イカゲームを見て感じたこと

話題になっているイカゲームを仕事が終わってから見てみた。

どうしても仕事柄視野が狭くなってしまいがちで、時代から遅れないようにするためにこういうトレンドはできる限り追うようにしている。

個人的な感想を言うと、ストーリー自体はそこまでインパクトはなかったし、何度かもう途中でやめようか、と思うほどツボにはハマらなかった。

ただ一方でこれが世界数十ヵ国で一位を取ったのはわかる気がする。
詳細な分析は他に譲るとして、考えてみると、

1.選んだジャンルが秀逸
東アジアの作品で世界一位を取れるのは(=東アジア以外の視聴者層も取り込めるのは)、ラブストーリーでもなくアクションでもなく(これらは多分当分の間欧米には敵わない)、もう少しニッチなアジア的な独自性を取り込んだ作品なんだろう。
アジア人については、特に東アジア人に対しては、頭のいいイメージが世界にはあるので、それに妄想的なシチュエーションを取り込んだ点が東アジア以外の人々には独自性がありかつ新鮮に映ったんだろう。ゲームも日本人には結構馴染みのゲームがあったが、多分ああ言うのも東アジア圏外の人からすると興味深いポイントの一つなんだと思う。

2.役者のクオリティ
ドラマはほとんど見ないので、彼らが有名な人なのかわからないが、どの役者も演技がとても上手だった。

3.宗教や神を物語内に散りばめることで普遍性をもたらした。
ただの東アジアのドラマに留まらず、世界を意識した作品だと実感したのはこの点で、随所に"神"や"信仰"があらわれる。深部に宗教的な要素を散りばめる作品は近年海外でヒットする作品に共通する点だと思う。

ふと見たtiktokか何かでイギリスの男性がアジア人にイカゲームを猛烈にお勧めしている映像があったが、それくらい西洋人にも刺さった作品で、それは確実にネットフリックス側が意識して刺しにいった結果だったんだろう。

あと忘れてはならないのは、確か同じくネットフリックスのBlackPinkのドキュメンタリーで、韓国人のプロデューサーが当たり前のように英語を喋っていたように、世界のトップクリエイターがこれらの要素に+αでコラボしたってことなんだろう。

この作品は日本のパクリだと言う声もあるようだけど、確実についている日本との差を改めて感じた。エンタメを外に売る、という本気度が明らかに違う。

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