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僕がセールスを好きな理由

みなさん、はじめまして。マネーフォワードの堀内と申します。
マネーフォワード クラウド契約のセールスを担当しております。

まずは自己紹介から。

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堀内 新平(ほりうち しんぺい)
・1981年生まれ
・高校時代はジャパニーズ・ヒップホップに夢中
・私立文系卒
・新卒で外資ITに入りエンタープライズセールスを担当
・その後マネーフォワードに転職、主にセールスチームの立ち上げに従事
・プライベートではインドカレー(特に南のほう)作りにハマっている

こんな感じです。

今回は、「僕がセールスを好きな理由」と題して、若手時代の2つの体験談を正直にお話したいと思います。

お客様からの信頼を失ってしまった話

お客様からの信頼を失ってしまった話

新卒でセールスを始めたものの、中々うまくいかない日々が続きました。10年経った今でも鮮明に記憶に残る、苦い思い出があります。

とあるお客様とのプロジェクトにおける出来事です。

今まで競合がメインだった領域に何とか食い込み、新規案件を受注することができました。自分自身でゼロベースで開拓したお客様だったので喜びもひとしおです。

ところがいざ、プロジェクトが始まると大炎上でした。よくある「言った、言わない」の連続。「競合はこんなサポートをしてくれていた」という期待値ギャップ。そして社内のPMからは「何でこんな案件を受注したんだ?」というクレーム…

若手だった僕はかなり参ってしまいました。

ところが悪い時に悪いことは重なるもの。ここで事件が起こります。

要件定義に若干グレーなゾーンがあったのですが、ご要望を実現するにはどうしても追加発注が必要という状況になりました。今でこそ振り返れば、ご提案フェーズでの見積もりや要件ヒアリングが甘かったのだと反省しています。

まだ若かった僕は、特別深くも考えず、お客様先へと訪問しました。

「〜〜〜という理由で、追加発注をお願いできませんでしょうか?」

あれ、おかしいな…
見る見るうちにお客様のご尊顔が赤らんでゆく…

気が付くと会議室で僕は直立不動になり、ひたすら頭を下げていました。

「君に〇〇万円の発注をすることは今すぐに出来る。でも発注したら二度と顔を見せないでくれ!」

上記の通り、見積もりが甘いことをお客様に転嫁していたのが原因でした。なおかつ信頼関係が作れていないお客様に対して、あまりにもずさんなお願いをしてしまったのだと思います。

その後、お客様から上司に直電が入り、「あの担当営業を変えてくれ」というお願いをされました。

ショックでした。

上司にはもう一度チャンスをくださいと伝え、お客様にも懇願させて頂き、その時点では何とか担当変更を免れました。そしてその後はリカバリーするために毎日毎晩本当に頑張りました。それでも、信頼を回復することはできませんでした。

結局、その後1年で僕は担当を外れることになりました。

お客様から本気で信頼していただいた話

お客様から本気で信頼していただいた話

苦い経験をした僕は、その後に別のお客様を担当することになりました。提案した案件は同じような内容のプロジェクト。

前回の失敗を踏まえ、きっちりと要件定義、見積もりを行い、お客様にもご納得いただいた上でご発注いただきました。

ところが、ところが。またもや見積もり漏れが発覚してしまったのです。

金額としては比較的小さいものでしたが、前回のことがあります。僕は必死に社内を駆け回り、何とかこの漏れを調整できないかと交渉を続けました。

…交渉はうまくいかず。結論として、お客様に追加発注をお願いせざるを得ないこととなりました。

この時点で僕の顔は青ざめています。

今でも思い出します。プルプルと震えながら電車に乗り、お客様先に訪問。受付に入る前には自然とため息がこぼれます。

「これでまた担当を外されてしまうかもしれない。」

そんな恐怖を感じていました。

そして会議室。恐る恐るこうお願いしました。

「〜〜〜という理由で、追加発注をお願いできませんでしょうか?」

しばらくの沈黙の後、お客様はこうおっしゃったのです。

「堀内さん、何でもっと早く言ってくれなかったの?仲間じゃん!同じプロジェクトやってるチームだよ?何でも相談してよ!

僕は堀内さんという営業を信頼したから御社に発注したんだよ。こんな些細なことで悩まないで何でも話してほしい。

プロジェクトを成功させるために、一緒にがんばろう。で、美味しいお酒飲みに行こうよ。」

気が付くと僕は会議室で号泣していました。確かその時5~6人はいらしたと思います。周りの皆さんが引くくらいw、人目もはばからず、ただただ号泣し有難うございますと繰り返しました。

これが僕のセールスとしての原体験です。

本当に嬉しかったんです。お客様から信頼されるということがこれほど暖かく、勇気づけられるものだとは知りませんでした。

その後はご期待に応えるためにもPMと一枚岩になり、全力で仕事に取り組みました。結果としてプロジェクトは大成功をおさめ、無事にお客様と美味しいお酒を飲むことができました。(飲みすぎましたw)

僕がセールスを好きな理由

僕がセールスを好きな理由

お客様の課題解決をする、競合に勝つ、再現性を高める。
セールスプロセスを分解して個々の打ち手を出す。
PDCAを高速で回す。
自身がもっともっと高い次元で成長する。

巷には各種のセールスTipsやノウハウ本、動画などが溢れ、セールスイネーブルメントという言葉も流行しています。昔とは違い、いつでもどこでも誰でもセールススキルを向上させることが可能な時代になりました。それに伴って色々なセールスの楽しみ方が存在していると思います。

僕自身も上記のそれぞれに情熱を持って取り組んでいますし、やってて心底楽しい仕事だなと毎日感じています。

でも僕がセールスを根本的に好きな理由は、お客様と信頼関係を築けること。

ここがベースになっています。

セールスは会社のフロントとしてお客様と信頼関係を築くことが出来る仕事です。このような仕事に巡り合えて本当に良かったと思いますし、

「信頼は失うのは一瞬、築き上げるのは一生」

この有名な言葉以上の重みを、今もひしひしと感じています。

お客様から信頼いただくこと。
そして0.5歩先の未来を描いて、寄り添うこと。

こんなことが日々実践できたら良いなと思いつつ、今日も僕はお客様と商談します。

Work illustrations by Storyset

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