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世界を旅する単語

これまで1度も海外に旅したことも無いし、旅行に行ってる暇があれば家でのんびり過ごすことが好きなワタクシにとって世界中を旅するのは夢のまた夢のまた夢と言ったところか。

さて、御託は置いといて本題。「『世界中を旅した単語』ってあなた単語には足ついてないじゃない」と思ったそこの貴方、言葉には足にも飛行機にも劣らない世界中への交通手段があるじゃないか。そう、人間の声だ。

今やどの言語にも外来語は溢れている。漫画(manga)とか、津波(tsunami)とか。下世話な話だが、日本語の「スケベ」という単語、実はヘブライ語の「S〇X」からきているという説もあるらしい。実際「この単語って外来語だったの?」ってなるものも少なくないはず。人間の行き来によって新たな概念、新たな単語がもたらされていく。

じゃあその単語とやらは何なのか。まあ今回持ってきたのは割と知ってる人も多いのでは?と考えておりますが…。

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それがこちら。「だんな」と読むあれです。「夫」とかいう意味も持ってたりしますが、本当の意味はいわゆる「お寺のパトロン」、お布施をしてくれる人のこと。じゃあこの単語どっから来たのか。

まあ、察しのいい人なら「仏教ならインドかあ」ってなるはず。まあそうなんだけど…。インドはインドでも古代にさかのぼって2000年以上前、サンスクリット語っていうやつです。ヒンドゥー教や大乗仏教に現在も使われているとか。

んで、実際の単語はというと、こちら दानम्  …。(どう読めと……)ちなみに読み方は[dānam]で、「ダーナ」と読むそう。意味は、「与えること」…。

「お布施ってお寺にお金あげることじゃん!!」そうなんですよねー。「ダンナ」と「ダーナ」、結構似てますよね。ってことはすなわち仏教(主に大乗仏教)が広まった地域にはこの दानम्  という単語が広まった。っていうこと。地域的には、東南アジア、中国、モンゴル、朝鮮半島、日本といったとこでしょうか。この地域一周旅行でも何百万と飛んでいくことか…。

起源となるインドから東の地域の旅行が済んだ दानम्  は続いて西側にも行くようです。じゃあ手っ取り早く皆さんが知ってる英語から。

臓器の提供者とか、骨髄の提供者のことを何と言いますか?「ドナー」って言いますよね?それです。ちなみに周辺の国の言語に関しても調べてみると…?

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「do-」始まり多すぎる件。この単語たち全部「分け与える」という意味です。ちなみに英語以外のゲルマン語系諸語はこの限りではなく、主にラテン語系(イタリック語派)といった感じ。なるほど、南欧旅行か。

これには民族的な問題がかかわってくる。印欧語族というくくりだ。すなわち、インドの人々とヨーロッパの人々の祖先は同一であるという考え方が一般的には唱えられている。民族的に似ているから言語も似通うということである。まあ、こちらは単語が旅行してるというよりかは子供たちが親離れして別居してるといった感じだが。ただ、この考え方だとイラン人(ペルシャ語)も似ているはずなのだが、あいにくgoogle翻訳はペルシア語を発音してくれなかった。(外交的な問題だろうか?おっと)

ともあれこの記事で「言語、面白いなあ」と思ってくれれば幸いですが、そんなうまくいかないいってのもわかってるわけで。このアカウントはこんな言語に関するうんちくだったり、全く関係ないことを発言しようと思いながら、初投稿とさせていただきます。


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