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【復刻ライブレポート】2017/2/24 「ライブ三昧はっけよい、骨の髄までいっちゃって!汗と涙の10本勝負!!」 ~うちのお庭で勝負編~ 6本目


Rhythmic Toy Worldの対バンイベントも、うちのお庭編はセミファイナルを迎えました。今日までの5本中、2本しか観ていないけどなんだかあっという間な気がします。今日の相手はBUZZ。これまた大好物なバンドがCRAWLにやってきてくれました。なんでもBUZZもCRAWL初参戦とのこと。さっそく今日のライブを振り返ってみたいと思います。

BUZZ THE BEARS

タオルを頭にまいた、いつもの越智くんがステージに登場。CRAWLのステージに越智くんが立ってる。それだけでもう興奮してしまう。ベースの大介くんはリズミックのどすこいTを着ていて、そんな先輩の優しさが嬉しい。

1曲目からリズミカルなドラムで始まる『光り』!一瞬でBUZZワールドに染まるCRAWL。フロア前方だろうが後方だろうが関係なく、曲に合わせて上がる手。ああ気持ちいい。たぶん今この瞬間、このフロアにいる人の8割、いや9割以上が笑顔だったに違いない。そういうパワーをBUZZは持ってる。2曲目には『ピエロ』。密かに聴けたらいいなと思っていた1曲です。もうほんと、顔のニヤニヤが止まらん。

ふと気づくと、リズミックのすーさんがステージ袖から、というかもう袖はみ出して楽しんでる。めっちゃ踊ってるし、手拍子のタイミングでは壁叩いて嬉しそう。そんな姿を見たらこっちまで嬉しくなってきますね。よく対バンイベントなんかで、ステージ袖からじっくりライブを観てるバンドマンの姿を見かけます。でも、袖で踊ったりするバンドマンはなかなか見かけない。すげえいい光景ですよ、これは。

3曲目には『告白』。これまた密かに聴きたかった曲。冒頭“落ちる雷鳴ずっとこだまする”の部分をお客さんだけでシンガロングして、越智くん演奏止める。「ごめんね。今日来るとき、完璧アウェイやと思ってた。ごめん、ホームやったわ」とつぶやいてから演奏再開。シンガロング自体もグっとくるものがあったけど、お客さんだけに歌わせたあとの越智くんの言葉にもググっときた。ホームやったわ、の直後に今度は越智ボーカルによる“落ちる雷鳴ずっとこだまする”で確実にライブの温度が1度上昇した、そんな気分。

3曲目が終わって「BUZZ THE BEARSだ!よろしく!!」と叫ぶ。曲の最後に越智くん、リズミックの『あなたに出会えて』のギターリフを若干のたどたどしさを伴いながら弾く。そして「むっちゃ難しいから!」と言ってましたが、さっき教えてもらったらしく、それを考えたらじゅうぶんでしょう。

「Rhythmic Toy World富士に呼んでもらいました、大阪からやってきました、BUZZ THE BEARS錦です」と、今回のツアーのキーワードでもある「どすこい」にかけて四股名風に自己紹介。そして、なんで相撲なん?ってすーさんに聞いたことを明かします。返ってきたのが、「10本やし、フライヤーもVSとかつけてやってるんです」と。そしてTシャツで相撲のプリントとかも作りたくて、という回答。越智くん、思わず「あれ?俺の質問なんやったっけ…?」

そんなMCから「VSがついてんのやろ?ガチンコでやらさせてもらいます!」と勢いつけて『サクラ』!これまた激しく速い曲!越智くんも曲中に「ついてこいよー!」とフロアを煽る。そして今度は「踊ろうか!」と誘って『まわり道』。気持ちも体も休む暇がない。心の中で嬉しい悲鳴が出っぱなし。さらに「歌おうか!」の声とともに『グッドナイト』。曲の後半、“でも大丈夫だから 今日は”のタイミングで照明オフ!そして続く“もうおやーすみ”の瞬間に照明がバン!と点灯する、見事なスタッフワーク炸裂で痺れる。“WOW WOW WOW WOW WOW WOW WOW WOW”と越智くんが叫ぶ際には、壁際にいる人たちの手も上がっていて、最高に美しい眺めでした。

