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自己紹介

こんにちは。

株式会社細野ファーム 細野晃大(ほその あきひろ)です。

株式会社細野ファームは「農業を通して、笑顔・好奇心・驚きを提供し続ける」という理念の基に主にトマトを生産・販売を行っています。

今回このnoteを書かせていただいた経緯は

私は20歳の時に農業経験0から農業の世界へ飛び込み、四苦八苦しながら新規就農者として最後の年である5年目を迎えることができました。その経験が新規就農を志す方や、新規就農をしたばかりの方、なにか自分でやってみたい若者達へ少しでもお力になれればと思い今回noteを書かせていただきます。また、有料コンテンツとなってしまうかもしれませんが弊社の栽培方法も書かせていただく予定です。

まずは私が農業を志すきっかけからお話します。

2014年19歳の私は経済学部に通う学生でした。嘘です。ほとんど学校に通っていない学生でした。学校には行かずゲームかパチンコ。たまに学校に行ったと思えば友達の家で遊んでいるだけという始末でした。その結果大学で2年間でとった単位は13単位のみでした。留年か大学を辞めるかという選択肢が突きつけられ、私は大学を辞めることにしました。大事なのは大学を辞めた後、何をするかといことです。これまでの人生を振り返り好きなこととできることを考え始めました。

この時にでてきた選択肢が農業です。私は幼い頃から自然が好きだったので自然に関わる仕事をしたいと思いました。私はその中でなにができるのかと考え、農業という選択肢をみつけました。

ここまでが私が農業を志すまでの経緯です。

ここからは新規就農の方、新規就農を目指す方へ私の経験を踏まえお話します。

なぜ私ができることを考えた時に農業がでてきたのか?

資金調達が比較的容易だったからになります。制度資金が充実している農業は借入を起こしやすいです。

実際に私は農業研修を1年行った後2000万の借入を起こしましたが、20歳のなにも農業経験がなかった人間が1年研修を行って借入できる額としは大きい。しかも金利は0%です(一部土地などの資金は金利あり)。

実際に最初に利用した公庫の資金です。

青年等就農資金

経営体育成強化資金

ここまで聞くと農業素晴らしい!となるのですがこれらの資金は農業生産に関わるものでなければ借入できません。農業生産で利益を出す。これには戦略が必要です。

私が4年間農業に関わり、施設園芸というものを定義すると「再現性のない製造業」です。工場のラインなどはエラーが起こらない限り、製造が行われ続けますが農業の場合同じ肥料、同じ水、同じ苗を使っても生産量にかなりバラツキがでます。生産原価は同じなのに生産収量が違うとなると原価率に大きく差が出ることになり、当然利益率にも差が出てきます。例えば販売単価をあげても収量予測と大幅にずれれば、生産原価から変わってくることになります。また現場レベルで考えるとシフト管理などにも響いてきます。これに市場出荷を組み合わせると単価予想もできず、再現性がなく予測など立てようがありません。

新規就農の方はとにかく再現性をもたせることに注力してください。

そしてそれを数字として把握していくことが重要です。再現性がないので生産原価や、販売量などはまずは決算からでもいいので把握してください。再現性がないからこそ数字の把握が大切で、またそこにビジネスチャンスが生まれます。農業の最大の脅威は再現性がないことであり、最大の利点も再現性がないことなのです。

これを前提において私がなぜトマト栽培を始めたのか説明します

トマトを選んだ理由

①技術が確立されている

②流通に強い

③顧客ニーズが多様化されている


①技術が確立されている から説明します。トマトは植物生理学の目線で研究が進んでいる植物です。また、設備なども再現性を持たせやすいです。農業業界は勘に頼っているところも多いのですがトマトの場合、しっかりとした数字とデータで根拠づけられているので再現性が持たせやすいです。事実、温度や湿度なども再現性をもたせられますし、弊社では行っていないのですがLED補光により日射量まで再現性を持たせられます。弊社では積極適にオランダの栽培方法を取り入れています。これは事実としてオランダが単一面積当たりの収量が日本よりも多いので取り入れています。

②流通に強い 人口減少し、都市部に人が集まる日本で流通の問題は切り離せない問題だと考えます。トマトは多少の揺れなどでは裂果したり品質を落とす心配がないですし、1週間たっても美味しいトマトがお届けできます。鮮度の裂果による影響が少ないのもトマトの特徴です。

③顧客ニーズが多様化されている 例としてキャベツをあげます。一般的なスーパーだとキャベツが三種類くらいおいてあって大体○○産キャベツ、○○産キャベツとして売られています。一方トマトの棚をみているとまず色も形も様々なトマトが売られており、かつ産地だけでなく○○農園のトマトとして売られています。これはトマトがブランディングしやすい野菜だということを裏付けています。事実消費者庁の調査によるといつもより値段が高いトマトを買ってみようとする人の割合は42%でニーズが多様化しているのがわかります。販売価格を固定するのは経営を安定化させるために必要なことですのでマーケティング戦略はもちろん必須です。反響あれば細野ファームが行ったマーケティングの記事も書いてみます。

以上のことから生産する野菜を選びました。

ここからは私が新規就農される方に私なりに大事だと思うことをお話しします

事実から分析すること

例:農業を始める前は日本の農業レベルは高いと思っていました。それは間違いです。もちろん高い人はいますが日本全体としてはものすごく農業のレベルが低いのです。海外資材や海外の考え方に触れようとしてください。私が知る限り施設園芸では、成長している企業や団体はオランダの考え方を取り入れています。

自身の経営を数字で把握すること

再現性がないのに数字で把握するという矛盾のようなことなのですが、これが大切です。特に売上原価率が変動するので日々の作業から数字をみつけ落とし込みながら経営してください。

以上になります。私が4年間農業に携わってみての結果と感想でした。精神的なことなので書きませんでしたが、なぜ自分がやるのか?ということが何より大切です。次のNoteからは実際に私が行ったことについて書いてみます。











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