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皆川恭平は頭を抱えていた。 今年の春から一年生の数学担当とクラス担任をすることになり…
寝室の窓は広く、夜空が見えた。満月はベッドに横になって、涙で滲む視界の中で、カーテンを…
昼間は何事もなく過ごし、夜は正気を無くした目で帰ってくる。満月がそれでもなお自宅ではな…
一緒に住み始めて、一ヶ月が経った。落ち着いた、穏やかな日々だった。 あくまでお試しの…
かちゃ、と小さな音がして寝室のドアが開くのを確認した恭平は、棚からもう一つマグカップを…
『夜の向こう側6』の間のお話。R-18指定です。
「さようなら、先生」 「さようなら。気を付けて」 浅井奈津が保健室の出入り口でひらりと手を振った。その後ろには高梨航が見守っている。 満月はほっとしながら手を振って見送った。辛い過去を持つ奈津には、幸せになって欲しいと願って止まない。長く保健室登校を続けている奈津に、こうして迎えに来てくれる友人が出来たというのは、大した進歩だった。
「満月先生、最近なんかあった?」 職員室にクラス全員分のプリントを持ってきた高梨航は、…
保健室のソファに行儀悪く寝そべりながら、恭平はデスクで仕事を片付ける満月の後ろ姿を見て…
満月が恭平と出会ったのは中学生の頃だった。恭平が引っ越してきて、何がきっかけかは覚えて…
湿った空気が梅雨の訪れを感じさせる。車を降りてドアを開けると、むわっとした空気が入り込…