あと数年は使える!G1で狙える名種牡馬の子供たちの前走距離傾向

皆様こんにちは。

今週は安田記念ですね!
そんななか、サリオスについて、ふと僕は思いました。

『ハーツクライの距離短縮ってどうなんだ?』

せっかくなので、それ以外の種牡馬についても調べてみたところ、それぞれに特徴があって結構面白かったので記事に残しておくことにしました。

今回に関しては

『芝G1に出走する馬の前走との距離差成績』

についてのデータとなります。
したがって、名だたる名種牡馬が中心です。

やっぱりG1レベルになってくると、活躍する種牡馬も限られますし、そもそもG1レース自体が限られているので、例えば現在絶賛活躍中の、エピファネイア産駒だとかモーリス産駒だとか、あるいはロードカナロア産駒やキズナ産駒など、まだまだ産駒の絶対数も少ないですからね。
G1での傾向はまだまだ掴みきれない部分があります。

ここで取り上げるのは以下6頭の種牡馬の子たち。

・ディープインパクト産駒
・キングカメハメハ産駒
・ハーツクライ産駒
・ステイゴールド産駒
・ダイワメジャー産駒
・クロフネ産駒

競馬好きなら知らない人はいないであろう名馬たち。
残念ながら、このうち4頭は既にこの世を去っており、ハーツクライも先日種牡馬引退となりましたから、残るはダイワメジャーのみがお仕事中。

この先、後継種牡馬たちに取って変わられていくのが少し寂しい気もしますけども、まだまだ現役馬ではたくさん子供たちが残されています。

あと数年は使えるデータだと思いますので
G1の際に参考にしてくださいね(笑)

(あ、ステゴの直子はもうほぼ居なくなるか…)

それではいってみましょう~。

◆種牡馬ごとの国内芝G1における前走距離別成績

※左から順に、着度数・勝率・連対率・複勝率
※2021年6月3日現在のデータ

①ディープインパクト産駒

 同距離 (21-18-18-146) 10.3% 19.2% 28.1%
 延長  (35-31-29-267) 9.7% 18.2% 26.2%
 短縮  (6-12-11-112)  4.3% 12.8% 20.6%

そもそもの数が多くて、なんだかわけのわからない数字(笑)
実に、国内G1通算62勝という凄まじい功績を残してくれたディープインパクト。

基本的な傾向として、前走と同距離だった場合の成績が一番安定しています。延長もさほど変わらないですね。
というか、サンプル数的には延長が圧倒的に多いです。
要因をひとくちに言ってしまえば『クラシック戦線に挑戦する馬が非常に多い』ということですね。さすがはディープ。
前走から距離短縮の場合は微妙ですが、次以降に紹介する種牡馬に比べて、複勝率はそれほど顕著に下がるわけではないので、やはりバランスの良い素晴らしいとしか言いようがない成績、そして……強い(笑)
ちなみに、500m以上の距離短縮は意外とうまく対応してくる側面もあります。

500m以上の短縮時
 (2-3-1-11) 11.8% 29.4% 35.3%

代表例でいえば、コントレイル(菊花賞→JC)、フィエールマン(春天→秋天)、サトノダイヤモンド(菊花賞→有馬)などが挙げられます。本質的にはステイヤーではないのですが、長距離で活躍するような一握りの強い馬は特別距離がどうこう言う話ではなさそうです。

そういえば、ダービーのシャフリヤールも600mの距離延長だったっけな……覚えておこう(-_-;)


②キングカメハメハ産駒

 同距離 (6-6-7-57)  7.9% 15.8% 25.0%
 延長  (7-7-15-138) 4.2% 8.4% 17.4%
 短縮  (7-6-4-50)  10.4% 19.4% 25.4%

こちらは距離短縮時のほうが成績が良い傾向にあります。
ディープインパクトと同じく、クラシックを目指すことが多いので距離延長でG1に挑むケースは必然的に多いんですが、いかんせん延長は少し苦手としています。
特に極端な距離延長の場合の成績はかなり落ちる傾向です😨

500m以上の延長時
 (1-2-3-41) 2.1% 6.4% 12.8%
 ※前走2着以下に限ると (0-0-1-30)

勝って勢いに乗っているケースからまだしも、前走負けたうえに極端な距離延長をしてきた場合は巻き返しにくいと言えますね。


③ハーツクライ産駒

 同距離  (4-6-4-39)  7.5% 18.9% 26.4%
 延長   (7-14-8-95) 5.6% 16.9% 23.4%
 短縮   (1-1-3-42)  2.1% 4.3% 10.6%

俗に言う『ハーツクライの距離延長』という競馬格言みたいなものがありますが、実際のところは前走と同距離が一番良いんですよね。
あくまでG1の場合の話ですので、例えば目標とするG1と同じ距離を使って慣れさせることが実はベストという印象。
近年、一番活躍したリスグラシューの成績を見てみれば何となくそれが分かってきますね。
また、キングカメハメハ産駒とは対称的に距離短縮でG1に臨んだ場合の成績が非常に悪いです。
まあだから『短縮よりは延長』と言うほうが正解かもしれませんね。
距離短縮で好走した5頭のうち4頭は前走勝っていた馬という特徴があります。
※前走勝利して距離短縮なら(1-1-2-7)

