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宝生流能楽師をもっと身近に。インタビュー記事

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2021年12月の記事一覧

⑱【東川尚史 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

今回の五雲能で「絵馬」を勤める東川尚史先生。 学生時代に夢中になったこと、能楽師を続けている理由についてもお伺いしました。 尚史先生にとって「つなぐ」とは? ――尚史先生が「受け継いできたもの」は何ですか。 東京の向島に「めうがや」という老舗の足袋屋がありまして、そこで作られた僕専用の足袋です。「こはぜ」(足袋の履き口にある金具)には平仮名で「ひがしかわ」と入っています。みなさんも、めうがやで足袋を作っていただいたらご自身の名前を入れてもらえますよ。 「めうがや」はす

⑰【當山淳司 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

今回の月浪能特別会で「乱」を勤める當山淳司先生。「乱」の動きの難しさや見どころなどもご紹介しています。 淳司先生にとって「つなぐ」とは? ――淳司先生が「受け継いできたもの」は何ですか。 今年の1月、元日に父親(當山孝道師、2021年7月逝去)から「俺の形見だ。」といただいた扇です。そのときは、まさか本当に形見になるとは思っていなかったので、詳しいことは何も聞いていませんでした。本金製で、良い扇のようです。「お前もいい年になったから本金製の扇を一本持っておくといいよ。」と言