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長崎市の風景 路面電車の車内

我々長崎市民にとって、「電車」と言えば、路面電車、或いはチンチン電車を指す。
鉄道の方は、いまだに電化されていない区間もあるので、汽車(きしゃ)と言うのだ。

電車の中の風景は、もちろん「心の故郷の風景」でもある。
幼い頃、母親と出かけたりするのは、もっぱら電車だった。

混んでいると大人しくしているが、すいている時など、たちまち態度が変わる。
幼い頃は、景色を見るために外側を向いて座るのは、当たり前だし、使っていない側の運転台に座って、運転士気分を味わうのは格別だった。
おそらく今の時代、そんなことをしようものなら、たちまち怒られてしまうだろうが、昔は一度も咎められたことなど無かった。大らかな時代だったのである。

私が幼い頃は、まだ一部、大正時代に製造された車両が走っていた。
車内の電灯は、今のような昼白色ではなく、ちょっと薄暗い電灯色だった。
私は、なんとなく暗い感じのこの車両が好きではなかったのだけど、今ならば「レトロ・モダン」な車両として、大変な人気となるだろう。

今でも昭和20年代に製造された車両が走っている。そんな車両が「現役」として頑張っている姿を見ると、「人もまだまだ負けておれん!」と思うのだ。


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