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こんな本読み終えました。(2024年上期)

最新

5/31
陳舜臣『中国名言集~弥縫録』読み終えました。
ことばと人間の叡智を知る楽しさがあふれる珠玉の文集。
現状は「三紙に驢字なし」であり、一方で自身は「伯楽の一顧」が欲しいと思いました。

5/29
中村彰彦『禁じられた敵討』読み終えました。
時代の風雲に乗じきれず散った荒ぶる魂の彷徨を綴る本格歴史小説集。
十三歳から十四歳の二本松少年隊が、薩摩小銃六番隊に互角の勝負を挑んだ悲壮な覚悟に感銘を受けました。

5/29
ヴェ・イ・レーニン著/全集刊行委員会訳『国家と革命 他』読み終えました。
階級社会、国家、革命等に対するマルクス及びエンゲルス著作の解説。
「主義」、「的」、「派」等を用いて、些細な相違点を攻撃する手法は今も昔も変わらないと思いました。

5/27
三好徹『投機』読み終えました。
己の持てる全てを賭け兜町で闘う男を描く経済小説。
証券会社、新聞社等の馴れ合いこそが外資系の進出に対応できずに個人投資家が離れた元凶だと感じました。

5/26
W・アービング/江間章子訳『アルハンブラ物語』読み終えました。
イスラム建築の粋を集めた宮殿の繊細華麗な美しさに魂を奪われた著者が綴る歴史・伝説・ロマンス。
正直者が報われる幻想的な世界に引き込まれて、今までの常識を疑うことの重要性を感じました。

5/25
安藤健二『封印作品の闇~キャンディ♡キャンディからオバQまで』読み終えました。
差別表現だけでなく、著作権の問題で封印されることもある。
金銭面だけでなく、感情的な縺れはより複雑だと理解できたが、残念で仕方ない。

5/24
江波戸哲夫『亀裂~老朽化マンション戦記』読み終えました。
建て替え計画に対する住民同士の攻防戦は現実的な社会問題と、複数の人間を活写する意欲作。
推進派と業者の癒着を無視した強引な大団円は少しだけ不満が残りました。

5/23
青木玉『上り坂下り坂』読み終えました。
祖父・幸田露伴からつづく〝心を込めた暮らし〟をこまやかな視点でつづる珠玉の随筆集。
季節折々の風物詩を含めて、経済発展の代償に失ったものを再認識させられました。

5/21
勝谷誠彦『日本列島レトロ紀行~色街を呑む!』読み終えました。
稀代の闘う紀行家が全国津々浦々、果てなき旅情と酒を求めて東奔西走。
風営法や暴対法等による浄化対策によって、玄人と素人の境界が曖昧になったことは良かったのだろうか。

5/18
アラン/神谷幹夫訳『幸福論』読み終えました。
「哲学を文学に、文学を哲学に」を変えようとする幸福に関する93のプロポ(哲学断章)。
西洋的な二元論に対して、個人的な違和感が残ったので、時を置いて再読しようと思います。

5/16
縄田一男『時代小説の読みどころ~傑作・力作徹底案内』読み終えました。
斯界に重きをなす個々の作家の戦後を中心とした代表作・異色作を徹底案内。
アウトプット重視でインプット不足を反省して、紹介された作品を読み進めたい。

5/14
高木俊朗『インパール』読み終えました。
史実に基づいた考証と静かなる気迫で、涙と憤りなしでは読み進めぬ、戦記文学の名著。
無謀な功名心の犠牲となった戦死者に恥じない行動を心掛けたい。

5/13
伴野朗・都筑道夫・戸川昌子・高木彬光・井沢元彦・佐野洋・斎藤栄『カチカチ山殺人事件~昔ばなし×ミステリー日本篇』読み終えました。
昔ばなしの持つ「怖さ」をあぶり出す傑作7篇を収録。
日本昔ばなしや名作劇場等の良質な番組の復活を心から願う今日この頃です。

