、彼らリアクター達は、自分自身が紹介するアーティストの熱烈なファンであることが多いですし、さらにいえば、音楽に精通していることが多いです。
彼らは、得意なジャンルについては延々と語れる知見をもっています。そのプロフェッショナルな着眼点に感心したり、あらたな気づきを学ぶことすらできてしまいます。
リアクター自身がミュージシャンである場合は、さらに濃厚な分析と解説をしてくれます。もちろん自らがアーティストと同じように演奏して見せたりする場合もあります。
さて、BAND-MAIDのリアクション動画は、その理由は彼女たちのパフォーマンス、特にライブ演奏の動画が、抜きんでて魅力を放っているし、ひとりひとりの個性に求心力があることが、その理由だと考えます
彼女たちのライブパフォーマンスは、彼女たちの音楽性とエネルギッシュなステージングが、ひときわ際立って魅力的なのです。しかも、次から次へとMCの時間も惜しむかのように、たたみかけるように演奏を続けます。
多くの作詞を小鳩ミクが担当し、作曲は遠野かなみが担当します。ひとりひとりの演奏技術も非常に優れていて、ベースのMISA、ドラムのアカネが織りなす、タイトで力強いグルーヴを生み出します。そこに、努力の結晶ともいえるようなすばらしきテクニックを駆使した、かなみの珠玉のギターリフが絡みつきます。バンド結成時には、ギターを握ったこともなかった小鳩ミクが、いまではバンドの背骨ともいえるような、すばらしきリズムギターを刻んでいき、力強く疾走する感じが、リードボーカルの彩姫さんと見事な旋律を紡ぎだしています。
もちろん、リアクター以上に、MAIDIAC(ご主人様お嬢様)といわれる観客にとって、常にライブに参加すること自体が、お給仕とよばれるエンターテインメントとなっています。ライブに参加することは、「ご帰宅」であり、彼女らは自らのパフォーマンスを、「お給仕」と称して、MAIDIACを迎えてくれるのです。
彼女たちが注目を浴びる理由は、その独自性とエネルギー溢れる音楽性にあるといえます。彼女たちの音楽を知らない方も一度、その蓋を開けて聞いてみることをおすすめします。バンドメイドの音楽は、聞く人を魅了すること間違いなしです。私は彼女たちが「お給仕」と呼ぶライブパフォーマンスは、サービスを施すことではなくって、ホスピタリティを発揮しているのだと考えています。
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