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「モンスター・ペアレント」という言葉があるが、子どもを持つ親にモンスター的な側面があるのは、当然なこと

学校が今、はげしく変わっているという。

ひと昔前は、やたらとクレームばかりをつけてきて手に負えないような
保護者のことを教員側から「モンスター・ペアレント」などと呼んだ。

しかし、今は保護者全体が「モンスター・ペアレント化」していると言う。
何か「気に入らない事」があればあれば、担任に言うのはもちろん、校長や教育委員会にまでダイレクトにクレームを送るのは日常茶飯事であって、昔のように感謝の言葉を贈られることなど無いというのである。

自分の時間や家族を犠牲にして身を削りながら仕事をしているのに、これでは、とてもやっていけないのは当然のことで、今では「学校の先生=ブラックな仕事の代表格」みたいに言われるようになってしまった。

その結果、教師のなり手がおらず、採用率は上がったものの、精神疾患などで離職・休職する教師は増え続けているという。


確かに「学校」という現場は、今はげしく変わってしまった。
しかし、本当に保護者の質は悪化してしまったのだろうか。
確かに、ゲーム世代とでもいうのだろうか?
仲間と外で活動し、遊ぶよりも集まってゲーム機などでゲームをするという世代が親という立場になり始めて、空気感も大きく様変わりしていることはうなづける。

しかし、見方を変えると、「多様な価値観」で教育や学校、子育てを捉えるグローバルな時代がより深化したとも言えるだろう。
私の学生時代などは、一方的に随分と理不尽なことを教師からされたものだ。
「殴る、蹴る」は当たり前で、子どもの人権やプライドなど、ズタズタに引裂くような言動なども、あげれば枚挙にいとまがない。


残念ながら、「現在の教師たちは、その残忍な振る舞いの代償を払わされていると言っても過言では無いだろう。

◇  

話は、少し離れるかもしれないが、「野生のイノシシ」に遭遇したことはあるだろうか?
私は対州馬を飼養している自分に、けっこうな割合でイノシシに遭遇した経験がある。

世間のニュースで「イノシシ」の話題と言うと、「イノシシに襲われて怪我をした」などばかりで、どうも「イノシシは凶暴な野生生物」とイメージが固定されているようだが、決してそんなことはない。

山林などで人を見かけると、イノシシは一目散に逃げだすのだ。
いきなり突進してくるなどということはない。第一、そんなことをする理由が彼らには無い。

しかし、「子連れ」だと、それが一変する。真逆になる。

近づくだけで、唸り声を上げて威嚇してくる。
一度、馬を引いて歩いている途中でイノシシの母子に出くわしたことがあった。
子どもは、一目散に草むらに逃げ込むが、母親は一歩も引かない。
人間と自分よりも大きな馬に対して、たじろぐこともなく正対し、「そちらが向かってくるなら、ただではおかないぞ」といった様相である。

その時は、我々が退散することになったが、この母親イノシシにしてみれば、「モンスター的な態度」でもなんでもなく、しごく当たり前の本能なのである。

そういう観点を教師側が含みとして持っておけば、「何が、母親イノシシを突進させる行為・態度・言動になるのか」がわかってくるだろう。




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