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【牙狼展・前夜祭ーザルバ達の宴ー】

2024年2月2日(金)

昨日、2024年2月1日(木)に開催された【牙狼展・前夜祭ーザルバ達の宴ー】でMCをやったこと、とても貴重な経験だったので書き残しておきたい。

記憶なんてものは「あっ」という間に薄れ、消え去っていく。こんなに嬉しく楽しかったことも、気が付けば脳の奥底、時間の彼方へ「ピュー」だ。なので備忘録的な意味合いが強いが、皆さんに読んでいただくとの意識も持ちつつ、書いていきたい。自画自賛や自己顕示欲も正直に。

かつて私は『特撮は爆発だ!』というYouTubeチャンネルで、週に一回、その週に放送された特撮作品について「あーだこーだ」言う生配信をしていた。それがなんだかんだで特撮界の一部に知られるようになり、様々な方々のお引き立てもあり、気が付けば大好きな特撮作品『牙狼』の生みの親・雨宮慶太さんをゲストに招いたイベントを開くまでになっていた。そのイベントに来てくれていたお客様が今回の主催者で、当時の私のMCを観て、お声がけくださったという訳だ。

このお話を最初にいただいた時、正直に書くと「躊躇した」。人前に立つ活動を休止すると宣言して六年以上が過ぎ、途中にポツポツと(多分三、四回ほど)何かしらのイベントやテレビ番組に出演したこともあったが、ほんの一瞬の出番だったり、突発的なアクシデントであったりと、本格的な出演ではなかった。あ、でも2020年3月に「『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』Blu-ray & DVD発売記念スペシャル!」というイベントはやった。とはいえこのイベントは、キャパ20人程の会場からの生配信で、ゲストの雨宮慶太さん・富田伸二さんとは何度もお会いしていたし、お客様も常連さんがほとんどだったので気楽なものだった(来てくださったお客様、ゴメンなさい)。そんな甘えた現場を数回やっただけのブランクおじさんの私は「こんな大イベントのMCが自分に務まるだろうか?」と不安だった。

今回の会場「DisGOONieS」は『ゴジラ-1.0』で破壊しつくされた銀座(とは違う世界線の銀座)にあるステージ付きレストラン&バーで、キャパはおよそ120席。それがチケット発売日に即完売。まだゲストが誰か発表されていなかったのに、凄いことだ。結果、素晴らしいゲスト陣が後々発表され、購入した皆さん(賭けにかった勇者たち)は歓喜しただろう。そして私は、そんなゲスト陣の顔ぶれに恐怖していた。

最初にオファーをいただいた時、ほとんどの出演者は確定していた。その中にはあの「影山ヒロノブ」さんが居た。もう数えきれないほど聴いた声の持ち主、牙狼シリーズの主題歌はもちろん、登場する主要キャラ「ザルバ」でもある。そして、『電撃戦隊チェンジマン』の主題歌は私のカラオケのレパートリーでもある。こんな大物ゲストを相手にするには、ブランクのある私では厳しいのではないか、お断りしようか、でもこんなチャンス二度とないかもと、様々な思いが浮かんでは浮かび、そしてまた浮かんだ。そんな私の悩みを見透かした妻は「分かるよ、不安だよね」と気遣ってくれた。その時に、「あ、やろう」と思ったのだ。妻という味方が、私には居る。どんな結果になっても大丈夫だと思えたのだ。妻のお陰である。

さて、そうして出演することを決めたこのイベント、実は翌2月2日から始まる『牙狼展~守りし者の記憶』という展示会(牙狼の衣装やプロップを多数展示)の前夜祭という位置付けであり、イベント開始前には内覧会として、関係者が事前に展示を観る時間が設けられていた。できればここに参加したかったのだが、トークネタの仕込みに時間がかかったため内覧会には行けず、イベントの入り時間である17:30に直接会場入りすることとなった。ちなみに、そうまでして準備したトークネタだが、実際に話せたのは半分程度だった。だがこの仕込みが大事なのは、過去のイベントの経験で分かっていた。この準備があるから、落ち着いて進行できるし、とっさのアドリブにも繋がってゆく。

