Burial, Four Tet, Thom Yorkeの新曲ってlofi hip hopの上位互換?

1.突如リリースされた3人たちの新曲

そんな訳で、Vinyl 100枚限定(?)でリリースされたらしいBurial, Four Tet, Thom Yorkeの新曲です。
#トムヨーク
#Thom_Yorke

この3人による作品というと"Ego"という印象で、1曲はダンサンブルだったり、Electronic的に変態なアプローチな曲かと思ったら、2曲ともBPM116くらい(正確には1曲目が116.89、2曲目が115.89)で、そしてBPM116というよりBPM60以下というスローで、ダウナーとでも言うんですかね、そんな感じでした。

というか、ここまで書いていて、この投稿は音楽ライターによるものではなくて、DJ/Producerというか音楽家というか、曲を作って海外レーベルからリリースして、Laurel HaloとかBen UFOあたりに評価されてプレイされている、そんな人間が書いているという次第です。
なので、制作者目線かもしれないです。
一応、これが今年出したアルバムなので、「こんな人間が物申してるのか、ハッ」くらいに思っていただければ幸いです。



2.lofi hip hopの上位互換ってwww

そんな言い方どうよ、って気もしますが、2曲とおして聞いた感想はそんな感じでした。
もちろん、この3人らしさ満載だし、使っているシンセや楽器のセンス相変わらずさすがだな、と思ったのですが、音の感触だったりでなんだかlofi hip hopの文脈にも乗っかりそうだな、若干ナンセンスな言い方をすれば、コロナな今年の気分を癒してくれるようなそんな感じでしょうか。
ただ、Vinyl Onlyって考えると、結果的にlofi気味になるよね、って感じは当然なんだろうか。

そして、書きながら、ローファイと言っても、2010年代のL.I.E.S.とかThe Trilogy Tapesあたりのロウハウス/ロウテクノとは違うテイストの、やっぱりlofi hip hopとの親和性が結果的に高くなったな、という印象です。

一応、有名なlofi hip hop radioのyoutubeでも貼っておきますか。

今回のこの3人の作品は制作者目線で考えると、かなり参考になるかと思います。
ジワジワと、ビート作りとかやっぱり上手いなぁと思う次第で。

あと、リファレンスとしても優秀だと思うんで、Logic Pro XのMatch EQを使うなどして、自分の音源との差異を確かめるのも良いのでは、と思います。

lofi hip hopはそんなに...って方も、この3人の新曲は、その架け橋になるような良いアプローチなのかな、と思います。


3.今年の4月14日にFacebookに書いた文章

果たして、今読んでみてどうだろう、という感じですが、参考までに半年前に自分の個人アカウントで書いた文章を貼り付けておきます。
多少、書き換えましたが、どうぞ。

改めてLo-Fi Hip Hopを聴くとかしながら、今後のシーンについて考えてました。
昨日、友人から「ホシナさんのレーベル分析とか見てるとマーケ向いてますよ」と言われ、昨日はwebマーケティングの動画でも見るかなどしてたんですが、とりあえず、今日は音楽の今後を考えながら散歩してました。
いくつかの記事を読みながらLo-Fi Hip Hopムーブメントに対して思ったのは、自分の体感だとJusticeとかBoys Noizeが絡んだエレクトロ・ムーヴメントとどこか近似性があるのかと思いました。
作品を作るハードルが低く、誰でも参入しやすいという点だったり、ただムーヴメントというのは大体流れは一緒になるだろうし、ひろゆき氏の書籍「1%の努力」の言葉を借りれば
「二極化が極めて大きくなったとき、それが業界が衰退するときだ」
という状況にどこかでなるのだろうし、自分としてはエレクトロの時と同じような状況、トップの人が将来なる状況、そんな事を考えてました。
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で、いくつかのLo-Fi Hip HopのアーティストがThundercatやFlying Lotusあたりを心酔しているのが興味深かったです。
「心酔」は言い過ぎかもしれないですが、どこか、Flying Lotusをトップにしたようなヒエラルキー(これも微妙な言い方かもですが)があるのかな、と思いました。
なので、例えばホシナを例に取った場合、ある程度有名なLo-Fi Hip Hopのレーベルでリリースしたとしても、そのヒエラルキーのだいぶ下の方に位置付ける行動になる可能性があり、
だとすれば、今の和楽器+Electronic+Jazz/Fusion+Classsic的な方向性でFlying LotusやThundercatあたりから絶賛されて、それこそBrainfeederあたりからリリースした方がそのヒエラレルキーのだいぶ上にポジショニング出来るかな、とか思いました。
果たしてこの仮説がどの程度合っているかわからないんですが、もし、ホシナであれ、誰かを例に取った場合、その人が圧倒的に音楽能力に長けているほどLo-Fi Hip Hopに足を突っ込むのは危険かと思うのです。
あと、Lo-Fi Hip Hopだと「個性」が出しづらいかと思うので、短期的にSpotifyで再生回数も増えるだろうし、そこでマネタイズする道をしっかり作れれば問題ないかもしれないんですけど、アーティストとして長期的に活動したいのであるとすると、結果、損の方が大きいかと思うのです。
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昨日、自分のデモのいくつかをlofi hip hopに倣って1〜2分くらいで作り替えて、どんなものか試したんですが、気をつけないと、ただの「Album Preview」になってしまい、「オレは何を聴いてるんだ?」状態になりかねないと言うか。



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