そしてここでのMCでは、リズミックのHOMEであるCRAWLの11周年に対するおめでとうの言葉とともに、彼らのHOMEである大阪の中百舌鳥町にあるライブハウス「club massive」の話を。そこのブッキングマネージャーと久しぶりに居酒屋で飲んでいたんだそう。すると隣にいた二人組の男性が話しかけてきて。どうやら音楽好きで、BUZZの曲も1曲だけ知っていると。で、彼らはどんな音楽を聴いているのかと尋ねたら「Rhythmic Toy Worldが好きなんです」との答えが。そこから4人で、リズミックの話で盛り上がったんだそうです。そこで越智くんは直孝に電話しよ、と電話をかけて、リズミックファンという男性とうっちーを電話でトークさせました。

リズミックファンの彼も突然のことで、緊張したろうなあ。いきなり大好きなバンドマンと電話で話すことになったんだから。そんなやり取りをしている最中、club massiveのブッキングマネージャーさんは「良かったらライブハウスに遊びに来てな」と彼らに何度も声をかけていたんだとか。そして、自分はこういうところで育ったし、地元にHOMEがあるってことを誇りに思っていると、そう語っていました。

リズミックファンにとっても楽しくて嬉しいMCでもてなしてくれて、さらにライブハウスが自分たちにとってどれだけ大切に思っているか、ということもしっかり伝わる素晴らしいトーク。曲と曲の間に挟まるMCっていうのは、決して休憩時間ではなくて、ライブを構成するめちゃくちゃ大事なポイントでもあるんですよね。MCがなければ成立しないとか、完成度が下がるということではなく。曲のブロックとブロックをうまく橋渡ししたり、あるいはガラリと切り替えたりする重要な要素なんです。さっきみたいなMCを入れ込んでフロアにさらなる燃料まいたうえで「後ろまで届けるか!」というひと言からの『あなたへ』とか反則技ですよ。

BUZZはスリーピースなので、両サイドに越智くんと大介くん、センター奥にドラムの智くんというのがレギュラーポジション。大介くんはちょいちょいセンターに移動するけど越智くんはほぼ定位置にいて。でもこの曲のときにはセンターポジションに出てきてギターを弾いていた。そのときの越智くん笑顔がまた、最高なんですな。大介くんも負けじとセンターでブンブンとベースを弾き倒す。ステージ袖には再びのすーさん。うん、そりゃそうでしょう。奥に引っ込んでる場合じゃない。バンドマンを燃えさせるBUZZのライブ、めっちゃカッコイイです。

「今日も、あなたの街のライブハウス、CLUB CRAWLへようこそ!」

そう叫んだ越智くんが次の曲名『雨』を告げた瞬間にフロアから悲鳴のような叫び声があがり、おそらくは悲鳴の主と思われる子が前に突っ込んでいく後ろ姿が目に飛び込んでくる。その瞬間に涙腺崩壊。こういうのに弱いんですよ…。友人でも他人でも関係ない。曲や音に対して、人が全身で喜びを表現する瞬間ってめちゃくちゃ美しいと思うんです。だから自分はフロアの後ろから見える景色が大好きだし、なんならフロアの前のほうから振り返って後ろや2階席を見るのも大好き。そこには、たくさんの歓喜が広がっているから。今日の『雨』ではダイブのスコールが降ってましたけども。

この『雨』の曲中に越智くんが粋なことするんですよ。歌詞の合間に「直孝!お前のホームグラウンドは素晴らしい!」「岸やんのギターは難しすぎる!」「すー!とにかく暑苦しい!」「磯はとにかく筋肉が凄い!」と、リズミックのメンバーそれぞれへのひと言を添えてくれる。この越智くんのはからいで、さっきとはまた違う涙がボロボロと。もうほんと、BUZZのライブは笑顔と泣き顔で忙しいです…。曲自体が笑顔にも泣き顔にも相性いいもんだから、楽しい時はどんどん笑顔になるし、感動したときはどんどん泣けてくる。