会場入りし控室へ。まだ誰も来ていない。少しすると聞き覚えのある声がする。影山さんだ。「こんなに早く入られるんだ」と驚きつつ、あの声が近づいてくるにつれ、自然と直立不動になった。そして、控室に入って来られた影山さんにご挨拶。「おはようございます。初めまして。本日MCを担当いたします、ホロッコほり太と申します。よろしくお願いいたします」、影山さんは満面の笑みで「影山です。よろしくお願いします」と丁寧に返してくださる。事前に映画『GET OVER -JAM Project THE MOVIE-』やYouTube動画『ソロアコギの旅』で拝見していたままのお人柄だった。それからしばらく影山さんと二人だけの時間(夢と緊張が入り混じる混沌とした時間)。ちょこちょこ質問する私に、影山さんは面倒臭がる素振りは一切なく、丁寧にお話ししてくださる。「ヤバい、何事にも全力のレスポンスだ。ずっと話しかけてたら影山さんを疲れさせちゃう」と思い、会場の下見へと向かう。

影山さんが想像通りの素敵な方だったので「影山さんの魅力を引き出すトークをしなきゃ」と、緊張感が増す。実は活動休止前の私は、もうあまり緊張することが無くなっていた。それは決して良いことではなく、舞台にはある程度の緊張感が必要だと思う(私調べ)。その緊張感が、この久々の舞台で戻って来たのは嬉しいが(実際その嬉しさでニヤニヤしたりしてたので傍から見たらヤバい奴だったかもしれない)、ここまで緊張してしまうと始まる前から疲弊しきってしまう。中々のピンチだ。

しばらく会場をグルグルグルグル、グルグルグルグルと回り、控室へ戻ると影山さんがトーク後に歌う『牙狼~SAVIOR IN THE DARK~ RED REQUIEM Ver.』のリハをするという。まぁまぁの至近距離で聴く影山さんの歌は凄まじく、緊張感MAXなのに涙が出そうになる。ちなみに本番では涙が出た。分かってはいたけれど、本物の凄みがあった。正直、ちょっと緊張がほぐれた。

しばらくすると横山誠さんがいらっしゃった。横山さんとは、もう何度もイベントでご一緒させていただいているので安心感があり、少し緊張感が和らぐ。横山さんの印象は、「怖い」→「怖いけど良い方」→「怖いけど素敵で良い方」→「怖いけど素敵で話しやすくて良い方」という風に、「怖い」は頭についたまま変化してきた。その横山さんから、私がMCだと聞いて「安心しました」とのLINEを数日前にいただいた。とても嬉しいお言葉である。懐かしいお話しなどしつつ、軽く「今日何を話しましょうか?」と打ち合わせ。更に安心感。ああ、横山さんと今日が初対面じゃなくて良かった、と。

またしばらくすると肘井ミカさんがいらっしゃった。「わぁ~、カオルだぁ。嬉しー」と一ファンになってご挨拶すると、「奥さんと仲良くご飯食べてる動画観ました!」とおっしゃってくださった。超絶嬉しかった。何て優しく気さくで良い方なのだろう。その後もたくさん話しかけてくださるし、想像以上に素敵な方だった。ただ緊張の塊だった私はその状況をあまり楽しむことが出来ず、今思い返すと悔しい。

開演前にお会いできた最後のゲストの方は南里美希さん。「わぁ~、莉杏だぁ。嬉しー」とこれまた一ファンに戻る。なんと、南里さんもメチャクチャ気さくな方で、ニコニコ笑顔でご挨拶してくださる。「え、牙狼の関係者、もしかしてみんな良い人なの?」と。「何か私の質問で答えたくないこととかあったら『言わない』っておっしゃってくださいね」と言うと「何でも答えられると思います」と心強いお言葉。一気にやりやすくなる。

時間が経つにつれ、緊張感がグングン高まる私は、徐々にお客様で埋まってきた客席へ向かった。様子見だ。顔バレすることはないだろうが、一応衣装の上に私服を重ね、マスクをして歩き回る。すると、以前私たちのイベントに来てくださった方から声を掛けていただき、更には妻への差し入れもいただく。本当にありがたい。こういう積み重ねで少し緊張がほぐれたり、開演が近づくにつれまた緊張が高まったりと、一進一退の攻防。

