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炭鉱

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昭和30年代まで長崎県内に無数にあり、地域の発展を支えた炭鉱のこと
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2022年10月の記事一覧

映画「 家族 」の中に見る、日鉄伊王島炭鉱

このトピックの目的はかつて伊王島坑で働かれ、今は遠方や海外などにおられる方に、当時の生活をひととき思い出して貰いたい、ということの一点に尽きます。 昭和45年に公開された松竹映画「家族」(監督:山田洋二)は伊王島から北海道へと移住する家族を描いたロード・ムービーです。 伊王島炭鉱で働く夫と家族は、馬込(沖ノ島)天主堂近くに住んでいましたが、夫が北海道で酪農をやることを決心し、一家で離島する場面から始まります。 「ヤマは、一家族」ですから、引越しともなると、大勢の人が集ま

昭和初期に栄えた炭鉱町 ~ 佐々町・芳野浦鉱 再訪

(記事作成:2012年12月20日) 北松浦郡佐々町にあった住友・芳野浦炭鉱跡を訪ねてから、約2年が経ちました。しかし大きなヤマ(炭鉱)でありながら、昭和28年という比較的早い時期に閉山したためか、その痕跡を追跡することができず消化不良でしたので、今回再び同地を訪れてみました。 芳ノ浦商店街裏手にある「住友芳野浦炭鉱記念碑」のある場所から山手に登ります。 階段を登ったすぐ傍にあるのが、この円筒形の構造物。印象では水タンクのように見えますが。 閉山後、展望台として整備さ