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狂気のデッキでデュエプレ復帰

「時間が吸われる」という理由で引退していたデュエルマスターズ・プレイスに大好きなサバイバーが追加されると聞いて、第9弾EXの実装とともに復帰してしまった。結局サバイバーのSRを1枚も引き当てることはできず、さて何のデッキを組もうかと考えた結果、行きついたのがこれ。

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【カウンターマッドネス】

知っている人は当然知っているのに知らない人は全く知らないこのデッキ。引退前に集めたカードに新弾の安価なカードを加えればできるというのが構築の主な理由。紙媒体のデュエマでは《斬隠蒼頭龍バイケン》や《光牙忍ハヤブサマル》がキーカードだったけど、そんなものがなくたってデュエプレでもカウンターマッドネスは組める。というか、新弾のカードによってようやくまともに組めるようになったのだ。

デッキコンセプト

もしかしたら初見の人もいるかもしれないから、おおまかな動きを解説しておこう。このデッキは、相手ターン中に手札から捨てられる際、かわりにバトルゾーンに出現するクリーチャーによって支えられている。こいつらにはMtGの用語を借りて、「マッドネス」という通り名がある。このマッドネスクリーチャーをちらつかせながら、破壊されると手札を捨てる能力を持つクリーチャーを並べるのがこのデッキの基本の動きだ。

紙デュエマでは攻撃を強制させたりクリーチャーをブロッカー化したりなどちょっとしたギミックがあるのだが、デュエプレではこのへんの動きは再現できない。つまりデュエプレでのカウンターマッドネスは、「こいつらを破壊するともっとでかいクリーチャーに化けるよ~」という脅しをかけながらちまちまと殴っていく低速ビートダウンである。

各カードの解説

では、具体的に上記レシピのそれぞれのカードの性能を見ていこう。

・《闘竜麗姫アントワネット》
・《血風戦攻リドロ》
・《封魔ジョーズジャクス》

破壊されることで手札を捨てる能力を持つクリーチャー。9弾EXにてジョーズジャクスが登場したことでデッキの完成度がぐっと上がった。アントワネットとジョーズジャクスで殴りながら、相手の攻撃はリドロで牽制する。あまり知られていないが、デュエプレでのアントワネットの能力は場に出るマッドネスクリーチャーの数もドロー枚数にカウントする(紙デュエマでは実際に墓地に送られた枚数ぶんしかカウントしない)。この裁定の変化はかなりの強化であり、マッドネスクリーチャーを大量展開した後でも手札が枯渇しない。
自分のターンで破壊されてもマッドネスクリーチャーは効果を発動できないので注意。つまり、弱点はブロッカーとトリガーでの除去。あと、《魂と記憶の盾》。

・《翔竜提督ザークピッチ》
・《メテオキャノン・ドラゴン》
・《緑神龍アーク・デラセルナ》

マッドネスクリーチャー。デュエプレには他にもマッドネス能力を持つクリーチャーが収録されているが、やはりW・ブレイカーを持っていないと折角出ても脅威になりづらいのでマッドネスと言えば基本的にはこの3体に限られる。「パワー6000ぽちのクリーチャーがフィニッシャーなの?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、一度にバトルゾーンが埋まるほど並ぶことも多いため個々の性能以上の威圧感がある。
アントワネットたちが気ままに暴れているのを手札で俯瞰して、殴られた瞬間に飛び出てくる様はさながらモンスターペアレント。マッドネス(狂気の沙汰)という通称も頷ける。

・《エマージェンシー・タイフーン》
言わずと知れた手札交換呪文だが、このデッキではトリガー発動からマッドネスクリーチャーの展開という重要な役割も持ち、間接的にフィニッシュカードになることすらある。もちろん手札の質が重要なデッキなので自分ターンに撃つことも大事。グールジェネレイドを墓地に落とせれば最高。

・《黒神龍グールジェネレイド》
このデッキに入っているマッドネスクリーチャーはすべてドラゴンなので、手札交換に巻き込んで墓地に送っておくことで疑似的な耐性を付けられる。何より、マッドネスクリーチャーの登場にびびった相手は墓地のこいつの存在を忘れがち。ザークピッチにデモハン撃ったら倍に増えてそのまま死んだ、なんてのはよくある光景。

