タロットについて気づいたことが
今日は閑話休題というか、youtubeの無料タロット占いを見ていて気付いたことを書きます。とはいえ、ただの私の雑感なので、占いの専門家でもなんでもないので、流し読みしてくださいね。
私「タロットで未来が当たる」とか「わかる」っていまひとつ「う~ん?」という立場だったのですね。なんで、偶然出てきたカードが未来を指し示すの? それ、ただの偶然に過ぎないですよね? と懐疑的だったのです。
でも、youtubeで人気の占い師、ジューン渋澤さんとか、あんずまろんさんとかの動画を見ているうちに「ああ、これはカードに描かれているシンボル(象徴)を自力で解釈して読んでいくことで、自分にとってポジティブな物語を作っていく能力を育てる側面があるのだなあ」ということが腑に落ちまして。
よく「言霊」とか「前向き思考」が大事と言いますよね。人は放っておいたら、不安に駆られてしまい、マイナス思考になることがある。そういうときに、自分で自分をプラスの方向へ向けていくために「自分で自分の人生を意味づけて物語っていく力」という能力が、大切になってくるはずです。
カードに描かれているシンボル、それはタロットでもオラクルでも同じなのですが、ポジティブな意味のカードがほとんどななかで、いわゆる凶札とよばれるものでも、前向きな解釈はできるわけじゃないですか。
一回ダメになっても再生する、だとか、すべてご破算になっても新しい道が開ける、だとか。
そういう、自分の人生を振り返って再定義するときに、前向きな解釈をしていける能力を持つ人は、なんだかんだと強い気がするのですね。
そういうときに、たとえば自分でカードを引いて自分のこれからの方向性は明るい、という物語を作れたり、もちろん占いをやるまでもなく「これからきっといいこともあるから、がんばろう」と逆境においてもそういうストーリーを作れて自分を鼓舞できる人は、たぶん折れにくい気がします。
ということをつらつら考えていたのがどうしてか、というのは、久しぶりに大塚英志さんの「物語の体操 みるみる小説が書ける6つのレッスン」(朝日文庫)を読んでいて。
これ、読了した人はもうわかっているかと思うのですが、プロット作りをするときのトレーニングとして、タロットカードの手法が出てくるのですね。
名著でして、オススメの一冊です。
創作するときに「お題」から始めるとやりやすい方も多くいらっしゃるかと思うのですが、私はこの一連のいろいろを考えていた時にこんなことを思いました。
シンボルを読んでいく力というのは、占いの場で役立てられるだけではない。人生において自分をやる気にさせる、前向きに日々を歩もうとする心の在り方――自身の人生ストーリーを編んでいくときに最も強い効力を発揮するのではないか、と。
人はなぜ、物語を読むのか。それはいろいろな理由があると思いますが、そのうちの一つの理由として「自分の人生をストーリーに置き換える力があると、つらいときにそれを乗り越えられる力になったりするから」というものがあると思うのですね。
タロット占いは、たぶんシンボルを使うことで、ストーリー作りをすごく簡素化したものなのだと。ストーリー作りの原液みたいなものなのだと私は感じます。
それで、カードのシンボルを読み、ポジティブな解釈でもって自分の状況をとらえなおしたり、小説を読むことで自分のなかにストーリーづくりの回路を開き、ピンチの状態においても「面白くなってきたね?」などと自分があたかもドラマの主役になったように仮定して悪い時期を脱していくことは、きっとその力を磨けば誰にでもできることなのではないかと。
なんて、そういうことを考えながら、タロット動画を見ていた私なのでした。
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