「生まれも違う!育ちも違うけど、BUZZ THE BEARSは、Rhythmic Toy Worldが大好きです!」

先輩にこんなん言われた後輩の気持ちを想像しただけでも、またまた涙です。

「もう、初めて観たとか関係ないよな!全員リズミック好きで繋がってんのやろ?全員、体揺らしていきましょう!ラストやぞ!」という言葉で最後の曲『全てを』。やっぱり最後はこれで〆ましょう。笑いながら泣きながら手を上げて力いっぱい楽しんでいたら、ステージにはうっちーとすーさんが登場して、彼らが『全てを』を歌ってる。マジか。こんなサプライズが待ってるとは。嬉しそうなふたりの姿がたまらない。こういう時のステージの楽しさは確実にフロアに伝播する。

ほんっっっとうに楽しくて、あっという間に終わってしまったBUZZのライブ。楽しすぎて、この後新宿ACBのチケットを買いました。ライブ観終わった後に「あー楽しかった」と満足して終わるんじゃなく「もっともっと観たい!」と思わせてくれる、そういうライブ。対バンにBUZZを選んでくれてありがとうと、リズミックに伝えたいです。

今回の対バン、自分は今日で3本目ですが、どのバンドもCRAWLの名前をたくさん叫んでくれていました。今までいろんなライブを、それこそ数百本と観てきましたが、正直ここまでライブハウス自体に光が当たるケースってあんまりないんじゃないかと思います。つい先日観てきたeggmanの武道館イベントでは、ライブハウスeggmanの35周年記念ということで当然、eggmanの話題がたくさん出ていましたが…。

ライブってのはバンドだけじゃ成り立たなくて、ライブハウスの存在も重要なんです。そこで働くスタッフの印象次第でライブハウスのイメージも変わってくる。案内表示やトイレ、くたびれた壁に貼られたポスター、フライヤー。いろんなものの積み重ねがライブハウスに色をつけていく。生まれて初めて入ったライブハウスのことは一生忘れないし、ドキドキ感も忘れられない。一度あの扉を開けたら、二度と「知らなかった自分」には戻れません。俺は、扉を開けた人生に後悔はない。むしろ遅すぎたという悔いがある。もし好きなバンド、ミュージシャンがいるなら、ぜひ彼ら・彼女らのライブを観に、ライブハウスに行ってみてください。ホント、人生変わると思います。怪我だけは気をつけて

01.光り
02.ピエロ
03.告白
04.サクラ
05.まわり道
06.グッドナイト
07.あなたへ
08.雨
09.全てを


Rhythmic Toy World

さあ、先輩があんなにとんでもないライブぶちかましたんですから、後輩も負けてられませんね。今日のすーさんはもちろん、BUZZのTシャツです。

「遊ぶ準備はできてる?最高の金曜日にしようぜ!Rhythmic Toy Worldへようこそ!」といううっちーの号令で『TeamB』からスタート!冒頭、なんだかいつもと違う、妙な音の違和感もあったんですが、それもすぐに解消されて(気のせいだったかも)、お祭り騒ぎの始まり!この曲にはギターリフにキメの瞬間があって、MVではうっちーが変顔するんですね。今ではその変顔もライブで定番になっており、うっちーは気合いの入った変顔を披露してくれます。対してギターのきっちゃんは、キメのポイントで顔アクションしてくれるんですが、完全にイケメンのそれでした。前髪にフッと息吹きかけて首を後ろにクンッとそらす、氷室京介かGLAYのTERUか、という感じ。さすがや。

2曲目には『インスタントラヴァー』。ラッコ兄さんとのツーマンではアンコールで披露した曲。今回の企画では毎回、すべての曲というわけではないけれど、順番含めてセットリストを組み替えてくるあたりは本当に凄いなと思います。この曲の時の見どころは、サビでのカラフルな照明。オンオフもうまく切り替える、曲に合わせてのライティングでもお客さんを楽しませてくれます。

3曲目には『ハッピーエンドロール』。この曲をライブで聴いたのって、過去何回あっただろう。個人的にあまり演奏する場面に遭遇したことがない、結構貴重な曲です。実際、フロアからも何とも言えない悲鳴と歓声があがっていました。すーさんが飛ぶタイミングに合わせて一緒にぴょんぴょん飛び跳ねているお客さんたちがいて、めちゃくちゃ楽しそう。それを見たすーさんの笑顔もいいなあ。曲終わりにフロントにいるお客さんたちとグータッチするきっちゃん。

