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インダストリー・ワンが芝浦工業大学デザイン工学部でワークショップを実施しました!

ごあいさつ

はじめまして、2023年10月にインダストリー・ワンに転職しました堀内と申します。
会社が掲げる「産業DX」「多様な業界との繋がり」に惹かれ、UI/UXデザイナーとして入社しました。入社してからの業務としては、ワークショップ設計・実施を主に行っており、今回はその1つである、芝浦工業大学(以下:芝浦工大)でのワークショップをご紹介したいと思います。

芝浦工大デザイン工学部では、毎年3年生になると、「プロジェクト演習」という授業が行われます。プロジェクト演習とは、15名程度のグループにわかれ、今まで授業で学んできたことを活かし、クォータごと異なる4つの専門課題に取り組む実践的な演習です。今回はプロジェクト演習16というUXデザイン演習の4Q(全7回)に参加しました。この演習授業は、提示された課題について、より幅広いデザイン活動を行う演習で、グループでのリサーチ活動や個人でのコンセプト決め・最終プロダクト作成を行なっていく、より実践的な授業です。
そのプロジェクト演習16の、11月23日・30日の授業のコマをいただき、インダストリー・ワンのデザインワークショッププログラムである「やって・見て・分かる」ワークショップを実施させていただきました。

ワークショップの概要

インダストリー・ワンが行っているワークショップは、自ら違和感に気づき、その違和感をサービスやプロダクトへと昇華させ、その価値検証をするためのものです。
ワークショップは下記のステップで進めていきます。

 1. 観察を通して違和感に気づく
 2. 違和感を言語化・可視化する
 3. 違和感を解決するサービスやプロダクトを検討し、可視化する。
 4. 検討したサービスやプロダクトを具体的なストーリーで表現する。

このデザインワークショップは、一般的なデザインシンキングとは異なり、自分視点で違和感を見つけて、試行錯誤を繰り返していく特徴があります。使う人にとって何が「嬉しい」ものことなのかをストーリーを構成することで明らかにしていくことができるのも大きな特徴です。

授業の構成

芝浦工大のプロジェクト演習のテーマや目的に合わせ、ワークショップを構成しました。プロジェクト演習の大きなテーマは「近未来社会におけるUXデザイン提案」でした。その中で下記の4つのグループに別れて行いました。

・スマートモビリティ/自動運転社会/スマートシティ
・生涯学習社会/EdTech/教育産業
・生活基盤/スマートホーム/コミュニティ
・ヘルスケア/メディカル/見守り

演習テーマが「UXデザイン提案」ということから、通常のインダストリー・ワンのワークショッププログラムに対して、ユーザーの具現化(ペルソナ設定)・市場の理解(リサーチ)を加えました。また、発表の機会を多く取り、人にわかりやすく伝えるということも学んでいただきました。
より芝浦工大の授業にマッチしたワークショップへカスタマイズしたことが、今回の工夫ポイントとなりました。

チームビルディング

演習の中では、チームで何度もディスカッションしたり、調査をしてもらう機会があるため、初めにチームビルディングとしてマシュマロチャレンジを行いました。

マシュマロチャレンジの様子

社会人の方はマシュマロチャレンジを知っている方も多いかと思いますが、大半の大学生は初めて聞く・実施するものだったようです。あるグループは三角形の土台を作り、その上に1本のパスタを立ててマシュマロを刺していました。…と思えば、別のグループは数十本のパスタを1束にまとめ、電柱のようにしてマシュマロを刺していました。
このような柔軟な発想力や言動には、私たちもワクワクするものがありました。また、それが新規事業の創出やUXデザインの実行に大きく役立つことも、今回を機に学んでいただけたと思います。

課題の発見

ここからいよいよワークショップが開始されます。最初はインダストリー・ワンの「課題発見」のためのデザインキットを使ってワークを進めました。与えられたテーマに沿った写真を、各テーマ10枚ずつ準備し、それらの写真から違和感を探して言語化・サービス化・可視化をしました。
普段何気なく見ている光景や、違和感を感じているけれどうまく表現できない事柄に改めて目を向けることで、そこに課題を見出すためにこのワークを行います。

写真を観察し、可視化・言語化している様子

違和感から考え出したサービスやプロダクトをチーム内で発表し、チームとして進めていくものを絞りました。1つに絞ることで、チームでの違和感を共通認識することができます。また、チーム内でアイディアを出し合って、はじめに出たサービスのアイディアをさらにブラッシュアップし、価値を高めていくことができます。

自分の見つけた違和感とそこから考えたサービスを発表している様子

上記の写真のグループは、生活基盤/スマートホーム/コミュニティがテーマのグループでした。普段自分も使っている玄関ドアの鍵に着目し、違和感として抽出していました。そこからサービスとして、鍵を使わずにロックを解除する方法などを検討していました。