5/12
「選択」編集部編『日本の聖域~ザ・コロナ』読み終えました。
25の組織や制度の裏側に迫り報じられない実情を暴く。
縦割り行政の弊害による不備及び不作為を死人に口なしで隠蔽させてはいけない。

5/9
志賀直哉『和解』読み終えました。
肉親関係からくる免れがたい複雑な感情の葛藤に、人間性に徹する洞察力をもって対処し、簡頸端的な手法によって描写した傑作中編。
恥ずかしながら、今の自分にはこの作品を読み熟すには早いのかもしれない。

5/8
福田和也『地ひらく~石原莞爾と昭和の夢(下)』読み終えました。
昭和が生んだカリスマの生涯と激動の時代を描き切った超大作・完結編。
東京裁判史観から脱却できない日本人にとって必読の一冊であり、歴史は裁くものではなく、学ぶものだと再認識させられました。

5/3
永井龍男『この人吉田秀雄』読み終えました。
〝広告の鬼〟の波乱にみちた生涯を数多くの証言と資料で立体的に描いたヒューマン・ドキュメント。
実業あっての虚業が逆転した米国モデル、戦後日本の迷走はここにあると感じました。

5/1
福田和也『地ひらく~石原莞爾と昭和の夢(上)』読み終えました。
石原が辿った足跡と昭和日本が直面した国際政治のカラクリを活写した渾身の大作。
政治、経済、外交など様々な角度から論じられて、自分が無知蒙昧であったと反省させられました。

5月

4/26
宮塚利雄『「北と南」をつなぐアリランとは何か』読み終えました。
人々はアリランのメロディーに託して、愛を唄い、望郷の思いを唄い、老いの悲しみを唄う。
二国間ではなく、世界情勢から俯瞰すべき問題であり、一方的な譲歩は弊害しかないことを理解しました。

4/25
西木正明『ウェルカムトゥパールハーバー(下)』読み終えました。
陰謀が絡み合い、確実に追い込まれていく日本、封印されていた真珠湾攻撃の新事実を明らかにした畢生の大作。
人種差別撤廃を訴えて、欧米から敵視されて、袋叩きにされた歴史を忘れてはいけない。

4/23
佐藤優『インテリジェンス人間論』読み終えました。
権力者の意外な素顔、精神にひそむ生々しい野心と欲望に、インテリジェンスの視点から切り込んだ異色の人物論集。
常識だと鵜吞みにせず、何事にも自分の頭で考えて咀嚼し直す習慣を心掛けたい。

4/20
西木正明『ウェルカムトゥパールハーバー(上)』読み終えました。
日本を破滅に追い込んだ謀略戦を克明に描破したノンフィクション・ノベル。
現在の日本を取り巻く状況を理解する為に必要な作品だと思いました。

4/17
ヴァーツヤーヤナ/大場正史訳『バートン版カーマ・スートラ』読み終えました。
二千年の時を経てもなお、すべてに男女にエロスの神秘を伝えつづける不朽不滅の古典。
頭で理解するよりも実践することは難しいが、自分を律する上で一読すべきです。

4/14
井上ひさし『新釈遠野物語』読み終えました。
“遠野“に限りない愛着を寄せる鬼才が、柳田国男の名著『遠野物語』に挑戦する、現代の怪異譚9話。
日本人が失った自然や野生動物との交流、他界や土地の神々と交感する生活及び精神について考えさせられました。

4/11
丸谷才一・山崎正和『日本史を読む』読み終えました。
古代から近代に至る時代の流れを見わたし、日本史の面白さを満喫させる歴史対談。
恋やサロンなどユニークな視点に今までにない気づきがありました。

4/7
旅田卓宗『風に向かって進め』読み終えました。
先日、和歌山で本人とお会いして、早速購入しました。
彼を失った和歌山が二階、世耕の好き放題になったことは悲劇です。

4/5
阿部牧郎『人物日本プロ野球史』読み終えました。
野球小説の名手が激動のプロ野球史の主人公たちを描く。
戦争が残した傷跡はプロ野球にも甚大な影響を及ぼしたことを再認識しました。

