埼玉県戸田市の水害防止対策について

令和5年予算特別委員会
◆細田善則委員 

 それでは、県土整備部の方からお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。

 予算調書で言いますと34ページ、35ページの河川改修費、また社会資本整備総合交付金(河川)の辺りからお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。

 令和元年度の台風の被害を受けまして、国の緊急対策事業、また治水の予算が確保しっかりされていくことは重要なことかというふうに思っています。県民の世論調査のナンバーワンが災害から県民の命を守るということですので、是非しっかり確保していただきたい。

 その中で、排水機場の整備も併せてしっかり適切に整備していただきたいというふうに考えております。その一つであります笹目川の排水機場に関しましては、能力向上に関して、私も一般質問で取り上げさせていただくなど、改修の必要性を述べておりました。私としては、今の毎秒30トンに加えまして、20トンほど増強して計50トンぐらいに高めるべきだなというふうに思っているところでございますけれども、今後の排水機場の整備に対して、新年度予算どのように対応されているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。



◎県土整備部長 

 本県では、河川整備計画に基づきまして、排水機場の新設、増設を計画的に進めているところでございます。

 令和5年度当初予算では、主要施策である埼玉版流域治水対策の継続と深化の中で、激甚化する水災害などへの備えとして、河川施設整備の加速化をするため、四つの排水機場の設計、工事のための予算を計上しております。

 このうち、笹目川排水機場の増設につきましては、まずは河川整備計画に位置付ける必要がございます。このため、河川整備計画の早期変更に向け、引き続き河川法に基づきます諸手続を着実に進めてまいります。



◆細田善則委員 

 それでは、2点目に移らせていただきたいと思います。

 次に、河川の改修という観点でお伺いをいたします。

 今の笹目川の堤防高がAP4.9なければいけないところが、若干地盤沈下で不足している箇所があるというふうに地元の県土整備事務所からも報告がありまして、それは一刻も早く対応が必要だというふうに考えておりますが、今年度予算で河川の改修に向けた予算、どのような工夫で計上されているか、お伺いをいたします。



◎県土整備部長 

 堤防の高さが不足していると思われる県の管理区間では、適宜、縦横断測量を実施しまして現況の堤防高を確認して、必要に応じてかさ上げ等の検討をしております。

 委員御指摘の笹目川においては、浸水被害を軽減するためにも、令和5年度からかさ上げ工事に着手できるよう設計業務等を鋭意進めてまいりたいと考えております。



◆細田善則委員 

 それでは、関連して次に進みたいというふうに思います。

 排水機場の整備はもちろんなんですけれども、やはり様々な対策で河川の対策をしていかなければならないということで、貯水能力の向上ということは私、重要だと思っておりまして、笹目川でいうと、ボートコースの貯水量を高めておくということが重要だというふうに考えております。

 県としては、事前放流の高さを決める上で、ボートレース戸田さんの開催に差し障らないということを意識されて計算出してくると、翌日の開催日に影響がないようにという観点で決めているようなお話を聞くんですけれども、ボートコースの開催ということと、災害の被害が民家に拡大する、人命に影響するということをてんびんにかけたら、私は、競艇の開催のほうは少し我慢していただくというか、延期していただくということがいいのかなというふうに思っております。

 というのも、ボートレースというのは、一般的に天気が荒れた場合はレースが不可能ということになると、途中でも1日、今日は荒天のため延期しますとか中止しますとかということはよくあって、今年の1月24日なんかは3場ぐらい、全国の競艇場は普通に延期を対応でできるということでございますので、事前放流の高さについては、翌日の戸田の開催のことを殊さら重視するのではなくて、ボートコース戸田さんに相談して、延期のことも踏まえてその数字を洗い出していくという考え方が必要かと思いますが、いかがでしょうか。



◎県土整備部長 

 戸田公園のボート競技場につきましては、先ほど申し上げました河川整備計画に洪水調節機能を有する河川管理施設としての位置付けはされておりません。

 このため、このボート競技場の更なる活用につきましては、あらゆる関係者が協働して流域全体で貯留遊水機能を高める流域治水という枠組みの中で検討していく必要があります。県としては、流域治水の取組の実効性を高めるために、国、県、笹目川流域ですと戸田市、さいたま市などが参画する荒川水系の埼玉ブロック流域治水協議会などの場を活用して、引き続きあらゆる関係者と意見交換をしながら、情報共有を図っていきたいというふうに考えております。



◆細田善則委員 

 そのステークホルダーの一人が都市整備部のほうになってくると思います。公園ということで、公園スタジアム課が管理されているということで、次は、都市整備部長にお伺いをしてまいりたいというふうに思います。

 調書の16ページの県営公園の指定管理委託費に関わってお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。

 この16ページの調書の中では、戸田のボートコースの売上げが好調なことによって、増収、収入が増ということが記載されております。この戸田公園という公園は、収入がある珍しい公園というか、毎年億単位で競艇場から使用料ということで県に財源が入ってくる公園でございますので、是非そんな戸田公園には、もう少し還元していくべきだなというふうに地元の議員としては思うわけでございます。

 そこで、先ほどの事前放流に関しまして、ボートコースの事前放流をするに当たると、公園内の設備が破損するおそれがある箇所が出てきて、それによって、事前放流の量が制限されてしまうというところがございます。

 その設備の改修や、40年以上、戸田のボートコースというのは、先ほどしゅんせつの議論ございましたけれども、しゅんせつがされてきておりませんので堆積物もあるという状況で、今年の予算でそういったものに予算を割く、そういった検討はされなかったんでしょうか。



◎都市整備部長 

 豪雨災害に備えて戸田公園のボートコース、一時的に水を貯留できるように、事前放流により水位を下げることが、そのこととしては必要であると認識しておりまして、そのため、河川管理者である県土整備事務所と公園管理者、これは大宮公園事務所でございますが、戸田市とが協議して、令和2年度に、台風接近時などに事前放流により水位を10センチメートル下げるという覚書を締結しまして、約2万立米の貯水量を確保することといたしております。

 それから、お尋ねのしゅんせつの関係でございますが、ボートコースにつきましては、通常笹目川からの取入水門を閉鎖しております。河川からの流入による土砂の堆積の可能性は非常に少ないものと想定されるため、しゅんせつの必要性が低いと考えております。

 また、今、委員からのお話もありましたが、事前放流の際にボートコースの、具体的には護岸であるとかボートがスタートする発艇台などの施設設備が損傷するおそれがあるということでありますので、現時点では、一定の水位より引き下げることには慎重な判断が必要であると考えております。

 ただ、一方で委員お話しのとおり、豪雨災害などの緊急時には、県民の生命、財産を守るため、公園管理者としても、できることは行うべきと理解しております。引き続き、災害時に必要な対応について、河川管理者など関係機関に協力してまいります。



◆細田善則委員 

 今、御答弁にありました10センチ下げるだけで20,000立米、貯水量が増えるんですね。今、戸田市で地下に貯水管を造っているんですけれども、何十億もかけて26,000立米ためる地下の設備を造っているんですけども、水面は10センチ下げるだけで20,000立米ということで、非常に効果が高いことですので、是非改修について、何をどのぐらいかけることによって何センチ下げることができるかという試算をしていただいて、その試算を基に妥当な改修と、そして事前放流の量というのが導き出されると思うんですが、再度答弁をお願いいたします。



◎都市整備部長 

 御指摘も踏まえまして、検討をしたいと存じます。

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