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長崎/人物・歴史・エトセトラ

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2023年12月の記事一覧

長崎市の風景 岩原川の暗渠の上にあった 大黒恵美須市場

今の県庁や長崎駅の、目と鼻の先にあった大黒恵美須市場。 原爆で廃墟とした街で、岩原川を暗渠にして、倒壊した商店などを集めたのが、その始まり。 1Fが店舗で、2Fが住居となっていた。 魚市場も近く、新鮮な魚が並んでいた。 朝な夕な、汽笛の音やカトリック中町教会の鐘の音が響く、私の大好きな場所だった。

原爆により倒壊、全焼した為、諏訪神社の長坂で青空授業を行った西坂小学校

長崎市立西坂小学校。爆心地より2.1kmの距離にありましたが、木造であった為、管理棟・教室棟とも爆風により倒壊し、その後発生した火災により全焼しました。 被災後の西坂小学校・校地です。鉄筋であった城山小や山里小とちがって、木造であったことにより、跡形もなくなっています。学校の証としては正面に見えるコンクリート製の壁と門柱だけが残っているだけです。 しかし、それがゆえに何かを残そうという配慮があったのでしょうか、校舎の裏手には写真に写っていると見られる古い門柱と階段が残され

杉本家のレンガ塀 ~ 幼稚園時代登園中にずっと気になっていた原爆被爆遺構

このレンガ塀、住吉の自宅APから純心幼稚園までの道の途中にあり、毎日この横を歩いて通っていました。 当時は幼稚園バスなどあるはずもなく、けっこうな道程を歩いていたわけです。 当時はもちろん小さかったので、目線も低く、このレンガ塀は、何か圧力を感じる存在として、私の前にありました。 当時の様子と今を比べると、その後周囲は恐ろしく変わってしまったのですが、このレンガ塀だけはずっと「あのレンガ塀はいったい何なのだろう?」と記憶の中に残っていたのです。 実はこのレンガ塀、原爆の被爆