曲が終わり、磯くんが口火を切ってMC開始。うちのお庭で勝負編が今日でセミファイナルであることと、出てくれたBUZZへの感謝の言葉を告げます。そして去年、BUZZ主催のイベント“愛媛無双”に出させてもらったことと、改めてリズミックのHOMEである渋谷CRAWLに来てくれたことの喜びを口にしました。

ここからはうっちーのMC。今日がプレミアムフライデーであることに触れつつ「仕事早くあがっても、時間が余って何していいかわからないときがない?俺はある」と話す。するとフロアから「なーい!」の声があがり、間髪入れずにうっちーが「ないとか言ってんじゃねえばか笑」と切り返す。話の軸をプレミアムからずらし「金曜ってだけでなんかいいよね」と続けるも「明日仕事!」という声に「あ、そうか…」と。予期せぬフロアからの反応に、少し喋りづらそうな瞬間もちらほら笑。今度は誰かが「プレミアムサンデー!」と声を上げて「なんだよそれ美味しそうだな!」とうっちーが返し、笑いが巻き起こる。そして、そういう話してると大切なことを忘れちゃうから、ということで早めのコール&レスポンス。

「はっけよい」
「のこったのこった」
「渋谷で」
「どすこいどすこい」

のコール&レスポンスも大半のお客さんにはすっかりおなじみになっており、うっちーが説明するよりも早く反応するほど。すっかりお笑いパートになりつつあるこの時間ですが、そこはうっちー、しっかり〆てくれました。

「これだけは言わせてください。プレミアムな夜にするのは俺たちだから!」


誰かに用意されるもんじゃねえぜ、プレミアムな夜ってやつは!という志が伝わる、いいセリフ。そして『十六夜クレーター』。過去に何度も書きましたが、この曲のギターが本当に気持ちいいんです。たくさんの手が上がる光景も、この曲に何度も見せてもらいました。そして5曲目に投下されたのが『Daa Da Do!!』。曲冒頭ではなんだかフロアも様子見な雰囲気で、サビでようやく爆発する。リズミックのライブではあんまりないパターンだったかも。お客さんの中にも一瞬、なんの曲だ?と戸惑った人もいるかも。そういえばこの曲は当時発表前の先行試聴会にて、自然発生的に「ロデオサークル」なる盛り上がり方が生まれまして。フロア後方からは前方の様子があまり見えなかったんですが、やった人いたかな?この『Daa Da Do!!』もライブでめったに聴いたことがないかもしれません。でもこの曲、ライブでめちゃくちゃ輝きますよね。もっと聴きたい!

次の曲は『メッセージ』。青をベースにした光りに照らされるステージで、きっちゃんのギターが切なそうに歌う。アルバム「BUFFeT」から今日3曲目ですね。レコ発以外の企画で、このアルバムの曲がこんなに組み込まれるケースもそうそうないんじゃないか。

曲が終わり、「元気ですか?」と何やらMCでは聞き慣れない声が。珍しくきっちゃんが喋ってる。同時にフロアからも「おお!?」の声。きっちゃんはBUZZ先輩が大好きなんだと語ります。柔道経験者のきっちゃんは以前、酔っぱらって大介くんを体落としで投げたんだそうです。でも大介くんは「強いなきっちゃん」って笑ってくれるほど優しい。大介くんは『あなたに出会えて』が大好きで、特にイントロのリフ“トゥントゥトゥ”のところがお気に入り。今度“トゥントゥトゥ”で酒ついでくれよ、なんて言っちゃう面白い先輩なんだそうです。

そんなきっちゃんと大介くんのエピソードトークにお客さんも大喜び。そこでうっちーが不満をぶちまける。「きっちゃんだからなーって空気になってる!きっちゃんが喋っただけで、頑張ってるやんみたいな感じになってる!」と。普段喋らない人がMCすると、それだけでフロアが沸くという、バンドあるあるですね。

さあここから、今回の企画で恒例のお話。フロアもすでに感づいている。『波紋シンドローム』前のネタフリトークです。今日のテーマはNASA。先日ニュースになっていた、生命が存在できる可能性がある惑星が7つ発見された、というやつです。

うっちーは言います。NASAよ、俺の中にも銀河があるぞ、と。地球外生物の話ばっかりで、俺の体内生物の話は取り上げないのか、と。「宇宙には輝く星が何億とあるけれど、今日は俺の中にある銀河から、お前らに愛のプラネタリウムを届けてやるよ!」