このようにインダストリー・ワンの「課題発見」のデザインキットでは、「違和感・気づき」、「理想のあり方」、「サービスでの実現方法」、「サービスイメージ」という思考をロジカルに順序立ててビジュアライズし、他人にプレゼンできるものになっています。今回、大学生の方々に使っていただき、キットとしての有効性も検証できたかと思います。

ペルソナ

次のワークでは、「課題発見」で考えたサービスを使う想定ユーザーとして、ペルソナ(ターゲット層の中の代表的なユーザー)を検討しました。
年齢・職業・家族構成など、なるべく詳細に検討し、解像度を上げていきました。
ペルソナを設定することで、サービスの妥当性を検討することができます。また、何がそのペルソナにとって嬉しいのか、価値を深めていくことができます。

ペルソナを検討している様子

写真のグループでは、26歳男性、妻子ありというペルソナを想定していました。特徴として、子供と遊んだりすることで家のことをなかなかできないという悩みを持っています。

Research

「ペルソナ」を書いた時点で1日目のワークは終了し、2日目のワークまでに、宿題としてチームごとに出したサービスアイデアやペルソナに関するリサーチを行ってもらいました。テーマの業界や現状の課題を調べたり、立てたペルソナが本当に実在しそうな人なのかを調べてもらいました。2日目の冒頭に、各チーム1週間で調べてきた内容を全体で発表しました。
調査を行うことで、テーマの理解を深めるだけでなく、自分たちの考えたサービスの方向性も見直しができます。

調べてきた内容の発表の様子

写真のグループは、生涯学習社会/EdTech/教育産業がテーマのグループでした。教育業界のトレンドだけでなく、すでに進んでいるEdTechに関しても詳しく調べてきていました。

Tuning

調査した内容をもとに、各グループで、サービスやプロダクトの方向性の再検討やペルソナの調整を行いました。この際、追加でデスクトップリサーチをしてもらい、さらにテーマと自分たちのサービスへの解像度を高くしていきました。元となったアイディアに付箋で付け足していくことで、サービスの価値を高めていきます。

デスクトップリサーチを踏まえ付箋で再検討した内容を記入している様子

サービスの具体化

ここまで調べてきた内容や検討してきた内容をもとに、サービスを具体化し、ペルソナの体験をストーリーで表現しました。
ストーリーとして表現することで、ペルソナにとって、何がペイン(解決したい問題)で、何が最も嬉しい価値であるかを確かめることができます。

サービスの具体化を行っている様子
サービスの具体化

2枚目の写真のグループは、スマートモビリティ/自動運転社会/スマートシティがテーマのグループです。長時間運転するトラックの運転手さんをペルソナに置き、どうしたら疲れずに、効率的に仕事ができるかを考えていました。検討していく中で、トラックの運転手さん本人だけでなく、その家族・子供の喜びーーお父さんが早く帰ってきてくれるーーというところにも着目し、ストーリーを構成していました。

発表時間

ワークショップの最後に、それぞれのチームで検討した内容・作成したストーリーを全体に向けて発表しました。
発表では、下記の順で発表しました。

・写真から得た違和感
・違和感から着想したサービスのアイディア
・サービスを体験させるペルソナ
・ペルソナの体験するストーリー

自分たちの考えたサービスをわかりやすく、魅力的に伝える練習にもなっています。

発表の様子1
発表の様子2

発表の様子2のグループは、ヘルスケア/メディカル/見守りがテーマのグループでした。孤独になってしまいがちな介護の現場に着目し、高齢者のリハビリシーンをストーリーとしています。

全体を通して

芝浦工大の授業では、企業向け・社会人向けに行うワークショップと違って時間が長く、途中個人やグループでリサーチをしてもらったり、早いうちにペルソナを検討してもらう過程などが含まれたワークショップでした。
リサーチを合間に挟むのは初めての試みでしたが、より理解が深まり、チーム内のディスカッションも活性化されたようでした。

インダストリー・ワンの目指すデザインのワークショップ

インダストリー・ワンでは、デザインの本質的な考え方をワークショップに取り入れています。早い段階で形にしてみる、人から意見や批評を受ける、「嬉しい」体験とは何かをストーリーにしてみる…どれもすぐにできるようで、なかなかできないことが多いです。
また、日常の風景になってしまって、違和感に気づけなかったり、人(ユーザー)にとって「嬉しい」体験・「嬉しい」ことを考えるのが後回しになっていたりします。
「当たり前」になってしまっていることに、一石を投じ、人の「嬉しい」を考えていく、そんなワークショップを目指しています。
学校や教育業界だけでなく、企業や団体に向けて様々な場面で活用できる、そんなワークショップを今後も設計・実施していきたいと思っています。


「インダストリー・ワンって、どんな会社?」と気になった方へ

インダストリー・ワンは2021年6月に設立された会社です。産業全体におけるDXの加速化、DXによる企業・産業の変革に貢献することをめざしています。

インダストリー・ワンでは、UI/UXデザイナーをはじめ、さまざまなポジションの人材を募集しています。
カジュアル面談も行なっていますので、「まずは話を聞いてみたい」という方も、ぜひお申込みください!