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early bird

以前は夜眠りにつくのには特に何の問題もなかったのですが、仕事上で問題を抱えたりと心労を重ねた結果、眠りが非常に浅くなり、少しの物音や、何もなくても数時間ごとに目が醒めたりしていました。そのため安定剤の一種を服用し様子をみています。これが奏功し、通常は子供を寝かしつけてから、無鳴動アラームなど自分の起床に向けての準備を整えるのですが、自分が先に沈没してしまう事も度々あります。


昨夜もそんな様子で9時過ぎには床に就き(何時頃に眠りに落ちたのかは記憶がありません)、気がついたのが3時を過ぎた頃でした。日常は5時に起きてランニングするのを日課としているので、それまでには少し時間がありますが、翌日に取り掛かるべき予定がないこと、またこの梅雨時は断続的に雨が降り、起きた時に雨が上がっているとは限らないことから、空模様をみて走ることに決めました。


最近は夜間に走ることがなかったため、ランニング用のマーカーランプを探したものの見当たらりません。いくらランナーが多くなったとはいえ、暗闇で何もなしでは不審者と疑われても適当な言い訳が思いつかず、見つからないままそうこうしているうちに東の空が白んできたのでそのまま出かけました。


ランニングにはスマートフォンなどは持たず、時計型端末と鍵のみを身に付け、端末に少しばかりの音楽データを用意しているのですが、どちらかというとランニング向けの「アゲる」プレイリストが多く、こういう時に限ってジャズなどはありませんでした。しばらく走りましたがどうも人気の少ない早朝の道路には相応しくなく、早起きの鳥たちのさえずりを聞きながら走りました。

市街地に近いエリアに住んでいるので、6時前後の早朝でも地下鉄への階段が開いていれば、またバスが通っていれば通勤客とすれ違うことは多いのですが、流石に4時台は少し様子が違います。まず圧倒的に通行車両が少なく、朝刊を配達するバイクか早出の業務車両、タクシーくらいになります。(以前なら牛乳配達も見かけましたが、最近はまず遭遇しませんね。)

バス停で横になっている老人は、ここを今日の塒と決め込んでいるのか、ただ始発を待っているのか、

通りの向こうを歩くカップルは、こんな時間にどこから来てどこに向かうのか、

距離を置いて行儀よく佇む野良猫は、配給を待つ浮浪者のごとく、同じ野生でもカラスとは一線を画しヒトの社会に馴染んでいる、

ようやく自粛云々から通常営業時間に戻った居酒屋の閉店準備の灯りを横目で見たり、

風景を眺め、街の息遣いに耳を欹てていると、いろんなことを考えたりします。文筆業や音楽家の方々がこの時間に創作活動をしたり、着想をメモするということをよく耳にしますが、そういう理由の一端を感じました。

サカナクションのプレイリストを保存していたのを思い出し、後半はそれを聞きながら流しました。本来は夜中に聴きながら走る方がしっくりくるのでしょうが、薄暮時もなかなかです。


ところで、体調を崩し半年間全くできなかった早朝ランニングを再開し1ヶ月、効果は今のところ表れておらず、そこそこ心地よく走れても以前のペースには遠く及びません。ただ「社会的距離」を意識せずに走れるのはこの時間のみかもしれませんのでもうしばらく続けます。ただ「腸活」には非常に良い習慣で、出発前に済ませられるようになったのは地味な進歩です。


何羽かの早起きカラスとしばし挨拶を交わし、家についた頃には大粒の雨が降ってきました。

#朝活 #早朝ランニング

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