・ジャスタウェイ
  安田記念1着 (前走ドバイDF勝利)
・フェイムゲーム
  天皇賞春2着 (前走ダイヤモンドS勝利)
・シュヴァルグラン
  ジャパンカップ3着 (前走アル共杯勝利)
・スワーヴリチャード
  安田記念3着 (前走大阪杯勝利)

海外G1は含まないので余談になりますが、コックスプレートを勝ったリスグラシューもまた、前走宝塚記念を勝っていました。

前走負けて今回距離短縮の場合は(0-0-1-35)と壊滅的な成績となっていますので、僕が今回知りたかった安田記念のサリオスについては、あんまり良い状況とは言えなそうです💦


④ステイゴールド産駒

 同距離 (2-5-5-38)  4.0% 14.0% 24.0%
 延長  (11-7-5-102) 8.8% 14.4% 18.4%
 短縮  (10-1-2-36) 20.4% 22.4% 26.5%

ちょっと面白いのがステイゴールド産駒。
前走と同距離だと複勝率こそ安定しているものの、たったの2勝しか出来ていないんですよね。

一方、距離延長時や距離短縮時は異様に勝率が上がる傾向があります。
その割に、2,3着は言うほど多くないのがまた奇妙ですね(笑)
これは勝手なイメージかもしれませんが、ゴールドシップ・オルフェーヴルに代表されるように個性派タイプが多い気がします。
もしかしたら、前走と同じ距離を走ると飽きちゃうのかもしれません😅
すなわち『G1で単勝を買うなら前走と距離が違う時』が良さそうな雰囲気ですね。


⑤ダイワメジャー産駒

 同距離 (4-3-5-51) 6.6% 11.1% 19.0%
 延長  (2-1-3-57) 3.2% 4.8% 9.5%
 短縮  (2-1-1-17) 9.5% 14.3% 19.0%

これはイメージどおりの方も多いんじゃないでしょうかね。
基本的に、距離延長時が良くない傾向にあります。

特に、500m以上の距離延長時は(0-0-0-11)です。
代表例でいえば、桜花賞からオークスに向かったシゲルピンクダイヤ・レーヌミノルあたりですね。
原則、マイル以下がベストといえる子がほとんどてすので、極端な距離延長には対応しきれません。
何度も言いますが、あくまでG1レベルの話ですから、例えばロードヴァンドールのように距離延長してもG2以下のクラスであれば2,3着に好走するタイプも若干は居ますけどね😅


⑥クロフネ産駒

 同距離 (6-5-2-31) 13.6% 25.0% 29.5%
 延長  (0-4-5-54)  0.0% 6.3% 14.3%
 短縮  (3-2-0-8)  23.1% 38.5% 38.5%

さて、最後はクロフネ産駒を見てみましょう。
最近はソダシの活躍が目立ちますし、オークスの際にはかなり距離面での議論が飛び交っていて、僕個人も好走の余地は無いだろうかと、かなり長い時間をかけて考えたりnoteに記事を挙げたんですが……。
これを見ちゃうと『仕方ないか…』と言わざるを得ません。
クロフネ産駒は、前走から距離延長でG1を勝ったことが無いわけですね。
いつかソダシにはこの壁を破ってもらいたいところ。
ダイワメジャー産駒と同じく、芝2000m以上となれば重賞未勝利なわけですから、この先注目です。
秋華賞を目指すとしてトライアルを使う場合、ローズSにしても紫苑Sにしてもどのみち距離短縮となりますし、秋華賞は同距離で挑めるわけですので、まずはそこで期待したいですね😄

各種牡馬のG1で買うべきタイミング
(まとめ)

ディープインパクト産駒

距離延長に強い
・距離短縮は若干弱いが極端に悪くはない

キングカメハメハ産駒

・やや距離短縮に強い
前走負けたうえで極端な距離延長時は期待度『激低』

ハーツクライ産駒

・いきなりG1で延長というより
 叩きのレースで距離慣れしておくことがベスト
前走負けて距離短縮時は期待度『激低』

ステイゴールド産駒

・単勝で狙うなら延長時か短縮時

ダイワメジャー産駒

・基本は距離短縮か同距離が良い
極端な距離延長時は期待度『激低』

クロフネ産駒

・距離延長は頭では狙いにくい


さて、駆け足で書いてきましたが、
ディープの後継であるキズナやサトノダイヤモンド。
キンカメの後継であるロードカナロアやレイデオロ、ルーラーシップ。
ステイゴールドの後継ならオルフェーヴルやゴールドシップなど。
他にも今が旬のロベルト軍団(笑)
エピファネイアやモーリスなど。

こうした種牡馬たちがG1を沸かせつつありますが、この先どんな傾向が出てくるのか。
親父に似る産駒なのか、違うのか。楽しみは尽きませんね👍️

今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました‼️

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