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リアルタイム

「リアルタイム」

ニューアルパム『AM 8:00 』発売直前記念!
セルフライナーノーツ第5弾!

毎日更新するといいながら、今日は朝からMIX作業に追われて、無理でした。苦笑
ようやくひと段落したし、動物の森で花に水やりも終えたので、寝る前に書いとこうかな。

今日紹介するのは『リアルタイム』という曲です。

この曲は、珍しく”共作”をした作品で、作詞家の『コータ』さんから依頼を受けて、2月に制作しました。コータさんはYouTubeの動画で僕のことを知り、SNSのDMからご連絡を頂きました。(現代ならでは!)
 メールでやりとりをしながら制作をしたので、僕はコータさんの素顔も、(写真はみたけど)どんな方なのかも未だによく知りません。

だけど、一緒に作品を作るって、お互いをある程度曝け出さないと成り立たないし、心は裸になりあう必要があります。というよりは、裸の部分が見えてしまうと思う。メールでやりとりをしながら、コータさんの想いや、作りたい曲の雰囲気を汲み取り、作曲しました。
既に完成している詞を一字一句変えずに作曲するのはあまり経験したことがなかったので結構難しかったです。笑

実際は、「バラードver.」「ポップver.」「ロック ver.」の3パターンを作って一番しっくりきたロックVerが採用されました◎

アコギでロックするのって楽しい。ギターって、ただ弾くだけじゃなくて実は叩いたり、叩きながら弾いたり、いろんな奏法で音楽を表現することができます。一人でドラムとベースとギターと歌を鳴らせることもできます。弦は6本しかないけど、虹色の音を出することができる。
つまり僕は香川裕光であり、L'Arc-en-Cielなのです。(※そんなことないです。)

コータさんの歌詞は一生懸命作品を作っても報われない葛藤が描かれています。
僕も今でこそ、別に売れてはないけど、売れないなりにもたくさんの人が応援してくれて、ありがたいことにミュージシャンとして生きています。

でも、もちろん”一人もファンがいない状態”から、歌を歌いはじめました。それこそ最初は友達から笑われながら作ってた気がする。誰にも称賛されない中で孤独に作品作りをするってすごく寂しいものです。やっぱり生み出したからには、誰かに届けたいし、誰かのためになって欲しい。自分を信じ続けて作り続けていたら、色んな出逢いがあり、出逢いがまた次の出逢いを生み、いつのまにか歌で確定申告するようになって、まんまと持続給付金の申請まで出すハメとなりました。(感謝。)
コータさんの歌詞を読んでいると、『初心忘れべがらず!』とお尻を蹴飛ばされたような気持ちになります。孤独と向き合いながら、命を燃やして走り続けるのは当人は辛いかもしれない。でも、それを観てる人にとって、その後ろ姿は大きな力になるはず。

『リアルタイム』はそんな夢追い人を応援する歌だと僕は思っています。

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『リアルタイム』
作詞 コータ
作曲 香川裕光

どうせ意味なんて無いのに
この世に生まれ落ちた
なぜ生まれてきたか
疑う暇なく あどけない
あの頃に墨で書いた
夢が今は 色褪せていた
虚ろな目で 花壇を見つめ

どうせ朽ち果てる運命
種蒔き 水をかけて
芽を出したら花が
咲いて誇っては 散っていく
何のため生まれたんだ?
なんで生きて? 死んでいくの?
解けない謎 誰しも抱え

空見上げ雲の模様
ゆっくり 形 変わりゆく
その一秒一秒に
命 削がれる実感なく
理解してるフリして
限りある時間に 追われてる

夢追い人期限つき
周りの勝手な判断
責任の無いアドバイス
ノイズ混じり うなされては
眠るように 塞いできた

どうせ意味なんて無いけど
飽きずに昇る太陽
陽に照らされ僕ら
大地の恩恵 施され
敷かれてた 人の轍
彷徨っては 歩いた道を
振り向いては 足跡 眺め

どうせ巻き戻らないなら
前向き開き直り
この街飛び出して
まだ見ぬ君らと 笑い合う
未来だけ描く一歩
夢の続き 追いかけるよ
この思いを 君らと共に

見慣れない街に触れて
波打ち踊る感情に
身を委ねて彩った
花が咲いてる一生分
無駄に笑っていたい
限りある時間が 許すまで

高架下の雑草に
僅かな歴史の存在
誰しもが持つストーリー
ひとりひとり僕ら照らす
紅い星に 導かれて

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