そしていよいよ開演。予定していたツカミを言うと、まぁまぁの反応。「よし、いける」。お笑いライブのお客様は、みんながみんなそうではないが「どんなネタやるんだ?笑わせてみろ」という方が一部いらっしゃる(個人の感想です)。一方、特撮のイベントのお客様は笑いを求めて来ている訳ではないので、ハードルがちょっと低い。なので一度信頼していただけると、大いに笑ってくださるパターンが多い。今回もそのパターンに入っていただけたようで、結果大盛り上がりとなった。もちろん、ゲストの皆さんの魅力が大爆発したのが一番の要因なのだが(皆さん素晴らしかった!良いお話もたくさん聴けたし、大爆笑トークもあったし)、それを引き出す形が作れたのではないかと思う。毎回意識するのは、まず準備していたトークでお客様に笑っていただき、雰囲気をほぐすこと。そして、そのほぐれたお客様に、今度はゲストの方の魅力で笑ってもらうこと。そのため、このゲストはこんなに面白いんですよ、というプレゼンをする。それでゲストが乗ってきてボケまくってくれて大爆笑が取れたらしっかりツッコむ。これらが見事にハマった(自画自賛)。

そしてイベントは進みいよいよラスト、開演前にご挨拶できなかった栗山航さんと中澤実子さんのパートへ。開演前にお話しできていなかったので、「ここは探り探りで」と思っていたら、栗山さんがしょっぱなからボケ倒す。その怒涛の畳みかけに、ついつい芸人相手のツッコミモード(声デカ、タメ口、食い気味)になる。最後の最後でハイカロリー。今日は緊張で晩ご飯が全く食べられず(控室にはケータリングで大好きな「今半のすき焼き弁当」や「まい泉 のかつサンド」があったのになぁ)、更には脳みそフル回転だったので完全なカロリー不足となり、もうヘトヘトなところに栗山さんの大暴れ(ちなみにメチャクチャ面白かったし、大盛り上がり)だったため、終わり際は頭が回らなくなる。そんな私を癒してくれたのは、中澤さんの満面の笑みでした。こちらがした質問に、しっかりと長めに答えてくれたし、和やかにお話しできた。ちなみにこの雰囲気を作ったのは栗山さんだし、きっと良いチームなんだろうなと。ハガネが更に楽しみになる。

内容には詳しく触れない。それは会場にお越しいただいた皆様のお楽しみとさせていただきたい。今回は配信も無かったし、たまにはこういう一部の方たちの宝物になるようなイベントも良い。そして、全て終わって出演者の皆さんと記念撮影をする。諸事情あってSNSには出せないが、これは私の大切な宝物となった。お客様にも宝物を渡せたし、自分もいただいた。そして横山さんから「流石です」とのお言葉もいただいた。最高の気分。

もちろん反省点も多々ある。老眼が進み過ぎて、PCの時計が見れず、時間配分を間違ったこと。自分の想いを話しすぎて、ゲストの方のトークが予定より少なくなってしまったこと(影山さんや肘井さんには、もっともっとたくさんの質問を用意していた)。素晴らしいDJプレイをしてくださったキチトクナイトさんのご紹介を失念してしまったこと。多分まだまだある。思い出して追記する可能性あり。

そんな反省点はありつつも、終演後、楽屋でゲストの皆さんとワイワイお話ししたのは最高の時間だった。影山さんからは、曲のフリのところで「もうメチャクチャ盛り上げるから」と笑顔で言っていただいたりした。

帰り、大満足でテンション上がって妻に電話する。この日、妻はピンでお笑いライブに出ていて、妻もガッツリと大ウケしたらしく夫婦揃って良い日になった。家に帰り湯船に浸かる。寝ようと思うがお腹減り過ぎてて寝れない。夜遅くにご飯を温め食べる。今度は脳が冴えすぎてて寝れない。まぁまぁ夜更かし。録画していたハガネの第四話を観て、やっと寝る。

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