・《クリティカル・ブレード》
このデッキの明確な弱点のひとつであるブロッカーを除去するカード。9弾の新カードであり、この呪文によって勝てるデッキが一気に増えた。「《デーモン・ハンド》じゃだめなの?」という声が聞こえてきそうだが、実際に使ってみてこちらの方がよいと判断した。
そのひとつの理由は、デモハンが撃てるほどマナがたまらないこと。手札をある程度抱えたままクリーチャーを展開する必要がある以上、最低限より多くのマナチャージはこのデッキでは避けるのがベター。6コストの呪文なんて重くてなかなか手撃ちできないのである。
もうひとつの理由は、ブロッカー以外を対策する必要性が薄いこと。どんなに強力なクリーチャーが出ていようがリドロでブロックできれば動きとして問題はないのがこのデッキの凄いところ。わざわざクリティカル・ブレードを差し置いてデモハンを必要とする状況が実はそんなに多くないのだ。あ、ツヴァイランサーは無理です。

・《死の宣告》
クリティカル・ブレード》が4枚集まらなかったので入れただけです。クリティカル・ブレード》を使ってください。

・《バースト・ショット》
速攻対策のS・トリガー。トリガーで発動するとアントワネットたちを巻き込んでマッドネスに繋がるので採用。自分のターンに撃って巻き込んでも無駄な手札交換が発生してしまうだけなので注意。

・《執拗なる鎧亜の牢獄》
バウンスなりハンデスなり条件付きシールド焼却なり色々なことが書いてある3色呪文。このデッキにとっては若干重いが撃てれば強く、そして低速ビートダウンなのでおまけのシールド焼却がめちゃくちゃありがたい。ただ一番の採用理由はマナ基盤としてこれ以上ないくらい適切だったから。

回してみた感想

結論から言えば、まあまあ強いと思う。もっと勝てないと踏んでたよ。復帰直後だったからシルバー帯からのスタートだったけど、順調に連勝を重ねてさくさくっとマスター帯まで到達できた。マスター帯で勝てるかは試してないからそこで勝てるデッキの情報が欲しい人には申し訳ないけれど……マスターまで到達できるなら十分使えるデッキと言ってもいいんじゃないかな。

プレイングは結構難しい。アントワネットたちでひたすら適当に殴っておけばいいのかと思っていたけれど、ちゃんと手札とマナを管理しながら展開しないとアントワネットの効果が不発に終わったりそもそも色の関係で召喚できなかったりする。特にマナチャージにおいては極端なプレイングが求められることもあって、4マナ以上チャージしないで終わるデュエルもあるかと思えば、盤面が膠着したためにその状態からチャージを毎ターン繰り返してマッドネスクリーチャーをマナを支払って召喚するという選択をすることもあった。速攻でもないのに3ターン目のマナチャージを見送ることがあるデッキなんてこいつくらいじゃなかろうか。

得意な相手・不利な相手

当たり前だが、ハンデスを多用するデッキに強い。まあまず撃っては来ないだろうが、それらのカードを腐らせることができる。破壊による除去もむしろウェルカムなので、ハンデスと除去でターンを稼いで《竜極神ゲキメツ》や《悪魔神ドルバロム》に繋げるデッキには滅法強い。3マナあれば動ける仕様なのでドルバロムに至っては最早出されても怖くないレベル。ただし、アントワネットやリドロが複数いる状態で手札が潤っていると、全体除去を食らった際に手札交換効果が強制なのが災いしそのままライブラリアウトすることがあるので注意。また、《魂と記憶の盾》だけはどうしようもないので、後続のクリーチャーを次々に出して弾切れさせるように仕向けよう。

不利な相手としては、やはりブロッカー主体のデッキが厳しい。【ボルフェウス・ヘブン】に入ってる《聖霊竜騎ボルシャリオ》くらいなら《クリティカル・ブレード》などでなんとかなるが、《光陣の使徒ムルムル》に始まり、《知識の精霊ロードリエス》や《連珠の精霊アガピトス》などのブロッカーを並べて《聖霊王アルファディオス》で蓋をするようなデッキには何も打つ手がない。同様の理由で《キャプテン・ミリオンパーツ》を主軸とした【グレートメカオー】も苦手だ。他で言えば、盤面をスルーして直接とどめを刺しに来る【クリスタル・ツヴァイランサー】も相手にしたくはない。リドロが効くので速攻デッキとは意外に戦えたが、バウンスによる除去が主体だったら厳しいだろうなと予想している。いずれも現状そこまで数が多くないのが救いか。また、アーク・デラセルナが古い弾のカードなのでそもそもAll Divisionでしか使えないのも弱点ではないが欠点ではある。

ただ、それ以外の流行のデッキならばビートダウン系ともコントロール系ともある程度渡り合える強さはある。相手もカウンターマッドネスだなんてことは一度もなかったから、少なくとも使用率に対して大きなポテンシャルを秘めてることは確かだろう。

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