ベトナムとの関係深化について - ベトナム人の心の拠り所と連携を

埼玉県議会 令和4年9月定例会
Q 細田善則

本県とベトナムを語る上で欠かせないのが、本庄市にあるベトナム寺院大恩寺の存在です。御住職のティック・タム・チーさんは、日本に住むベトナム人の皆様、特に近年では実習生の心のよりどころとして献身的に活動されております。
タム・チーさんにお話を伺いに行ってまいりました。最近では、インターネットでベトナム人同士の情報交換が盛んで、ごく一部の評判の悪い実習先のことや、円安で仕送りの金額が少なくなってしまっていることなどが原因で、日本への渡航の優位性が低くなって揺らいでいるということを聞きまして、悲しくなりました。
それでも来ていただいているベトナム人の皆様は、ほかに選択肢がある中で日本がいいというふうに希望を抱いて来ていただいております。しかし、様々な理由で孤立してしまって、頼る先がない困窮するベトナム人の方は、この大恩寺の皆様が好意で集まったお米や保存食などを送料を含めて負担をして送ってあげているそうです。私としては、この方は本当に埼玉県のグローバル賞に値する方だなというふうに感じました。
しかし、現在、大恩寺及びタム・チーさんと本県との直接的なやり取りがないようで、主に都内のベトナム大使館と協働して活動しているようです。残念です。
そこで、埼玉県として、キーパーソンである大恩寺タム・チー住職と協働している姿勢を示すことが、これから埼玉県を留学先や住居先として選択しようとするベトナム人の皆様にとって、絶大な安心感を持っていただける材料になると考えますが、県民生活部長に御所見をお伺いいたします。

A 真砂和敏 県民生活部長

議員お話しのとおり、報道などから、本庄市の大恩寺は、コロナ禍で困窮した多くの方に対し、食糧や住まいなど、幅広い支援を行っておられるとお聞きしております。
こうした優れた取組を県内の他の外国人支援団体の皆様と共有し、支援に役立てていくことが大切と考えます。
まずは、住職のお考えをお聞きし、その知見やノウハウを県内全域の外国人への支援に生かせるよう有効な方策を検討してまいります。
ベトナムのみならず、様々な国から来られた外国人住民の皆様が安心して暮らすことができる地域となるよう引き続き努めてまいります。


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