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MyREVIEW Ⅱを作ってみたー伝説のアルバムREVIEWと続編の存在意義

タイトルほど大げさに語る内容ではないが。

3月11日、GLAYのベストアルバム「REVIEW Ⅱ-BEST OF GLAY-」が発売となった。初代から約22年半の時を経てリリースされるこのアルバムは、デビュー3年半でリリースされた前作とは違い、4枚組という歴史を感じる販売形態となった。


REVIEWの巻き起こした社会現象を改めて振り返る


初めてGLAY知ったのは6枚目のシングル「Yes,Summerdays」だった。その後の「グロリアス」のCM起用によるヒットからの、ビジュアル系ブームと共に更にメディアの露出を増やしたGLAYとの接点は当然ながら増えていく。REVIEWの大ヒット、シングル2枚同時発売、前代未聞のビデオシングル、大手企業とのタイアップの数々、幕張20万人ライブetc…あの頃の熱狂は今でも覚えている。
その中でもGLAYが国民的バンドになるために欠かせなかったのがベストアルバム「REVIEW-BEST OF GLAY-」である。当時はベストアルバムはさほど多くはなく、契約枚数消化のためのリリースが主流であった時代だったと思われる。ベストアルバムのブームの火付け役と言われたこのアルバムは、前述の通りデビューからそう遠くないうちにリリースされた作品ながら、彼らの音楽の入門盤としての役割を確実に果たし、初動売上は当時のアルバム歴代最高となる200万枚、アルバムセールスも当時の歴代1位の(現在も3位)487万枚という商業的な大成功を収めた。
このリリースを機に、GLAYは後に様々なムーブメントを起こしていくだけでなく、ビジュアル系ブームの牽引者かつベストアルバムブームの先駆者となり、商業および音楽カルチャーの頂点に立った。


今、伝説のアルバム「REVIEW」の名を冠したベスト盤を出す意義とは?


そんなアルバムの続編が四半世紀近く経った今リリースされる本作。彼らの人気は今ではピークを過ぎ、根強いファンに支えられながら地道に活動しているが、曲のバリエーションもメンバーの作曲も活発になったこともあり、GLAYが表現できる音楽の幅が広がったといえる。
しかしながら、当時爆発的にファンを増やした初代REVIEWと違い、本作の選曲の傾向はベストアルバムと言うよりは、趣味的側面の強いメンバーセレクションベストアルバムである感は否めない。ファンの目からすれば思わず唸るような選曲でいいとは思うが、純粋なREVIEWの続編と銘打つ必要性・関連性は正直わからなかった。
彼らは商業的な成功は捨ててしまったのか?と思いすらした。それなら勝手にやってしまおうと発売記念、もう少し一般ウケしそうな曲目はどうか?と独自にMyREVIEW Ⅱを作ってみた。4枚組で14曲ずつの計56曲にしてあるので、本家には極力条件は近づけた。


MyREVIEW Ⅱ DISC1

1.誘惑
2.SOUL LOVE
3.Winter,again
4.HOWEVER
5.BE WITH YOU
6.とまどい
7.口唇
8.ここではない、どこかへ
9.サバイバル
10.BELOVED
11.MERMAID
12.Way of Difference
13.グロリアス
14.Missing You

コンセプトはこのディスクについては非常に面白味のない、シンプルに売れた曲をそのまま詰め込むというもの。シングル売上上位14作をそのまま当てはめた。しかしながら最も売れたM3は一曲目っぽくなかったので入れ替えた。M14は"DRIVE"でも最後を飾る曲なのでしっくりくる。ベタでも世の中が求めるのはまずこういった内容。これを聴けば大体の人にはわかってもらえるはず。このディスクに関しては、個人的なおすすめをとやかく語れるようなラインナップではなく、とにかくメジャーな曲をお腹いっぱい聴いてほしい。


MyREVIEW Ⅱ DISC2

1.彼女の"Modern..."
2.Freeze My Love
3.ずっと2人で...
4.生きてく強さ
5.GLOBAL COMMUNICATION
6.またここであいましょう
7.BEAUTIFUL DREAMER
8.Blue Jean
9.ROCK'N'ROLL SWINDLE
10.ASHES-1969-
11.VERB
12.everKrack
13.BLEEZE
14.あなたといきてゆく

売上上位14曲に惜しくも漏れた15番目のM5と、それ以外のシングル1曲目から名曲をチョイス。M3のような代表曲やM1,4,7のようなライブ定番曲が食い込んでおり、内容はDISC1に並ぶ入門盤としてふさわしい陣容。これまた盛り上がるM12やバラードの新定番M14についてはもっと評価されてもいいと思う。
おすすめは「everKrack」
これぞライブバンド・GLAYの真骨頂だろう。


MyREVIEW Ⅱ DISC3

1.千ノナイフガ胸ヲ刺ス
2.KISSIN' NOISE
3.HAPPY SWING
4.More than Love
5.軌跡の果て
6.SHUTTER SPEEDSのテーマ
7.春を愛する人
8.RHAPSODY
9.YOU MAY DREAM
10.ビリビリクラッシュメン
11.pure soul
12.summer FM
13.生きがい
14.I'm in Love

ここから2枚はアルバム曲とシングルの表題曲以外から。こちらは90年代の曲たち。とにかく「pure soul」と「BELOVED」は名曲が多過ぎて選べない。M6のようなライブの定番はもう20年以上歌われていることになるが、いまだにJIROが弾き始めるだけで沸く。リリース順となっているが、どうしてもM14は最後にしたかったので順番は変えた。
おすすめは「I'm in Love」
エバーグリーンな、締めに相応しい1曲である。


MyREVIEW Ⅱ DISC4

1.ピーク果てしなく ソウル限りなく
2.AMERICAN INNOVATION
3.MIRROR
4.ROSY
5.SORRY LOVE
6.GREAT VACATION
7.風にひとり
8.Chelsea
9.Ruby's Blanket
10.華よ嵐よ
11.Eternally
12.微熱Agirlサマー
13.Supernova Express 2016
14.はじまりのうた

こちらは2000年以降。M1やM2はライブでも非常に人気がある。M5はHOWEVERに替わるGLAYの代表曲と言わしめた。M14は近頃定番化した"ダイヤのA"のTERU曲シリーズから、タイアップ作品の局面にマッチしているといえるリリース最新曲をチョイス。ちなみに4枚合わせるとG4の楽曲は5作目まで各作品1曲ずつがラインナップ。また、初代REVIEWの曲は全て網羅されるのもこだわり。
おすすめは「華よ嵐よ」
意外なタオル曲で、GLAYらしい歌謡ロック。



あとがき


語り出したら、また選曲しだしたらきりがなくなってしまうが、各時代を代表するたくさんのGLAYの名曲があることを再確認できた。(マニアな人たちにはぬるい選曲かもだが)
以前に比べタイアップも弱くなり、若い人からすれば昔のバンド扱いかもしれない。しかしあれだけ売れてもTERUに似た歌声を持つ歌手は居そうで出てこない。TAKUROにとどまらず、JIROとHISASHIも多くの曲を書きアーティストとして進化を続けている。REVIEW Ⅱは商業音楽というよりは、キャッチーさに欠けたとしても、今とこれからのGLAYを表す本当にファンに届けたい音楽性の集合体なのかもしれない。
彼らはいつでもファンへの感謝を忘れない。30周年、35周年を迎えるその日まで、またたくさんの音楽を聴けることを楽しみに待っている。歩みを止めず、4人で前に進み続けてほしい。

「いってらっしゃい!!」

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