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ちょっといいハナシ

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2020年11月の記事一覧

ヒイラギの花の香が、こんなに優しく甘いとは...

剪定の仕事で、ヒイラギの生け垣に顔を突っ込んで作業しました。 そうすると、なんて「優しくて、甘い香り」。 モクセイほど強くないけど、それゆえなんとも愛おしい香り。 ヒイラギの葉は棘があって、密に茂るから、ハンセン氏病の施設の周りに植えてあったと、ある本で読んだことがあった。 そんなことは、ヒトが勝手にやったこと。 こんなに小さな可憐な花が、こんなに優しく甘い香りだとは、恥ずかしながら知らなかった。 切られた花。もったいないので、作業トラックにさして帰った。

かつての炭鉱町にあった小学校跡地にポツンと残る、或る人の一生ものの記憶

『 私は、神林で、四年生まで、いました。それから、伊王島にいきました。 神林の時の、思い出は、記憶がありません。残念です。 私の祖父は、鍛冶屋でした。うたがうらでした。 神林の学校は、楽しかったことだけ、記憶にあります。 本当に記憶がないんですよ。 先生が優しかったです。それだけ、おぼえています。 神林の一年生の担任は、ふじまつ先生かもしれない。女の先生でした。 クラスの子が、床に何かを、こぼした時に、私が床をふいてあげたら、先生が私に、優しいね、といってくれたのを、今も覚え

私は宗教は持たないが、目に見えないものを信じる

この手の話を胡散臭いと思う人にとっては全く意味の無い話。 亡くなった対州馬、ひん太の牧草地の横に住む地主さんに、ひん太のオリジナルカレンダーを進呈するために、バイクで向かっていた時のこと。 いつもの小径に差し掛かった時に「あれっ!?」と思った。 すぐ横を、ひん太がいっしょに歩いている気配がありありとしたから。 もう何度も通っている道だけど、そんな感覚になったのは、その時が初めて。 「え、ひん太来たの?」とかしか思わなかった。 地主さん宅を訪ねると、ちょうど出掛けよう

母方の祖母は、けっして「~扱い」しない、静かで強く、優しい人だった

母方の祖母。私がいちばん好きな君枝おばあちゃん。 下の写真では気が強そうに見えるかもしれないけど、とっても「静かな」人だった。 私は幼少期から「愚図で泣き虫」で有名だったので、親戚にも嘲笑されたりり、まわりの大人から嫌な顔をされることも多かった。 でも、この君枝おばあちゃんだけは、私にそういう態度をとらないばかりか、私に嫌な顔ひとつしたことがまったく無い人でした。 幼い頃、一緒にお風呂に入った時、自分で体を洗っている私を見て、「あんたは、洗うとが上手やねぇ」と褒めてくれま

「いじめ」を助長させているもの

※(実はこれ、ちょうど10年前に書いたもの。偶然見返したのだけど、この10年何も変わっていないどころか、余計拍車が掛かっているような気もします。) それは最近の芸能界の在り方や質そのものであるような気がします。 ここ数日、たて続けに自殺してしまった小中学生の女子生徒の記事がニュースとして流れています。 詳しい内容はわかりませんが、共通するのは、自殺に至るまでの学校生活の中で、「ひとりぼっちで給食を食べる」「まわそうとしたプリントを受け取って貰えない」「容姿をからかわれる