【毎日王冠】各馬の勝因・敗因と今後の展望

 皆さんこんにちは。
久々の投稿となりましたが、今回は毎日王冠の振り返りをしていきたいと思います。

まずブログの予想結果ですが

◯ 1着サリオス
◎ 2着ジャスティンカフェ
無 3着ダノンザキッド
☆ 4着レイパパレ
▲ 5着ノースブリッジ

ということで、3着のダノンザキッドは抜けてしまいましたが、馬券的には馬連・枠連を買っていましたので何とか的中できました😄

それではレースを振り返っていきましょう。

公式ラップは以下のとおりでした
[12.6ー10.6ー11.3ー11.7ー11.7ー11.8ー11.3ー11.3ー11.8]
テン3F  34.5
テン4F  46.2
1000㍍通過 57.9
上がり4F 46.2
上がり3F 34.4

1000㍍通過が58秒を切ってきた、ということで見ている側としては『速い!』と感じたかと思います。
実際、数字のうえでは過去10年で2番目に速い流れでした。
しかし、結果的には前後半のラップ差は【0】であり、ラップバランスは完全なミドルペースと言えるものとなりました。
通常であれば、もっと前が垂れて後方待機の馬での決着が予期されるペースですが、ダノンザキッド・レイパパレがさすがにG1馬といえる粘りを見せたこと、馬群全体がひと塊になって進み、位置取りの優劣が比較的小さくなった結果がそうさせた印象です。

個人的には今日の馬場であれば【1:45.5】あたりが凡戦と好戦のラインになるかなぁと思っていたのですが、これを大きく上回る時計。
レース前にダノンザキッドがゲートに突進して出てしまうアクシデントがありましたが、レース内容としては非常に良かったかなと思いますね。

それでは各馬の勝因・敗因と今後の展望について触れていきます。

1着サリオス

 中団やや後ろで折り合いをつけて脚も十分に溜める競馬。直線は少し進路が塞がって追いだしを待たされる場面はありましたが前が空いてから一気に割って突き抜ける強いレースでした。
 これまでのサリオスは、ああいうかたちになると抜け出せずにそのまま雪崩れ込むしかなかったケースが目立ちましたし、ブログでも書いたとおり内枠を活かせない馬というイメージを持っていました。
今回、極端ではありませんが、やや内目の3枠からこういうレースが出来ると今後もまだまだG1レベルで楽しめるかなと思います。
 不振の時期にはブリンカーを装着したり距離を縮めたりと苦労しましたが、余計な馬具をつけずに元通りのスタイルに戻って結果が出たのは大きいですね。
手応えに余裕があったぶん、松山騎手も慌てすぎずに捌くことが出来ましたし、良いレースでした。
 次走はマイルCSが有力視されているようですが、以前のnoteで書いたとおり、ハーツクライ産駒は『距離短縮でG1に臨む』場合はあまり良い成績ではありません。
ただし、ジャスタウェイ(ドバイT→安田記念)、ドウデュース(アイビーS→朝日杯FS)といった、勝ったうえでの距離短縮はある程度期待出来ますので、チャンスはあるでしょう。
 ただ個人的には、今日の感じなら中2週でも天皇賞(秋)に出てみてほしいなという気持ちはありますけどね……。

2着ジャスティンカフェ

 ゲートはこの馬としては五分に出て、無理をせず後方で馬の後ろに入れて脚を溜めるかたち。
直線で外に持ち出すと、上がり最速タイとなる『33.8』の脚で勝ったか……というところでしたが、1頭強い馬が居ましたね😅
 ブログでも書いたとおり、条件戦時代はスローペースだと取りこぼしていた馬ですから、今日のように流れてくれたほうが、良さをより活かせますし、福永騎手も完璧なレース運びで恐らくは『よし勝った』と思ったのではないでしょうか。まあこれは仕方ないです。
前もバタッと止まったわけではないので、そこまで鮮烈な脚には見えなかったものの、レコード決着ですからね。全体が速い中でも脚を使えるのがこの馬の持ち味です。
 2着に入ったことで賞金も多少は加算できましたし、今後のレース選択の幅も広がったことでしょう。
天皇賞(秋)……は恐らく距離に関しては大丈夫だと思いますが、問題はペースと展開ですかねぇ…。
一応、パンサラッサなど割と速いペースを刻む馬が居ますので例年よりは流れるとは思いますが、もし例年どおりの後傾ラップになると、今日のようにはいかないかなぁと思います。
折り合いはつくので、もう少し位置を取る競馬ができるようになれば大きなところを獲れる可能性もある馬だと思います。
 エピファネイア産駒は古馬になってからの成長力が無い、などというレッテルを貼られつつありますが、今日のこの馬の走りはそれを払拭するものだったかなと思います。(そもそも論、まだ出世馬も少なく、産駒全体の傾向が単に早熟(←正確には早枯れだろ、とも思う)と決めつけるには、明らかに時期尚早だと個人的には思いますけども)

