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「交渉力が弱い」と言われた話

つい先日「堀さんって交渉力が弱いよね」と言われた。

正直なところ思いがけない指摘だったのでムッとしてしまった。もちろん敏腕なセールスに比べればスキルは劣るかもしれないが「弱い」と指摘を受けるほどネガティブだと思っていなかったのだ。

その人曰く、交渉力には2種類あって。

・解決したい課題に対して発揮される交渉力
・特に解決しようと思わないことに対して発動できる交渉力

ということだ。僕は後者が圧倒的に弱いそうだ。

でもその説明を聞いて、なるほど、そうだなと思った。

「この商品を売ってきてください」と言われれば、あの手この手を使って売上をあげるよう動いていけるのだ。それなりに経験も積んでいるし、なるべく優位な条件を引き出すのはやぶさかではない。

しかし、「別にこれは自分が我慢すれば良いかな」と思われる部分に対しては、ハナから交渉するのを諦めるクセがある。考えてみれば自らの賃金交渉をガッツリしたこともないし(人事なので求職者からされることはある)、組織内の役割分担でも「重そうな仕事」を引き受けがちだったりする。

これだけ書くと「良い人」のように感じられるかもしれないが、単に愚鈍なだけだ。そこに対する気付き、着眼点、アンテナが極めて低いので、いつも損な役回りをすることが多い。

美徳でも何でもなく、ちゃんと公正な配分で物事を振り分けるよう働きかけないとダメだ。少しでも優位に立とう、という意味の交渉力ではなく、なるべくフェアな力関係を構築できるような構想力と交渉力。

公正でない取引は長続きしないもの。

フェアネスは僕の大事な行動規範なわけだし、「交渉する」という行為をもっと前のめりで発生させていかなきゃなと思った。


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