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宝生流能楽師をもっと身近に。インタビュー記事

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#能

④【木谷哲也 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

受け継いできた「もの」をテーマに、能楽師の魅力を伝えるこのインタビュー企画。今回で4回目となりました。 輪島出身で、お祖父様が能楽師だった木谷哲也先生。お祖父様とつながる大切な「もの」を持ってきていただきました。今月の五雲会では「是界」を勤められます。舞台で心がけていること、また、去年、書生から正式に能楽師として独立された心境も伺いました。 ――哲也先生が「受け継いできたもの」は何ですか? この唐織紐です。僕の祖父、山田太佐久は能楽師として舞台に出てはいたんですけど、僕が

③【東川光夫 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

今回から「つなぐ」をテーマに、能楽師の先生方が親や先輩から受け継いできたものをご紹介していきます。 東川光夫先生は3月の月浪能で「高砂」を勤められます。高校生の頃から能に興味を持ち、大学時代は宝生流のサークルに所属し、年間たくさんの能楽の公演を観に行かれたほど能が大好きな東川先生。つないできた大切なもの、能の世界との出逢いや学生時代のお話など、盛りだくさんな内容になりました。 ――東川先生が「受け継いできたもの」は何ですか? 佐野萌先生の原稿用紙です。先生はご自分の会の会

②【朝倉大輔 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

宝生和英宗家の書生として能楽堂に住み込み、公演やワークショップで各地を飛び回っていらっしゃる朝倉大輔先生。「鞍馬天狗」の花見児で初舞台を踏んだ大輔先生は、2021年2月20日(土)の五雲能において、同曲のシテを勤められます。今回のインタビューでは、普段詳しく明かされていない内弟子生活について、また、子方時代からシテを勤めるまでの心境の変化などについてお聞きしました。 ――大輔先生は、内弟子生活はいつごろからスタートされましたか。 2013年の3月で芸大を卒業しまして、4

①【佐野由於 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

最近では動画サイトで能楽関連の配信を多く見かけるようになりました。しかし、公演の動画だけでは伝わりきらない能楽師の魅力がたくさんあります。これから初めて能楽を観る方、ずっと能楽を愛し応援し続けてくださっているお客様、すべての方を対象に、宝生流能楽師をより知っていただく機会をつくれないだろうかと考えました。 そこで、毎月2名の能楽師にインタビューし、各々の個性を最大限に活かした紹介をしていきたいと思います。 宝生流の盛んな金沢の地で生まれ育った佐野由於先生。今月2月14日(