そう叫んで、『波紋シンドローム』。毎回、違うネタを仕込んでこの曲に繋げるのも大変だろうなあと思うけど、同時にやっぱりどんなネタでくるんだろう、と楽しみにしているのも事実で。なんのことだかよくわからない人はぜひ、この曲の歌詞を検索していただければと思います。ライブ中、ギターのネックをアレに見立ててしごくうっちー。ここまで直接的な表現しているとは…今まで気づかなかった!モッシュは凄いし磯くんも立ち上がって手拍子煽るし、いろいろ見どころたくさんで忙しい1曲です。

続く『S.F』では、こちらも恒例ともいえるすーさんのベースときっちゃんのギターによるソロ対決も。一方のフロアではリフトが2騎出現してからのダイブ!ステージの熱気に負けじと盛り上がります。

9曲目は『とおりゃんせ』。この曲はなんといってもイントロのベースが聴きどころのひとつ。きっちゃんはこの時、ギターを弾かないので両手が上げてお客さんと一緒にはしゃいでる。そして本格的に歌が始まればモッシュでみんなぐちゃー!となる。毎度思うけどこの曲の爆発力はやっぱりすごい。「誰も止めねーぜ、踊れよ渋谷!」と叫ぶうっちーの言葉もこの瞬間にピッタリとハマる。

すーさんのMC。「イベントやってて、いい仲間に恵まれているなと。いろんな人とも巡り会えて、みんなとも出会えました。BUZZ、最高でしょう!」

続いてうっちーも言葉を繋ぐ。「他の先輩もBUZZのことを凄い先輩だと思ってる、凄い先輩なの。先生なの、師匠なの。そのBUZZが来てくれるっていうのは、心のでかさでしかねえと思う。今日初めてBUZZ観た人も、昔からBUZZ応援してる人も、ホントにあなたたちは素晴らしいバンドを好きになったと思います、おめでとうございます!」

こんな風におめでとうって言われるとは思ってなかったし、そういう表現を使うのがまたうっちーらしいなあと。こんなこと言えるバンドマンもなかなかいません。

越智くんがイントロのリフにチャレンジした『あなたに出会えて』、ここで本家の出番です。前半のMCで言っていた“トゥントゥトゥ”をしっかりきっちゃん生演奏。彼らの持ち曲の中にいくつかある、とてつもない爆発力を秘めた曲。導火線に見事火がついてフロアにはダイバーも。やっぱりこの曲はすごいや。

『あなたに出会えて』が終わり、お客さんに手を上げさせるうっちー。

「忘れたくない、この景色と。離したくねーっていうか離さねえんだけど。お前らの手は絶対。汗や涙で、伸ばした手がするっ離れていきそうな瞬間があるかもしれねえ。その時は俺ら、ちゃんと待ってるから。怪我したらしっかり治して、風邪ひいたらしっかり治して、絶対俺らは待ってるから、お前らが来るのを。だからその手、ずっと、俺たちにしっかり握らせてくれよ」

そんなMCからの『いつか』。これが今日の本編ラスト曲。うっちーのMCはいつも本当によく考えられているというか、その場で思いついたこともあると思うけど、凄く心に刺さる言葉が多いんです。今日に関しては、この『いつか』前のMCが抜群に良かった。「素晴らしいバンドを好きになったと思います、おめでとうございます」と双璧を成す、本日のMC大賞。怪我しても風邪ひいても、しっかり治して戻ってこいと言ってくれる。自分が怪我したときのこと。今風邪をひいている友達のことが頭に浮かんできて、グググっと感極まってしまいました。

病気やケガ、仕事なんかでライブに行けないとき、なんだか取り残されてしまうような感覚が生まれるんですよ。何度もライブを観ているバンドのときは特にそう。今日ここにいた人はもちろんですが、今諸事情でライブハウスに行けない人たちにこそ、届いて欲しい言葉だなと思いました。