3着 ダノンザキッド

 外枠発走となるアクシデントがありましたが、レースとしては非常に見所があった1頭だと思います。
今回無印にした大きな理由は『スローペースでないと好走していなかったから』であり、今日のようなレースで踏ん張れたのは大きな収穫だったと思います。
ただ……今回も収得賞金は加算できず。この辺がこの馬らしいですが…。
 レイパパレに川田騎手が騎乗したため、戸崎騎手とコンビを組みましたが、どちらにしても次走のマイルCSには同厩のダノンスコーピオンが出てくるでしょう。
そして、川田騎手が騎乗するのもダノンスコーピオンでしょう。
つまり、仮に今回レイパパレがおらず、川田騎手がこの馬に乗っていたところで、次走は確実に乗り替わりです。
どうせならテン乗りになるより、1度乗っておいたほうが良いでしょうし、先を見据えればひと足早い乗り替わりは全くマイナスにはなりません。
(こんなこと言っておいて次走、ダノンザキッドが外国人騎手に乗り替わっていたら笑ってくださいw)

4着レイパパレ

 この馬らしいレースは出来たかな…と思います。
古馬になってから上がりの速いレースでまともに競馬をした経験がないですし、速い流れに乗って早めに仕掛けて粘り込むのがこの馬のスタイルです。
 過去10年の毎日王冠(良馬場)で3着内に入った馬の上がりを見ると、遅くても『34.5』です。
今回のレイパパレは『34.6』でした。惜しかったです。というか、現状だと一瞬のキレを出せる馬ではないのでギリギリ好走ラインには乗りませんでした。
 東京コース自体はそれほど問題は無さそうです。
馬場状態や展開によりますが、33秒台の速い脚を求められないようなレースであれば対応は出来るでしょう。
ただ、基本的にそうなるケースは少ないのが東京コースの重賞ですから、ベストではなさそうです。
このあとは天皇賞(秋)なのか、マイルCSなのか、分かりませんが……2つとも基本的に33秒台の脚を求められるレースですので、あまり合ってないかもしれません。
また、特に天皇賞(秋)に関しては『馬格が小さい馬は不利』な傾向がハッキリと出ています。そのあたりを考えると、次はあまり推せないかなと思います。
(馬場が渋って時計が掛かるのなら一考の余地はありそうですが)

5着ノースブリッジ

 ひと言。勿体無いレースでした。
タイミングが合わず出遅れてしまい、本来の競馬が出来なかったのが敗因です。結果的にスタートのやり直しは痛かったですね。競馬はなま物ですから仕方ないのですが……。
 ただ、高速決着且つ、自分のスタイルとは違うレースをする羽目になりながらも、なんだかんだで掲示板まで追い上げている点は評価できます。
以前であれば、出遅れた時点で大凡走していたでしょうけど、明らかに馬が成長していることは分かるレースでした。ジャスティンカフェと並んで、今後もまだまだ強くなりそうな馬です。

6着ポタジェ

 個人的に危惧していたスタート直後の行きっプリに関しては問題なく、ある程度いつもの競馬は出来たと思います。
ただ、33秒台の速い脚を使えないのがこの馬の弱点であり、今回は他馬より斤量が重かったため、昨年(34.0)より上がりタイムは落ちてしまいました(34.5)。
 斤量に加えて、元々持っている特徴が仇となりました。
休み明けだったから…ということは無いと思いますし、使った上積みはあるでしょうけど、天皇賞(秋)で3着内に好走するまでは今年もどうかなという印象です。
距離をこなせない可能性はありますが、もしかしたらジャパンCのほうがチャンスがあるかもしれません。
あちらは上がりだけでなく総合力が求められるレースですからね。ただ……やっぱり長いかな…うん…。

7着キングストンボーイ

 この馬なりによく頑張ったと思いますが、ジャスティンカフェに比べて手応えに余裕がありませんでした。
完全に力負けと言っていいでしょうし、正直この内容だと現状では重賞で勝ち負けするにはちょっと注文がつきそうです。

8着キングオブコージ

 まさかあそこまで先行するとは思いませんでした😅
そして、レース後の武史騎手のコメントで気になる部分があります。
『もう1つ2つ距離を縮めたらいいかも』
これはファン目線からすれば意外…ですね。
どう見ても、距離を延ばして結果が出てきた馬なので、今さら短縮??とだいたいの人は思うでしょう。
 最近の追い切りを見ていると、確かに折り合いが難しくなってきているようには感じられますので、アリかもしれませんが……となると重賞レベルでどうか…とも思います。結局のところ、どんな距離でも折り合いは大事ですし、縮めたとしてもダメなパターンもよくありますからねぇ……。今後に注目です。

9着ハッピーアワー

 やはり出遅れましたが、この馬のいつもの競馬はできたでしょうし、さすがに実績馬と比べると全く足りない走りでしたが、この頭数なら無事に走り切ることで出走奨励金が交付されます。それだけでも十分に馬主孝行だと思います。

10着レッドベルオーブ

 やはり折り合いが厳しいですね……。
落ち着いたのはちょうどレースの中間地点あたりでしたが、前半であれだけ無駄な消耗があると最後まで持ちません。
 前走は周りが放置プレイしてくれたため、前半で大きくアドバンテージを取れましたが、今回はみんな付いてきました。ただ暴走するだけの逃げかたでは、重賞で通用するほど甘くはないということです。
もう少し落ち着いて運べるようになれば、同じペースで行くにしても変わってくるというものですが、現状ではなかなか厳しいですね……。
陣営としてはかなり苦労されていると思うので報われてほしいところですが、改善するのはそう簡単なことではないでしょう。
 ただ、前走逃げたから……というより以前からダメだったからこうなったと思うので、個人的には今のスタイルを否定するのは、陣営に対しても騎手に対しても気の毒だと思います。

以上、毎日王冠の回顧でした(*・ω・)ノ

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