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【愛読本紹介】石田千さんの作品のこと

新年おめでとうございます。2016年も、どうぞよろしくお願いいたします。

hoshichikaの愛読している作家を主に紹介する【愛読本紹介】を、以前書いた「【作家評】島本理生さんの作品のこと」につづき、はじめたいと思う。(こっちのほうも、作家評→愛読本紹介とタイトルを変えて、マガジンgreen daysに入っています)

さて、今回は、1/2現在もうすぐ行われる芥川賞選考の候補にも挙がっている石田千さんの作品について書いてみたい。前回獲った又吉直樹さんの「火花」が、200万部を突破し、多くの人に読まれたことは記憶に皆さん新しいと思うが、今回私は、愛読作家石田千さんが、2度目の候補になっていることが、嬉しい。

石田さんの文章の魅力は、最初の作品「月と菓子パン」を読んだときから、びっくりするほど素敵だと思っていた。仕事が終われば、お風呂屋さんに行って、そのあとは居酒屋に。女一人暮らしの、つつましくも、いろどりに満ちたかざらない日常が、エッセイとして、まるみのあるやわらかな文章としてつづられていた。

本当に、はまる人にははまる作家さんだと思うので、今回の賞の候補になっていることもきっかけにしてでも、たくさんの人に、彼女の文章の良さを伝えたいと私は思っている。

本はたくさんでていて、全部集められてもいない私が言うのもおこがましいのだが、日本という国の日常のふくいくとにおい立つ香りが、閉じ込められている文章なのだ。

ひらがなをふんだんに使った、独特の言葉の使い方をしているので、ちょっと最初は驚くかもしれないが、彼女の世界のひとたびひきずりこまれてみてはいかがだろうか。

私は「夜明けのラジオ」と「みなも」が二大愛読作である。
これからも、非常に活躍が楽しみな作家さんだ。

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