もう本編でもおなか一杯。BUZZも素晴らしかったしリズミックも良かった。けど人間とは欲張りなもので、アンコールは別腹。もうちょっといただきたいところ。ステージに再登場して、うっちーはアンコールでやる曲にまつわるエピソードを語ります。今までと違い、自分たちの曲がCMで流れる状況になり、どう届けたらいいのかものすごく悩んでしまったんだそうです。そんなときに水戸ライトハウスでBUZZと対バンをして。そこで観たBUZZのライブが、迷いを消し去ってくれたんだとか。すごくストレートで、あったかいメッセージ。お客さんもとても楽しそう。こういう景色を作りたいんだと。そこで自分たちの答えが見つかったんだそうです。だからBUZZとやれる、となった時、この曲はこの日にやろうと決めた。

ということで、もちろん披露されるのは森永ダースのCM曲になった『輝きだす』。この歌の後半でお客さんがシンガロングするんですけど、裏声にあたるところまで完璧に歌う。なんだか改めて感動してしまった。タイアップ曲だけど意外とライブのセットリストから外れることも多いような? CMに使われているからと安易に組み込まず、ここぞというところで投入しているのかな。それくらい大事にしているのかもしれません。

さあ、思い出とともに感傷的な空気に支配された『輝きだす』から一変。今日の正真正銘ラストは、ひたすら盛り上がる、こちらもTVタイアップ曲『いろはにほへと』です。

「ささ騒ぐぞ、ああ遊ぶぞ たまには揉むぞ!」
「遊ぶ遊ぶ!」

こんなコール&レスポンスの後「ラスト一曲、くらいやがれ『いろはにほへと』!」という雄叫びで曲スタート!なんと、BUZZのときのお返しとばかりにここで越智くんが登場。まさか『いろはにほへと』を越智ボーカルで聴けるなんて!中央に陣取り歌う越智くんを崇めるように、四方を囲んで演奏するリズミックのメンバーたち。すげえ光景だなあ。キメの部分でもある「はぁ?」もやってくれたよ越智くん。ありがとう!前半部分を歌ってそそくさと退場する越智くんがなんだかかわいい。4人体制に戻ったリズミック。ベースとギター、両サイドのふたりはもう弾いてるんだか踊ってるんだかよくわからない状態に。最後の最後にまだまだこんだけのエネルギーを発散できるんだから凄い。

曲が終わって最後、うっちーはCRAWL下手側に向かって、ラッコ・啓示さんばりの壁キックを炸裂させる!いやあ、まさかこんなことするとは。めちゃめちゃ興奮してしまった…。啓示さん見てますか!って見てないけども。

今日のライブでふと思ったのが、気合いっていうのは歌声や演奏、そしてアクションだけじゃなく、顔の表情からでも伝わってくるんだなあということ。いつもと比べてどうこうというわけではないんですが、なんだか今日はやけに顔から気合いの光線がビンビンに出てたような気がしました。まあ、顔に気合いが表れるっていうのは普通に考えたら当たり前なんですけどね。力強い歌声だったりゴリゴリの演奏だったり、というのとは別に、表情からも気合いが伝わってきて。そのせいかステージ上の圧のようなものも、なんだか強く感じられました。

そしてライブは生き物だなあと、その日のライブというのは本当にその日限りのものなんだなあというのを改めて意識した気がします。今日まで3本、この企画に足を運びましたが、毎日違う。セットリスト以前に、メンバーのテンションの方向性とかが、やっぱり対バン次第で違ってくるんですよね。どのバンドのときがいちばんテンションが高い、とかそういうんじゃないんです。高低ではなく、種類と言いますか。同じツアーに何度も足を運ぶ人の気持ちがちょっとわかった気がします。同じ場所で開催しているのにこんだけ変わるんだから、場所が違ったらきっともっと大きな変化があるに違いない。お金と時間の制約はありますが、同じツアーに複数回参加する、ということをリズミック以外でもやってみたら、新たな発見があるんだろうなあ。

今日も面白い体験をさせていただきました。そしてBUZZもリズミックもめちゃくちゃ楽しいライブを、ありがとうございました。

01.TeamB
02.インスタントラヴァー
03.ハッピーエンドロール
04.十六夜クレーター
05.Daa Da Do!!
06.メッセージ
07.波紋シンドローム
08.S.F
09.とおりゃんせ
10.あなたに出会えて
11.いつか
EN.
12.輝きだす
13.いろはにほへと

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