4/4
直木三十五『南国太平記(下)』読み終えました。
軽輩の開明斉彬派と重職の守旧お由羅派の対立は深刻化して、最悪の結末を迎える。
歴史に「たら」「れば」は禁物だが、斉彬の急逝が惜しまれます。

4/2
直木三十五『南国太平記(上)』読み終えました。
権謀術数渦巻く薩摩の「お由羅騒動」の顛末を描いた直木三十五の代表作。
西郷隆盛も大久保利通も登場しないが、人物描写が秀逸で舞台に引き込まれます。

4月

3/31
塩田潮『郵政最終戦争』読み終えました。
小泉改革の深層に肉薄し、政・官界に蠢く権力者たちの抗争の実態を緻密な取材で抉り出すノンフィクション力作。
妥協の産物が現状なので、安倍元首相は尻拭いに終始して抹殺されたように感じました。

3/23
高山樗牛『瀧口入道』読み終えました。
平家滅亡の哀史を背景として、瀧口入道と横笛の悲恋を描いた抒情的歴史小説。
平家物語と雨月物語が無性に読みたくなりました。

3/19
吉村葉子『お金がなくても平気なフランス人お金があっても不安な日本人』読み終えました。
自分の価値観で人生を充実させる、楽しくおトクなエッセイ集。
ポール・クローデルが絶賛した日本人は何処へ行ってしまったのだろうか。

3/18
インディ『新宿歌舞伎町の怖い話』読み終えました。
新宿ゴールデン街でバーテンとして勤務する傍ら、そのBARの二階に居住する怪談師インディ。
著者に出会えたことによって中途半端な覚悟しか持ち合わせていない自分を見詰め直す切っ掛けになりました。

3/12
武者小路実篤『空想先生』読み終えました。
作者の描く特異な人物たちが天衣無縫の人生観を語って、読者に限りない愛と希望と喜びを贈る。
空想先生、真理先生、馬鹿一などの境地を目指して、自分の山谷五兵衛ものを追求していきたい。

3/7
岩見隆夫『昭和の革命家~岸信介』読み終えました。
戦前、戦中、戦後にわたり国家改造をしようとした長州政治家。
安倍元首相が暗殺されなければならなかったのか朧気ながら見えるように気がします。

3/2
正岡子規著/粟津則雄編『筆まかせ抄』読み終えました。
明治17年から25年の稀有な時期の随筆。
教育者としての正岡子規と三島由紀夫は対照的に感じました。

3月

2/25
保阪正康『三島由紀夫と盾の会事件』読み終えました。
昭和史の解読をライフワークとする著者が、三島の死までの5年間を克明に調査。
歴史は学ぶものであり、裁くものではないと再認識しました。

2/21
サンドラール/生田耕作訳『世界の果てまで連れてって』読み終えました。
卓抜な警句が奔流のように迸り、濃密な香りを漂わす世紀の奇書。
常識の枠に囚われない奇想天外な展開に頭が追い付きません。

2/15
今西錦司『生物の世界』読み終えました。
独自の進化論の構想を、思想的自画像風に描く文化論。
人間中心の現状を脅かすものは、人間の傲慢ではないかと感じました。

2/14
田中英光『オリンポスの果実』読み終えました。
師、太宰治の墓前であとを追った、傷心の無頼派作家の処女作。
日本代表の栄光の影に重圧があり、歪な愛国心ではなく、純粋な祖国愛が育まれることを望みます。

2/12
中村彰彦『名将がいて、愚者がいた』読み終えました。
戦国時代から幕末の志士まで、公平な史観で信頼のある著者による人物評が満載。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶを肝に銘じて生きていきたい。

2/9
永井荷風『つゆのあとさき』読み終えました。
主人公と彼女を取り巻く男性の浅薄さを対比させる独特の文明批評。
現代に相通じるものがあり、時代遅れで構わないと確信しました。

