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減量騎手についてのデータ

今回は平地の減量騎手についてのデータを分析していきます。

この分析の主な目的は予想をする際に、減量騎手をどのように扱うべきかを明らかにするためです。減量騎手の扱いについては様々な考えがあると思います。
例えば減量騎手はその他の騎手に比べて腕が落ちるから消す、逆に減量は大きなハンデになるため積極的に買う、馬体の軽い馬に対して減量騎
手は有効なので積極的に買うなど…

そこで様々な条件での減量騎手の回収率について解析を行い、減量騎手の扱い方を考えていきます。

減量騎手とは?

減量制度とは女性騎手や新人騎手の斤量を減らす制度で、詳しくは以下の通りです。

減量制度
女性騎手および見習騎手免許の通算取得期間が5年未満で、平地競走の勝利度数が100回以下、または障害競走の勝利度数が20回以下の騎手)が特別競走ハンデキャップ競走以外のレースに騎乗する場合、各負担重量を減量する。この場合の勝利度数は、そのレースの出馬投票締切日の前日までに中央競馬のレースに騎乗して得た1着の回数と、地方競馬指定交流競走およびパートⅠに定める外国の重賞レースにおいて、JRA競走馬登録を受けている馬に騎乗して得た1着の回数の合計となる。

https://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w574.html

JRAは平地競走と障害競走のそれぞれにおいて、それぞれの勝利度数に応じて以下のように減じる重量を設定しています。

なお現在、女性騎手に対する2㎏減は藤田菜七子騎手に対してのみ設定されているため、これから解析する2㎏減のデータは藤田菜七子騎手のデータであることを意味します。

見習騎手の減量記号


見習騎手以外の騎手の減量記号

それぞれの減量に対しての回収率

集計期間:2019. 1. 5 ~ 2023.12.28(40倍以下)

全成績

まずは過去5年間の全成績について見ていきます。

この結果を見ると、減量なしの騎手と比較して明らかに女性騎手の回収率の方が低くなっています
一方で男性の減量騎手は減量なしの騎手と比較して、単回値は若干高く、複回値はほとんど変わりません

ここから減量騎手の扱いについて、女性騎手は割り引いて、男性騎手はそこまで気にする必要はないと言えます。

またこの結果から以下のように女性騎手の回収率は低くなっているため、女性騎手は割り引いた方がよいのかもしれません。

次に過去5年間の芝の成績のついて見ていきます。

この結果からやはり、4㎏減の単回値を除いて女性騎手の回収率は低くなっています。しかし藤田菜七子騎手の複回値は83%と高い数値をマークしています
一方で男性の減量騎手は2kg減の単回値は異常に高くなっていますが、その他に関してはほとんど変わりません。

ダート

最後に過去5年間のダートの成績について見ていきます。

この結果から芝と同様に女性騎手の回収率は低くなっています。
一方で男性の減量騎手は1kg減の複回値を除いてすべての回収率が減量なしの騎手を上回っています

ここからダートの男性減量騎手は買いであると言えます。

今回はこのあたりで終えて、次回減量騎手と馬体重の関係性について分析していきます。

★まとめ

  • 女性騎手の回収率は基本的に低い

  • 男性減量騎手は、芝の回収率は減量なしの騎手と変わらないがダートは男性減量騎手の方が高い

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