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イキミミ39

秋晴れの下、先日久しぶりにhoodの温泉クルーと県外の温泉へ「遠征」に赴いたものである。
インスタの投稿を見返してみると実に2月以来。8ヶ月ぶりの遠征ということになる。

埼玉から車で2時間、山梨県は正徳寺温泉「初花」

低張性アルカリ自噴温泉、黄褐色、細かな気泡。源泉35℃。
石炭の形成途中の泥炭や亜炭層から湧き出る植物起源の有機物を多く含んだ 「モール泉」と呼ばれる琥珀色の泉質。
pH9.5のアルカリ性。俗に言う「ぬるすべ感」は半端ない。

改めて温泉の立場からものを考えてみると、人間に便宜をはかる事になど全く興味、関心はない。ただそこに湧いているだけである。
温度が熱かろうと温かろうと、それは温泉の勝手なのであり、42℃前後の適温で温泉が湧いているなどというのは実に奇跡のようなものなのである。

この山梨の温泉は源泉35℃。入浴する目的について言えば体温より低く、決していい条件ではない。
これよりも好条件な泉質にはいくらも入ってきたのだけれども、ある意味でこの負担のないやさしい湯に静かに浸かっていると、睡魔に襲われると共に不思議な感覚に囚われ出したのであった。

湯量は豊富で、湯口からドバドバと湯が次々と押し寄せる。その瞬間ごとに温泉のバイブスをひしひしと感じるのだ笑。
言葉で表すと安堵感というよりは諦観。しかしそれが心地いい。
なぜそう感じたのかは分からない。
久々の温泉遠征だったからなのか。耳鳴り以後の何かしら心境の変化なのか。

パルプフィクションのセリフを借りて語るならば、こうだ。

「湯温が低いとか、pHが高いとか、そんなことはどうでもいいんだ。これはそういう損得で判断するもんじゃねえ。オレたちが経験したことを泉質がどうとかこうとかってそういうレベルで論じる必要はまるでねえ。
つまり大事なことは、温泉を感じたってことだ。」
パルプフィクションは意外にも名言たりえるセリフが満載だ。

もしくはデッドマンのラストシーン、カヌーで海に送り出された心境だ。

ニールヤングのギターが刺さるなぁ。


と。

まあこんな調子で、最近はメンタル的に果たしていい状態なのかなんなのか自分でも分からん。もしかしたら耳鳴りとの勝ち目のない戦いに疲れ果てて、無意識のうちに我知らず救いを求めてるのかもしれん。

前にも書いたかもしれないけれども、耳鳴りについて調べているとなぜか、オカルティックな記事がいくらもヒットする。

そのうちに「チャクラ」だとか「大地の神ガイア」などと口走るような事がもしあったならば、有無を言わさずオレを殴ってくれ笑。

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