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宝生流能楽師をもっと身近に。インタビュー記事

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2021年7月の記事一覧

⑩【佐野登 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

「まだ見ぬ100年、200年先の誰かのために」 7月月浪能で「藤栄」のシテを勤める佐野登先生。「未来につながる伝統」というテーマを掲げ、伝統と革新を体現しながら活動を粛々と続けていらっしゃいます。能舞台で演じることはもちろんのこと、その活躍の場は教育現場や地方の小さな町の文化活動の場であったり、とにかく幅広いフィールドをお持ちです。 能を見たことがない、知らない人に向けて、能を今に伝え未来につなぐ、能の可能性を広げるアイディアやモチベーションの源泉とは?そのルーツをたどるべく

⑨【水上優 先生】宝生流能楽師をもっと身近に。

「何か人がやっていないことをしたい!」 と言って能楽師になった父が 息子のために書いたノートの中身とは? 昨年2020年3月に延期となりました五雲能が約1年半越しに上演されます。今回、インタビューさせていただいたのは「葵上」を勤める水上優先生。お父様が能楽師となるまでの貴重なお話や、ご子息との共演のお話など、「親子」がテーマの内容となりました。 ーー優先生が「受け継いできたもの」は何ですか。 父が書いた子方の型付ですね。私が子方になったときに、父が子方の型(動き)をノート