2/6
本所次郎『高級官僚~影の権力者の昭和史一巻』読み終えました。
政財界に君臨する高級官僚の赤裸な権力と野望。
旧態依然で停滞する元凶はここにあり。

2/2
泉鏡花『海神別荘他二篇』読み終えました。
表題作は「天守物語」「夜叉ケ池」とならぶ鏡花幻想劇の極致。
わたつみの財宝を望み、世にも比類なき一人娘を捧げる父親は現代に引き継がれている。

2月


1/31
長沢節『大人の女が美しい』読み終えました。
年齢を重ねるごとにエレガンスで知的な魅力が増してゆく「大人の女」論。
戦後の極端な欧米礼賛を反省する時期が来たと再確認しました。

1/28
井上靖『ある偽作家の生涯』読み終えました。
天才画家の重圧で自らを磨滅した凡庸な画家の悲劇を描いた表題作の他五篇。
人と物に纏わる多様な物語を堪能しました。

1/27
松永正訓『小児がん外科医~君たちが教えてくれたこと』読み終えました。
生死に対して、真正面から向き合った、輝く命の記録。
一日一日を大切に生きたいと思いました。

1/24
樋口一葉『大つごもり・十三夜他五篇』読み終えました。
冷酷な社会を生きる女たちのあきらめの姿を写して、人生流転の相を描き出す。
明治悲惨深刻小説を参考にして、現代の社会問題を取り上げていきたい。

1/21
NHKスペシャル取材班『日本海軍400時間の証言~軍令部・参謀たちが語った敗戦』読み終えました。
同名番組取材班6名による、渾身のノンフィクション。
東京裁判の意義及び戦後騒擾による一等地の占拠等にも取り組んで頂きたい。

1/19
ジャック・ヒギンズ/鎌田三平訳『鋼の虎』読み終えました。
インドと中国の国境山岳地帯に武器や弾薬を空輸するプロの運び屋。
国威発揚を目的とする侵略は着々と準備されている。

1/17
外山滋比古『省略の詩学~俳句のかたち』読み終えました。
世界で一番短い詩である俳句を通して、日本語の豊かさを実証する先駆的名著。
西洋の詩が建築なのに対して、俳句は彫刻の指摘は目から鱗が落ちました。

1/16
津本陽『鬼の冠~武田惣角伝』読み終えました。
漂泊を重ねた孤高の武術家の神髄に迫る長編歴史小説。
3S政策で衰退する武術を見直す必要があると感じました。

1/15
斎藤貴男『バブルの復讐~精神の瓦礫』読み終えました。
打つ手もなく深化する精神の荒みを、現場に踏み入り鋭く抉るルポタージュ。
バブルではなく、明治維新から蓄積された宿痾だと感じています。

1/10
ダシール・ハメット/大久保康雄訳『ガラスの鍵』読み終えました。
ハメット自身が自作の中で、最も愛するという非情の文学。
政治を隠れ蓑に甘い汁を吸い続ける構造を描きたいと思いました。

1/5
野坂昭如『童女入水』読み終えました。
日常性から突出する人間の不条理を描きつづける作家の眼がとらえた、赤裸々な人間群像。
小説家に囚われず様々な表現手段を追求した姿勢を見習いたいと思いました。

1/4
平野秀樹/安田喜憲『奪われる日本の森~外資が水資源を狙っている』読み終えました。
国家の基盤たる国土が多国籍化すれば、日本という存在すら消滅しかねない。
国を守るために何をなすべきかを知る上で必読の一冊です。

1/2
皆川博子『写楽』読み終えました。
歌麿の最大のライバルと言われ、型破りな名作を次々に送り出し、忽然と姿を消した写楽。
時代に迎合せずに書きたいことを書き続けようと思いました。

1/1
瀧本哲史『僕は君たちに武器を配りたい~エッセンシャル版』読み終えました。
不安に立ちすくむ日本人が、今こそ学ぶ「本物の資本主義」とは何か?
現状を受け入れるだけでなく、正直者が報われる社会の実現に資する助言が欲しいを思いました。

1月


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