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約束の地・・・上五島・福見教会のマリア

五島・福見教会のマリア像。
ひとつひとつ表情が違うマリア像ですが、ここ福見教会のマリア像は、ひときわ美しい顔だと思いました。青空をバックに・・・というのが映えることもありますが、このなんとも穏やかな美しさは、ちょっと息を飲む?ものがありました。
これまで訪れた数々の教会の中でもっとも印象的なマリア像でした。

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ふくよかな「手」も美しいです。

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訪れた際、教会の傍らに、ひとりのおじいさんがおられ、いろいろと話を聞かせてくれました。かつてはこの教会のすぐ横に児童の養育院があり、修道院とも合わせて、平和で静かなカトリックの里だったそうです。

歴史をたどれば、「五島崩れ」と呼ばれるキリシタン弾圧の際には、信者家族9家族50人が船で海へ脱出し、佐世保市沖の黒島や生月に辿り着いた後、やっとの思いで、元の福見の地へ帰りました。
しかしその時には、家財道具を略奪されたばかりか、家すらも無くなっていたそう。それでもこの「約束の地」にとどまり、明治11年に前身となる木造教会を建設しました。

その後、台風による破壊により立て替えを余儀なくされたり、改修を重ねるなどして、現在に至っています。

現在、世界遺産となった長崎と熊本(天草)の教会群ですが、世界遺産に値するのは、建築物そのものよりも、ひたすら迫害にも屈せず信仰を貫いた人々の精神そのものであるように思います。

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